文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

秋田大学通信教育「応用化学概論」の学習単位試験問題を投函

2020-06-29 14:20:26 | 秋田大学通信教育

タイトルの通り、秋田大学通信教育「一般科学技術コース」のうち「応用化学概論」の学習単位認定試験問題を近くのポストに投函してきた。これで残りは、「機械工学概論」の学習単位認定試験だけなのだが、先般、報告課題を提出したばかりなので、もう少し時間がかかるだろう。現在学習単位認定問題を提出しているのが3科目。現在9単位ほど取得している(終了認定は10単位)ので、この中で1科目でも合格していれば晴れて修了ということになる。

 

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課長バカ一代

2020-06-29 08:19:26 | 書評:その他

 

 シリアスな劇画調の絵柄に騙されてはいけない。この作品の内容は完全なギャグなのだから。なにしろ表紙に小さい字で、

本品はギャグ漫画です 誤って読まないよう劇画ファンの手の届かない所に保管してください

と書いてあるくらいだ。

 主人公は八神和彦33歳。家電メーカの松芝電機の係長だ。この八神君が課長のようなものに昇格した。「ようなもの」というのは、正式な役職名は「課長補佐代理心得」。ちなみに本人も周りの人間も正式名を覚えていない。正規の課長がいないので、一応課長と呼ばれており、本人もそう呼ばれるのを喜んでいるが、実は、みんな正式な役職名を呼ぶのが面倒くさいだけだと思う。それにしても、今どき、こんな役職名をつける会社なんてないだろう。

 タイトルの通り、この八神君、おバカである。というか、上司も部下もおバカばかり。そしてそういった人にバカと言われるくらいだから、八神君どれだけおバカなんだと思ってしまう。係長になれたのも不思議なのに、「課長補佐代理心得」とはいえ、課長のようなものによくなれたなと思う。

 この松芝電機が開発するのも変な商品ばかり。例えば、風呂の残り湯をそのまま使える洗濯機というふれこみで、風呂と洗濯機を一体化した「洗濯バス 洗えん坊将軍」というものがある。つまり、浴槽で洗濯するのだ。大丈夫かこの会社とも思うが、ライバル社も似たような感じらしい。これほどではないにしても、アホな人間が普通に上役にいるのが日本の会社の不思議なところ。しかし、この漫画は、八神君のあまりのおバカさに、笑える笑える。読んでいて腹筋が痛くなる位だ。これほどおバカな漫画はなかなかないだろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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考えるナメクジ ―人間をしのぐ驚異の脳機能

2020-06-27 10:37:37 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 

 ナメクジというと殻のないカタツムリのようなものだ。しかし、カタツムリというのなんか可愛いというイメージがあるのに対して、ナメクジを可愛いと思う人は少ないに違いない。そうナメクジはイメージの悪い動物なのだ。「カタツムリみたい」と言うと、悪口かどうかよく分からないのに、「ナメクジみたい」と言うとまず悪口だろう。

 しかし、学習能力や再生能力など、実はナメクジにはいろいろとすごいところがある。本書は、ナメクジの専門家がこのナメクジの凄さについて紹介したものだ。

 ナメクジは、殻のないカタツムリのような形をしている。確かに近縁種ではあるが、界-門-綱-目-科-属ー種という生物分類のうち「科」のレベルで違っているのだ。

 カタツムリとの近縁だが、殻はない。カタツムリの殻の中には内蔵一式が入っているので、殻が無ければ死んでしまう。一方ナメクジの内臓は体液中に浮かんでいる。

 ナメクジは雌雄同体であり、他の固体と精子を交換・貯蔵する。そして、必要に応じて、体内で自分の卵と受精させる。これを生むところが面白い。卵を産むところは後ろの方にあると思いきや、なんと頭部右側の穴から産み落とすというのだ。

 本書では、外来種のチャコウラナメクジを主に紹介している。このチャコウラナメクジは繁殖力が高く、著者の研究室では、19年以上38世代に渡り買い続けているという。本書には「ナメクジの飼い方」なる章があるが、「ご家庭で簡単に飼えます」と言われても、飼いたいと思う人はそれほどいないと思う。

 ナメクジの脳は面白く、真ん中を食堂が通っているという。この脳が凄く、学習ができ、再生もできるというのだ。

 著者のナメクジ愛が良く伝わってくる内容なのだが、残念なことにナメクジの研究者は少ない。そのため、論文の引用もされないし、「なんだかよく分からない研究」とみなされることも多いようだ。しかし、もしかしたらナメクジの研究から世紀の大発見が生まれるかもしれない。最近は目先の研究ばかりがもてはやされ、地道な研究には見向きもされないと言う風潮がある。もっと「なんの役に立つか分からない」研究にも力を入れる必要があるのではないか。

☆☆☆☆

 

 

 

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秋田大学通信教育「応用化学概論」の報告課題が返ってきた。

2020-06-25 17:14:03 | 秋田大学通信教育

秋田大学通信教育の「応用化学概論」の報告課題が返ってきた。結果は99A。あと在籍期間は半年なので、早いうちに学習単位認定試験を仕上げて、提出したいと思う。

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サガレンと8月

2020-06-25 10:21:04 | 書評:小説(その他)

 

 サガレンというのは、樺太今のサハリンの古い呼び名だ。賢治は、最愛の妹トシの死の翌年、サガレンを旅している。まだ、樺太の南半分が日本だった、1923年(大正12)のことだ。表面上は、樺太の王子製紙に勤める先輩に教え子の就職を頼むためだったが、実はトシの魂の行き先を求めて旅をしたと言われている。

 それでは、なぜ彼は北に向かい旅をしたのか。皆さんは北枕という言葉を知っているだろうか。実は涅槃経に、お釈迦さまが入滅したときに頭を北にしていたと書かれている。そこから北は特別な方向となっているのだ。法華経は日蓮が最高経典に位置付けていたが、涅槃経も重視している。賢治が法華経に帰依していたことは有名だ。賢治は、トシの魂も北に向かったのだと考えたのだろう。

 さて作品の内容について紹介しよう。タイトルからサガレンの8月の風景を描いたもののように思うかもしれないが、実は違う。本書の内容を一言で言うと不思議な話と言うことだろう。

 最初は、内地の農林学校の助手で標本を集めに来たという人物の描写で始まる。しかし、途中から、なぜか唐突に、タネリという少年を主人公にした童話に変わる。タネリというのは、サガレンに暮す先住民の少年を念頭に置いているのだろうか。ところがタネリは犬神によって蟹に変えられ、ちょうざめ(原文もひらがな)の下男にされてしまう。肝心のオチの部分は書かれていない。原稿が喪失したのか、それとも元々かかれていなかったのか。本書には(以下原稿空白)と書かれている。

 ちょうざめが登場するというのがいかにもサガレンらしいが、かっては北海道にもいたらしい。この物語は、まだ構想段階で、おそらく賢治が生きていたら、これからどんどん書き直していくようなものが、彼の死によって表に出てきたのだろうと思う。そういった意味では、なかなか興味深い。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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秋田大学通信教育「機械工学概論」の報告課題を投函した

2020-06-24 12:24:25 | 秋田大学通信教育

秋田大学通信教育の「機械工学概論」の報告課題を近くのポストに投函してきた。

これが一般科学技術コース最後の報告課題となる。「応用化学概論」と「機械工学概論」が報告課題を提出した状態。そして、現在単位認定試験課題を提出している「資源開発工学」と「材料工学概論」のどちらかに再提出がなければ現在9学習単位があるので、修了が確定する。費用がもったいないので、今のところは、全科目の学習単位を取るつもりだ。期限は12月中旬なので、今の予想では全部出せる見込みである。次は「地球科学コース」を狙っている。問い合わせをすると、3単位が「一般科学技術コース」と共通なので、7単位をとれば修了が認定されるとのことだ。費用も3単位分割引になるようなので、前向きに考えたいと思う。

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関数電卓を買った

2020-06-23 20:29:29 | その他

 

 持っている関数電卓を実家に置きっ放しにしている。普通の電卓はあるが、関数電卓がないのでそういった計算が必要な時は、Excelを使ったりしていたのだが、どうも便利が悪い。調べてみると意外に安いので、新しい関数電卓を買った。買ったのは、上図のやつだ。太陽電池を搭載しているので、いちいち電池を変える手間が省け、電池を買う必要もないので、財布にも優しい。使い方は電卓よりは、PCに近い感じだ。簡易なプログラムもできるようなので、暇なときに色々遊んでみようと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

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クッキングパパ(1)~(3)

2020-06-23 08:19:13 | 書評:その他

 

 

 

 主人公は、博多にある金丸産業の営業主任・荒岩一味。体は大きく、強面だが、彼には意外な特技がある。それは料理だ。どのくらい料理ができるかというと、彼が持ってくる弁当と取り換えるために、常務の東山徹思が、彼の持ってくる弁当を食べたいがために、一流の店の出前と取り換えにくるほどなのである。

 彼には誠という7歳の息子と、虹子(年齢不詳)という地元ニチフク新聞の文化部記者をやっている妻がいる。一味は、この二人を溺愛していて、妻にはいつも彼のつくった弁当を持たせている。この虹子、普段は、牛乳瓶の底のような眼鏡をかけているが、眼鏡をはずすと結構美人である。

 なぜか、料理が得意なことは会社では内緒にしているようで、彼がつくるうまい弁当は、虹子がつくったことになっているのだ。

 そんな一味のことが気になっているのが、木村夢子という22歳のOL。彼女は一味が料理ができることを知っている。

 それにしても、一味、見た感じは硬派なのに、夢子が貧血で倒れたときには、衣服を緩めるため、手際よくスカートのファスナーを下ろしたり、ブラのホックをはずしている(1巻p54)。他のOLからは「んま、おじょうーず」とか言われているが、うますぎるだろう。これはかなり実践しているな。(笑)

 この漫画は、一口で言えば、一味が色々な料理を紹介するというものだが、どの料理にもレシピが紹介されているので、自分でも作ってみることができる。もしおいしそうだと思うものがあればつくってみるといいかもしれない。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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旅日記

2020-06-21 09:03:18 | 書評:その他

 

 山頭火は昭和11年に旅に出ており、また昭和7年から昭和13年に湯田温泉に庵を移すまで、小郡(現山口市)に庵を開いている。作中にも小郡に帰る旨の記載があった。

沈静、いよいよ帰ることにする、どこへ。とにかく小郡まで、そこにはさびしいけれど安らかな寝床がある。



 昭和13年、14年は別の旅日記があることから、おそらくこの作品の旅とは昭和11年の旅のことだと思われる。この日記の中で山頭火が行っているのは九州から東北まで。行く先々で、句会に参加したり、彼の友人宅に泊めてもらったり、食事をさせてもらったりしている。本書は、この旅の記録である。この日記をざっと読むと、支援者のところを訪ね歩いて、楽しく気ままにやっているようだが、行間からは、彼の寂寥感、孤独感が透けて見えるようだ。そして、彼の寂しさを紛らわせるものは、酒と俳句だったのだろう。

歩く、飲む、作る、- これが山頭火の三つ物である。



死に場所が、死に時がなかなかに見つからないのである!



旅ごゝろかなしい風が吹きまくる



アルコールがなければ生きてゐられないのだ、むりにアルコールなしになれば狂ひそうになるのだ。・・・・・・



 彼の日記には、山頭火の支援者として、「兜太君」という人物がよく出てくる。これはてっきり山頭火研究で名高い故金子兜太さんのことかと思ったが、調べてみると、どうも歳が合わない。昭和11年というと金子さんはまだ旧制水戸高校にも入学していないので(次の年に金子さんは旧制水戸高校に入っている)、山頭火を支援できたとは思えない。色々調べてみたが、金子さんと山頭火の交わりを示すようなものも見つけられなかった。また住んでいるところも違うので(山頭火の旅日記に出てくる兜太君は広島あたりに住んでいることがうかがえる)ということは、絶対とは言えないが、別人だと思う方が自然だろう。

この日記中にKというイニシャルの人物が出てくる。これはおそらく子息の健氏のことだろうと思う。二瀬とか飯塚という地名が出てくるので、福岡県でのことだろう。

逢うてはならないKに逢ふたが。



 彼は八ヶ岳の麓でルンペン君に出逢う。彼は伊豆で同宿だった。同宿だったものをルンペン君と呼んでおり、自分はルンペンではないと思っている節がある。この辺りは、自分は俳句を読めるんだというプライドのようなものを感じるが、その一方で自分を「乞食坊主」と呼んでいたりする。この辺りのアンビバレントな感情も山頭火にはあるのではないか。

笑ったのは、山頭火の俳句仲間に「魔神明」という人がいたこと。「厨二病か!!!」(笑)

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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どう伝えればわかってもらえるのか? 部下に届く 言葉がけの正解

2020-06-19 09:49:42 | 書評:ビジネス

 

 本書は、リーダーが部下に対してどのように伝えればいいかを述べたものだ。本書を読むに当たって思ったのは、このリーダーというのはどの位の職位を指しているのかということだ。職位というのは会社によって色々と異なり、リーダーというのも、会社によっては正式な職位ではない場合もある。要するに、一般の(管理職ではない)部下を直接持って仕事をしている人を指し、おそらく課長以下の職位を指しているのだろうと思う。それは次のような記述から推測される。

 例えばこんな表現がある。「人材サービス会社の企画部に所属するリーダーAさんは・・・」(p34)。「全国展開している教育機関の広報部に所属していたリーダーAさんは、・・・」(p40)。所属しているということは部長ではないということで、それ以下の職位だろうということが推測される。

 この部分には、リーダーが課長であることが明記されている。「広告会社の課長職であるリーダーAさん・・・」(p125)

 確かに伝え方は大事である。判断基準を明確にして、ある程度は部下の判断にまかせるという事にも賛成だ。私が一番伝え方が下手だと思っているのは、大学教員ではないかと思う。皆さんは、試験問題なんかで経験はないだろうか。「~について述べよ」という問題を。これでは漠然としていて何を答えて欲しいのか分からない。そして出題者の意図と違えば、減点する。私が大学教員に言いたいのは、「もっと日本語を勉強せーよ」ということ。答えて欲しければ、出題の意図をはっきりさせて、何を答えて欲しいのかを明確にする必要があるだろう。もっとも理系で賢い教員は、こんな曖昧な問題を出さずにとにかく計算させるような問題を出すだろうが。

 次の部分には疑問がある。「28 部下のSNS投稿で負の投稿が目立ち始めたら危険信号!?」(pp162-168)だが、実名でまずい投稿をする社員がそうたくさんいるとは思えない。もし実名でネガティブな投稿をしているのなら相当なバ〇というべきだろう。実名でそんな投稿をすると、場合によっては懲戒処分となることも考えられることをまず教えるべきだろう(もちろん匿名なら何を言っても良い訳ではない)。

 次の育休に関する部分も書き方に工夫が必要だろう。「38 男性部下が育休の申請をしてきたら認める前に心配事を聞く」(pp210-213)という項目に×認める 〇安心感を与える となっていることだ。趣旨は、部下の悩みなどを聞いて、育休をとっても大丈夫とまず安心感を与えるということだが、会社の制度として育休があるのなら、認めるとか認めないとかはリーダーの判断を超えることだ。会社によっても異なるだろうが、おそらく部長クラスの権限も超える。就業規則にあるのなら認めないといけないし、もし育休を申請した社員に不利な扱いをするのなら、コンプライアンス上の問題も出てくる。これを建前だと思っていると、あとで経営者はひどいしっぺ返しを食らうことになると思う。

 これも引っかかる。「39 休みは仕事を整理するチャンス。業務改善のチャンスととらえる」(pp214-217)。これは有給休暇のことを言っているのだが、休む前にどう業務を改善していくかを話し合うのは別に反対ではない。気になるのは、「・・有給を許可します。」(p214)という表現があることだ。おそらく筆がすべったのだろうが、本来、有給には許可するとかしないとかいう問題は発生しない。なぜなら企業側には時季変更権しかないので、取得理由を言う必要はないし、ましてや不許可にしたり認めないといったことはできないからだ。ただ、その日に有給をとると正常な業務が妨げられるから時期を変えてくれということはできる。しかし、時季変更権を乱用することは許されない。日本には完全にホワイトな会社はないと思うが、有給を不許可にしたとたん、その会社はブラック企業になってしまうのではないだろうか。

 ともあれ、本書の趣旨は、部下とよくコミュニケーションを取れということだろうと思うので、就業規則や労働法などをよく理解したうえで、適切にやっていく必要があるだろう。そのやり方はもしかすると、企業や業種によって違うのかも知れないので、実態に合ったように自分で工夫する必要があると思う。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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