主人公の山内くんは不幸体質の小学六年生の少年。住んでいた姫路のアパ―トが火事で全焼したため、兵庫県の群部にある父の実家で暮らすようになった。その時、山内くんは父親の実家があることを初めて知った。父の実家のある町には5年前から来ていたが、それは墓参りのため。なぜか父親は実家のことを山内くんには言わなかったのである。いや実家のあることを知らないと相続のときなんかに困るだろう。世の中何があるか分からないので、意図せずそんな事態になってしまうかもしれないのだ。
その町で出会った不思議な美少年コン太。山内くんには、コン太の口から火が出ているのが見えるのである。山内くんの名前が面白い。なんと「邪鬼丸」というのだ。コン太も美少年と思いきや、実は十妙院紺という美少女。邪鬼丸と言う名前も紺が男装するのも魔除けのためらしい。そうこの辺りには呪禁師が普通に住んでいるのだ。しかし、紺の男装はまだしも邪鬼丸と言う名前はまずいと思う。テストなんかの度に邪鬼丸と書かないといけないからだ。「山内邪鬼丸くん」なんて出席をとられたりしたら、絶対に笑われるぞ。まあ、この名前なら家庭裁判所に申請すれば名前を変えられる可能性は高いと思うが。
この巻では、なんとなく山内くんの不幸体質の原因が分かる。しかしまだまだまだ伏線が残されている。まだ読んでないが、続巻もあるので、そちらの方で、謎の解明が行われるのであろうか。
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