
今日のフォト。 大阪ステーションシティシネマ。
2011年5月4日にオープンして、ここで映画を観たのは初めて。

地元の映画館では、上映されていなかったのです。













「風立ちぬ」、「終戦のエンペラー」、「少年H」
今夏、戦争にまつわる映画を3本観た。 最後の1作品です。
妹尾河童の自伝的小説の映画化。
実生活でも夫婦の 水谷豊と伊藤蘭が、夫婦役で映画初共演を果たした。

昭和16年の神戸。 名前のイニシャルから「H(エッチ)」と呼ばれる
少年・肇(吉岡竜輝)は、好奇心と正義感が強く・・・
厳しい軍事統制下で、誰もが口をつぐむ中でも
おかしなことには、疑問を投げかけてゆく。

Hの父(水谷豊)は、居留地に住む外国人を相手に、洋服の仕立屋を営み
博愛精神に溢れる、優しい母(伊藤蘭)に見守られ、Hは成長した。

戦争が始まり、Hの周りも次第に不穏な空気が流れだした。
軍事統制も厳しさを増し、自由な発言がし辛くなっていた。

父は、スパイや非国民とみなされないように、考えや信仰を心の中に
仕舞っておくことも大切だと、家族を諭す。 Hの母はクリスチャンだった。

中学に入ったHを待っていたのは、軍事教練ばかりだった。
戦況が不利になるにつれ、みなの日常も激変してゆく。

やがて神戸も大空襲に襲われ、終戦を迎えた時には、見渡す限り焼け野原になっていた。

多くの人が傷つき、失われ、生き残った人が、それぞれの想いを抱える中
神戸も、日本も新しく生まれ変わろうとする。

戦争という、狂乱の世界を 少年Hの目線で描かれた物語。
8月上映映画としては、戦争ものは、どの作品も心に迫ってくる。