これもいわゆるなろう系異世界もののひとつだ。主人公のヨウキは転生者である。しかし、彼が転生したのは、魔王の部下、すなわち魔族である。魔王には勇者がつきものだ。勇者がパーティを組んで魔王を倒すというのが定番である。何度も魔王に挑むユウガ率いる勇者パーティだが、ヨウキのところでぼこぼこにやられるのだが、一向にめげない。ヨウキは転生者で元人間だったことから、転生者チートがあるため、魔王以上の力を持っており、実質的にはラスボスなのだ。だからヨウキのところを通過すれば魔王をほぼ確実に倒すことができるのだが、勇者たちはそんなことを知る由もない。
ヨウキだが、実は勇者パーティの僧侶のセシリアに一目ぼれ。僧侶というのは回復役だ。別に頭を丸めたおっさんという訳ではなく、可愛らしいシスターである。おまけに勇者パーティの剣士レイヴンも、ヨウキの元部下であるハーピーのハピネスにぞっこん。ちなみに、ハピネスはハーピーなので手足に羽毛が生えているが、人間世界で過ごすために全身脱毛ならぬ全身脱羽毛して、なんとセシリアの家でメイドとして働くことになった。
このヨウキ、前世では重度の厨二病だったようで、なにかにつけ、その片鱗が見られるのも面白い。ヨウキは、人間世界で暮らし、セシリアと付き合うために、魔族の証である角を追って、翼をちぎってしてしまう。セシリアの母親のセリアには気に入られたようだが、果たしてヨウキとセシリアの仲は進展するのか。
☆☆☆☆