文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

ありがタイツ!(1)

2021-12-31 08:13:50 | 書評:その他

 

 本書の内容を一言で表せば、タイツフェチの高1の少年上地大亜(うえちだいあ)が主人公のコメディだ。もちろん彼がタイツを履くわけではない。タイツ姿を披露するのは、幼馴染の月脚編美(つきあしあみ)、大亜がタイルフェチであることを暴こうとしている同級生の鴨脚千足(いちょうちたる)、タイツレビュー動画を投稿している返足咲乃(へんきゃくさきの)と言った可愛らしい女子だ。ちなみにヒロイン枠は編美が本命で、ツンツンキャラの千足や動画再生数が伸びずに悩んでいる咲乃はサブヒロインといったところか。

 それにしても大亜くん、タイツでは鼻血を出すくらい興奮しうる癖に、ストッキングでは平常心だ。タイツとストッキングの区別は糸の太さらしい。30デニール以上がタイツと呼ばれ、30デニール未満のものがストッキングと呼ばれているらしい。ただし、最近は25デニールのものがシアータイツとして売られているものがあるので、その区別は絶対のものではないらしい。このようにタイツに関する豆知識が身に付くという副次効果もある漫画なのだ(そんな知識いらんがな・・・)。

 とにかく大亜くんのタイツにかける情熱は笑える、笑える。ヒロインもなかなか可愛くていい。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

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激辛お嬢さまは自分を罰したい(1)

2021-12-29 08:24:34 | 書評:その他

 

 久しぶりに大笑いできる漫画に出会った。主人公は万願寺千景という生粋のお嬢様。母親がフランス人と言う設定である。そしてそんな万願寺さんが大好きな生粋の庶民の志田(名前の方は不明の女子)。二人は良家の子息が通う恵辻学園の同級生だ。何故そんなお坊ちゃま・お嬢様の行くような学校に生粋の庶民である志田が通っているかというと、成績が良かったので、学業特待生として推薦されたらしい。

 この万願寺さん、ちょっとへんなところがある。罪を犯した自分を罰するために激辛料理を食べるのだ。その罪というのが、美術のモデルをしているときに、くしゃみをして、皆の集中力を乱してしまったとか、走高跳をしたときに、初等部の時に母からもらった、髪を束ねるためのくまたんゴムを切ってしまったとか、知らずにアリの列を乱してしまったとか、そんなものばかり。

 そして食べる料理が、激辛スープカレー、激辛チャーハン、激辛ラーメンといったようなもの。激辛スープカレー、店員の言うことには、「一口食べれば意識が遥か銀河の彼方に旅立ちます」ということらしい。激辛チャーハンでは、料理人がガスマスクをしてチャーハンをつくっているし、激辛ラーメンには、スープがペースト状になるくらいの大量の唐辛子が入っている。

 それを万願寺お嬢様は、あくまでお嬢様の雰囲気を崩さず、上品に食べるのだが、そんなに辛い物ばかり食べてると、お尻がとんでもないことになると思うが。でもこれが1巻目だとするとまだまだ激辛料理がでてくるようだ。次はどんな激辛料理が出てくるのだろうか。

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

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「おじさん」的思考

2021-12-27 09:27:49 | 書評:その他

 

 著者は本書執筆時は神戸女学院大学の教授で、現在は、名誉教授だ。本書は、氏によるエッセイ集である。読んで見ると、共感できるものもあれば、酒飲みのおっさんが酔っぱらって、「近頃の若い者は・・・」勝手な理屈をこねくり回しているようなところもある。

 例えばこんな記述がある。氏は、自分が喫煙者であることを断ったうえでこう言っている。

だが、喫煙を批判する人達は人間について、いささか本質的な見落としをしているように私には思える。というのは、人間は決してつねに自分の健康を配慮して生きているわけではないからだ。自分の健康を害することの方が、自分を健康にすることよりも、本人にとって快適であるような心の動きが人間の中には存在する。(p87)



 別に喫煙が原因で本人が健康を損なおうが自業自得であり、私の知ったことではない。しかし、喫煙者は廻りに多大な迷惑をかけているのである。かって、オフィスで煙草を吸い放題と言う時代があった。私の隣に座っている人はかなりのヘビースモーカーで、本人がいる時はその煙に迷惑をしていたのはもちろん、本人がいないときも、火のついた煙草を灰皿に置いたままにしているような状態で困ったものだ。

 また、煙草の煙は気体である以上、思ったより広がる。中には煙草アレルギーの人もいる。喫煙スペースで吸った煙草の煙が僅かに漏れ出して、それで体調が悪くなる人もいるのだ。実際私は部下から相談されたこともある。

 こういうことも言っている。

「(家ではなくて)学校でこそ、しつけやモラルについてしっかり教えるべきだ」とおもっているからでしょうか。その考え方自体は別に間違っていません。(p137)



 いや、私は大間違いだと思う。しつけやモラルを教える義務があるのは一義的には親などの親権者だ。学校ではない。学校にまかせると、すぐに生徒の管理に走る。

 このように、ツッコミどころも結構あるので、どこにツッコめるのか読んで探してみるのも面白いかもしれない。

☆☆

 

 

 

 

 

 

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半七捕物帳 13 弁天娘

2021-12-25 08:52:20 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この話も、半七捕物帳の一つだ。他の話と同じ様に半七老人が私に思い出話を語るような体裁になっている。神田明神下に店を構える山城屋と言う質屋の番頭が半七を訪ねてきたことから、話が始まる。

 この山城屋に、今年16になる徳次郎と言う小僧がいた。この徳次郎が急に口中が腫れあがって、口を利けなくなり、とうとう息を引き取ったという。ところが、死に際にお此に殺されたといったいうことで、兄で魚屋を営んでいる徳蔵が300両払えと因縁をつけてきたというのだ。

 口を利けないはずの徳次郎がどうやって、徳蔵に、お此に殺されたといったんだろうか。筆談で伝えたのだろうか。そのあたりは何も書かれていないが気になるところだ。

 ところで、このお此は弁天娘と言われて、親が不忍池の弁天堂に37日の間日参してやっと授かった子だという。そのせいか、弁天様の申し子と同じに独り身でいなければならないといわれていたのだ。おかげで縁遠くなり、二十六七になってもまだ家にいるという。

 この当時は数え年だから、数えの二十六七と言えば、満年齢だったら、二十四から二十六の間か。今だったら普通だが昔は女子は早婚だった。半七も

「番頭さん。一体あのお此さんという子は、なぜいつまでも独りでいるんですね。いい子だけれども、惜しいことにちっと薹が立ってしまいましたね」

と結構酷いことを言っている。

 ところが、今度は徳蔵が殺される。そして犯人は意外な人物。徳次郎の事件の真相は、不運に不運が重なったというところか。しかし、徳次郎16にもなってそんなことやるかな。お此もそんな反応するかなといったところ。そして最後は悲劇で終わった。それにしてもこのお此さん、人騒がせである。

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

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麻布暗闇坂殺人事件 耳袋秘帖

2021-12-23 11:20:48 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 元祖入れ墨奉行根岸鎮衛が活躍するこのシリーズ、今回は麻布が舞台である。あまり、土地勘はないのだが、麻布は坂の街のようだ。何しろ、この辺りを縄張りとしていた元岡っ引きが「坂の才蔵」と呼ばれていたくらいだ。

 タイトルにある暗闇坂というのは、麻布にたくさんある坂のひとつで、昼なお暗いところからその名がついていた。この暗闇坂で大八車による事故が起こる。大八車を後押していた二人のうちの一人が倒れたため、一人ではその荷重をささえきれなくなり、荷車は、勢いをつけて、後ろに暴走し、たまたま歩いていた娘に激突し、命を奪ったのである。そして、仙台坂というところには石のお化けが出るという。地響きを上げて転がってきた石が、消えてしまうというのだ。実は、この話、色々な裏がある。そして暗躍する闇の者。

 登場人物は、根岸鎮衛のほか、お馴染み、根岸の家来の坂巻弥三郎、南町奉行所同心栗田次郎左衛門。深川芸者の力丸姐さん。油問屋魏山堂の主人孝右衛門、彼が昔手代として働いていた油問屋長七屋の主人の息子の長八、番頭勘助の息子で長八とはいとこになる勘七など。そしてこの話では霊が結構活躍する。

 このお奉行、ものすごくパワフルだ。なにしろ、南町奉行に任じられたのが数えの62歳のとき。そして、深川芸者の力丸姐さんという若い彼女もいる。妻のお鷹には先立たれているが、時々その幽霊が会いに来る。幽霊と言っても別に恨みがあって化けて出てくるわけではない。ただ世間話をしにくるだけのことなのである。

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

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アタックNo.1 7

2021-12-21 09:23:54 | 書評:その他

 

 

 何度もテレビアニメで再放送されたアタックNo.1の原作もこれが最終巻。今の漫画とくらべると、時代を感じさせるところもあるが、昔は、比較対象がなかったので、多くの人が夢中になって視ていたものと思う。読んでいるとあのアニメのテーマソングが頭の中に流れてくる。

 しかし、女子選手がみんなブルマー姿(さすがに提灯ブルマーはないが)というのも昭和の香りだ。いまどきブルマーなんて誰も使っていないと思うのだが。

 主人公はお馴染み鮎原こずえ。この漫画を一言で表せば鮎原こずえの成長物語だろう(ただしバレーボール限定)。次々と、こずえに試練が訪れ、それを乗り越えることで成長していく。(ただしバレーボール限定。大事なことだからもう1回言う。)ところで、こずえさん、最初の恋人は事故で死に、次の恋人とも悲しい別れ。そして自身は病気で子供の産めない体にと、試練ありすぎやろ。

 時代を反映してか、必殺技のようなものが好まれている。この漫画はバレーボールを扱っているので必殺技にあたるのが魔球である。結構影響されて魔球の練習をした子も多かったのではと思う。

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

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四畳半異世界交流記 1~3

2021-12-19 09:36:23 | 書評:その他

 

 

 

 

 主人公は平岡和司という18歳の青年。2巻の終わりから大学2年生になっているので19歳になったというところだろう。この和司君、念願の一人暮らしができるということで、やってきたのが、栄而荘(えいじそう)という古いボロアパートの4畳半。ちなみに、和司が一人暮らしをしたかった訳は、オタク暮らしを満喫できるからである。

 ところが、和司の父親が外務省の事務次官であり、和司自身にも適応性があり、急に消息不明になっても親族が騒がないという理由で、異世界交流担当に選ばれてしまう。

 こんなことで、和司の異世界人との交流が始まる。出てくるのはエルフ、ダークエルフ、ホビットにオーガやオーク、ゴブリンなど。それも美少女が多い。おまけに、和司の妹が勇者なんだと。そして異世界からやってくるのが、お約束のロリ美少女の魔王様。勇者と魔王の「叩いて被ってジャンケンポン」には笑ってしまう。
 
 この栄而荘、古いので取り壊すかどうかというときやってきたのが音町清子(おとまちきよこ)という若くて美人な未亡人。全オーナーが亡くなったため、彼女がオーナーになったのだが、結局はアパートの良さを知り、管理人になる。でも、この名前や設定ってアレをもじってるよね。

 誰ですか、異世界からの美少女なら、角が生えていても、多少耳が長くても構わないというのは? 

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官

2021-12-17 09:03:10 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 


 法医昆虫学とは、昆虫の生態を犯罪捜査に活かしていくという学問分野である。この「法医昆虫学捜査官」シリーズは、法医昆虫学に取り組む赤堀涼子を主人公とするものだが、この「紅のアンデッド」はシリーズ6巻目にあたる。

 今回の殺害現場には、大量の血液といっしょに、生活反応のある小指(つまり、生きているうちに切られた)が3人分残されていた。だたし被害者の死体は消えている、

 主要な登場人物は、赤堀涼子と、警視庁の岩盾祐也警部補。岩楯は、なんやかんや言いながらも赤堀のいい理解者である。また岩楯は所轄の刑事と組むのが慣例のようになっているが、今回その役を務めるのが鰐川宗吾刑事。このシリーズによく登場しているお馴染みさんだ。プロファイラー志望で、ノートをいつも持ち歩いている。ちなみに、今使っているノートは事件発生後一月で325冊目だそうだ。歳は31歳で、歳の割に気の毒なほど髪が薄いと言う設定だが、なんと今回は新婚さんとして登場している。

 このシリーズ、色々重要な役を果たす昆虫が出てくるが、今回はアオバアリガタハネカクシ。通称は「やけど虫」といい、体液が体につくと、ひどい炎症を起こす。だから、うっかりつぶしたりしてはいけない。もちろん赤堀先生は、しっかりこの虫の洗礼を受けている。

 この巻で、特に言っておきたいことは二つ。一つ目は、浜松町の騒音ビルのワンフロアに捜査分析支援センターが作られ、赤堀先生はそこの所属となっている(ただし大学と兼任)ということだ。所員は、プロファイルの専門家広澤春美(43歳の長身美人と言う設定)と、捜査技術開発担当の波多野光春(還暦間近で、鑑定技術の開発研究に半生を捧げてきたという設定)。いずれも結構クセがある。特に波多野は、苦虫をかみつぶしたような顔をしているのがデフォだ。この二人が、だんだんと赤堀屋法医昆虫学のことを認めていくというのもこのシリーズのテーマのひとつだろう。

 二つ目は、事件に絡んで、赤堀先生の過去が明らかになる。なぜ彼女は法医昆虫学に出逢ったのか。結構重い話だ。

 タイトルについて考察してみた。紅は血の色もしくはコチニールカイガラムシ。それから取れる染料はワームベリーと呼ばれ、天然素材の中で唯一燃えるような紅に染めることができるらしい。アンデッドはは、別にラノベなどによく出てくるモンスターは出てこないので、死んだと思っていたあの人が実は生きていたということかな。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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生徒会役員共(21)

2021-12-15 12:20:36 | 書評:その他

 

 私のお気に入りの漫画の一つである「生徒会役員共」も、もう21巻目。15年も続いているが、カバーの折り込み部に、次巻が最終巻のようなことが書かれており、地味にショックを受ける。

 この作品は、家から近いため、前の年までは女子高だった桜才学園に進学した津田タカトシ君が主人公だ。なぜか初登校で、生徒会に副会長として入ることになってしまう。もちろん元女子高なので周りは女子だらけ。生徒会のメンバーもタカトシ君以外は女子である。またこのメンバーが、結構癖が強いのが揃っており、、生徒会長で、生徒たちから人気の天草シノ、大富豪の娘だけど、なぜか履いてないことが多い、七条アリア、帰国子女で、IQ180だそうだけど、身長は小学生の萩村スズ。

 基本は4コマの形式で、最後はエロボケで終わるようなものが多い。特に多いのが、アリアのエロ方面への聞き間違い。


 例えば「親公認の仲だし」がアリアにはこう聞こえる。「親公認の中出し」。いや、そんな親はめったにいないと思うが。

 しかし、タカトシ君、巻が進むにつれモテモテになっているような、桜才の生徒会のメンバーはもちろん、他の生徒たちや、付き合いのある英陵生徒会のメンバーまでも。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私、能力は平均値でって言ったよね!3,4

2021-12-13 09:33:18 | 書評:その他

 

 

 本書は、いわゆるなろう系異世界転生ものの中で特に気に入っている同盟小説をコミカライズしたものだ。原作のFUNAさんの軽妙な語り口がなんとも面白い。

 主な登場人物は主人公のマイル(アデル)と、炎系攻撃魔法が得意で「赤のレーナ」の二つ名を持つ少女レーナ、騎士の家系に育った剣士メービス、商人の娘で優しい性格のポーリンの4人の少女たち。彼女たちはパーティを組んで活動している。

 特に面白いのがポーリン。普段は優しい癒し系なのだが、商人の娘らしく?お金が絡むととたんにシビアになる。また、時々黒い面も見せるので、絶対に怒らせてはいけない人のようだ。この間では、マイルたちを騙そうとした悪徳商人を懲らしめて、信用を無くしてしまう。商人にとって信用は命の次位に大事なものなのだ。(以上3巻)

 そして明らかになる、レーナが「赤のレーナ」と二つ名で呼ばれるようになった理由と壮絶な過去。また、かなりシスコンが入っているメービスの兄が出てくる。(以上4巻)

 ちなみに、タイトルの平均値とは、マイルが転生するときに、自分の能力を平均値にして欲しいと神様に願ったことから来ている。確かにマイルの脳膂力は平均値なのだが、人間の平均ではなく、最も強い古竜と最小の者の平均となっており、それは人間の平均値の6800倍にあたるらしい。だから、ほとんどマイルちゃんは無双状態。

 原作の独特のテンポがなんとも気に入っているのだが、コミカライズ版の方も、うまくその感じを出していると思う。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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