TOEICといえば、説明の必要もないくらい英語の検定試験として有名である。TOEICのない時代は、英検が圧倒的な知名度を誇っていたが、今や英語検定界の両横綱といっても過言ではないだろう。私も昔この試験を受けたことがあり、最高点は790だった。
TOEICでは、問題ごとに配点があるような試験ではなく、全体の中での偏差値のようなもので点数が示されることは有名だ。そのため、点数の幅が10~990と少し半端な感じになっている。そして合格とか不合格といったことはなく、点数だけが示される。その点数は二つのセクションにわかれており、リスニングセクションとリーディングセクションでそれぞれどれだけ点をとったかということが示されるのだ。だから、TOEIC独自の点の出し方とも合わせて、自分の弱点が分かるだろう。
さて、本書の特徴だが、普通のテキストや問題集のように、具体的な問題に重点が置かれている訳ではない。多少は過去問のようなものもあるが、本書で重点を置いているのは、タイトルにあるように「勉強法」である。TOEICで高得点を取るためにはどのような勉強をすればいいのか。
TOEICに興味があるが、どんな勉強をすればいいのか分からない人は、本書に従って勉強するのも一つの方法だろうと思う。
最後にこの試験を受けて大分経っているが、このコロナ騒ぎが落ち着いたら、本書を参考に英語の勉強を再開して、どこまで点数がいくのか試してみるのもいいかなと思う。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。