上の写真は、岡山市の後楽園の近くにある「夢二郷土美術館」。もちろん、あの大正ロマン溢れる美人画で有名な竹久夢二の美術館だ。全国に、夢二の美術館は他にもあるが、夢二は、現在の岡山県瀬戸内市邑久町であり、その由緒から言っても、ここが本家本元となろう。また、この美術館の分館として、夢二の出身地の瀬戸内市邑久町には、生家と東京に夢二自身がデザインして建てたアトリエ付きの住宅を復元した「少年山荘」がある。
現在は、夢二の生涯を、「明治」、「大正」、「昭和」に分けて紹介する「もっと知りたい竹久夢二」という企画展をやっている。第1期の「明治」は、6月3日までで、現在は9月30日まで、第2期「大正」の展示となっている。10月2日から12月9日までは「昭和」の展示となるので、既に「明治」、「大正」を見た人も楽しめるだろう。
根強い人気のある夢二だが、美術館の存在があまり知られていないのか、訪れたのが、開館時間からあまり経っていなかったためか、他に見学客はなく、ゆったりと作品を鑑賞することができた。
目玉は、夢二の最高傑作ともいえる「立田姫」。現在の企画は「大正」だが、この作品は、昭和6年のものである。艶やかな豊穣の女神の姿は、夢二美人画の集大成とも言え、本人も、「自分の一生涯における総くくりの女だ。ミス・ニッポンだよ。」と言っていたという。夢二ファンなら、一度は観たい作品である。
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