風立ちぬ [Blu-ray] | |
(原作)宮崎駿/堀辰雄 | |
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 |
ゼロ戦の設計者として有名な堀越二郎をモデルに、堀辰雄の小説「風立ちぬ」の話をミックスしたアニメーション映画。
主人公の堀越二郎は、子供のころから飛行機に憧れていたが、近眼だったことからパイロットとなることは諦めていた。ところが、少年のころ、飛行機の設計者であるカプローニ伯爵が夢に出てきて励まされたことから飛行機の設計者を目指すようになる。
関東大震災で乗っていた列車が脱線した時に助けた、里見菜穂子と次女のお絹。この時は、彼はまだ東京帝大の学生だったが、やがて航空機メーカーの技術者として就職し、菜穂子と再会する。しかし菜穂子は、当時死病だった肺結核を患っていた。
この物語の柱は2つ。飛行機の設計に情熱を傾けた堀越二郎の話と次郎と妻の菜穂子の愛情の物語。堀越次郎は実在の人物だが、前述のように二つの話がミックスされているので、菜穂子という妻はいないし、子孫に当たる人もいるようだ。
二郎の上司の黒川さん。人相は悪いが、とってもいい人だ。奥さんといっしょに、二郎と菜穂子の祝言までやってくれたし。こんな上司ならいいという人も多いのでは。
この映画の主題歌、荒井由実の「ひこうき雲」は、リリースされたのが1973年だという。この映画ができたのが2013年ということなので、よくぞ発掘したという感じだ。まるでこの映画のために作ったように思える。
ところで、この映画、計算尺が大活躍(計算をするという本来の使い方の他、骨折の添え木代りとか)している。私の学生時代はもう電卓の時代だったが、第1種無線技術士試験を受験する際に使ったことを思い出し、懐かしい感じがした。今は、計算尺を見たこともないという人が結構いるんだろうな。そんな人が計算尺を使っている場面を見て、何をしているんだろうと思わないかな。でも、カプローニ伯爵がいろいろな場面で出てくるが、本当に必要だったのだろうか。ちょっと疑問だ。
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