本書は、みのり市に住む地域活性研究部の女子高生5人が、地域活性化についていろいろと話し合うというもの。この巻で扱われるのは、コンパクトシティと選挙のことなど。「地方は活性化するか」(学研プラス)でえがかれたものの後日談だという。
一口に地方都市といってもピンからキリまである。だから、衰退が顕著なところと、まだそう目立っていないところがある。しかし、県庁所在地にある商店街でも、無くなってしまった店が目立ち、徐々に衰退しているのは、久しぶりに訪れてみた人は感じるところだろう。
地域が衰退しているのは人口が減っているからだ。なぜ人口が減るのかというと働き場所がないからだ。だから、人は働き口のある都会に出ていき、そこに住んだり、ベッドタウンのようなところに住む人が多くなるだろう。特に高学歴になればなるほど地方での就職先は限られてくる。
コンパクトシティだって、行政のコストは一時的に減るかもしれないが、高齢化が進んだときに、周りにある農地はどうするのだろう。もし、人が中心部に住むということになると、農業に従事する人は、周辺の農地まで通勤をすることになる。それでなくても農業の高齢化は進んでいるのに、どうするつもりなのだろうか。
とはいえ、可愛らしい女子高生が地域活性化について考えるというのはいいと思う。確かに自分達でできないようなこともあるだろう。しかし、まずは自分達の問題として考えることが大事なのだ。
面白いと思ったのは、社会科アラサー教師の峯岸峰子先生の選挙の候補者を判断する方法。
<「綺麗事で抽象的」な文言は絶対鵜呑みにするな!絶えずツッコミしろ!>
皆もどんどんツッコミをして欲しい。
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