文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

職業訓練制度について思う

2009-09-30 18:06:19 | オピニオン
 城繁幸氏は彼のブログJoe's Loboで「職業訓練なんて誰も求めちゃいない」で、補正予算で6000億以上拡充された「緊急人材育成・就職支援事業」による制度が不人気な事をあげ、その理由として、制度の複雑だけでなく、企業内の身分制度が固定され、職を求めている人と正社員との間に競争が行われないからだと主張している。

 彼は、「“博士”という最高の訓練を受けた人材でさえ敬遠される国」だと嘆いている。「博士課程」が職業訓練だということには大いに疑問があるが、確かに我が国で普通に見られる「新卒」を偏重した採用制度は職業訓練という制度とは相いれないだろう。

 しかし、原因は他にもあるのではないか。昔は職業訓練と言えば技能系の訓練を連想したが、最近は管理・事務や情報・通信系などかなり分野が幅広くなっているという。しかし、肝心なのは学ぶ内容の方だ。そこで、希少価値を産むような高度な能力を開発することができるのなら問題はないが、コモディティとしての労働しか供給できないような知識・技能しか得られないのであればあまり魅力は感じられないのではないか。「高学歴ワーキングプアー」と言う言葉があるように、職を求めているものが、全体的に高学歴化している昨今においては、訓練の内容がより厳しい目で見られているのではないだろうか。

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八ツ場ダム中止問題に思う

2009-09-26 22:36:58 | オピニオン
 最近、八ツ場ダム中止問題がよく報道されている。ダム行政に振り回された地元住人の方には本当にお気の毒だが、私自身は今は、このような大規模な土木工事を行う時期ではないと思う。ただ、個々の案件については、完成させる場合のコストと中止の場合の後始末のコストを検討して慎重に判断する必要があるだろう。大切なことは、過去の支出に囚われないことだ。これはいわゆる「埋没費用」なので、将来への意思決定に影響させてはいけない。また、いわゆる経済計算は、金利や経費率をどう見積もるかで、結果がかなり変わってくるので、幾つかのケースを試算して、比較検討しなくてはならないのは言うまでもない。

 このブログでも既に述べたように、戦略とは「選択」と「集中」である。財政の大幅赤字が継続する中、何に集中すべきかは、その時の時代によって異なるだろう。今現在本当に必要なものに資源を集中するべきである。

 この観点から考えた時、はたして現在において多くの土木工事が必要だろうか。ケインズの理論からは、土木工事のような公共工事を行えば、乗数効果や加速度効果により、経済効果が波及していく。しかし、今は、公共工事の乗数効果は小さいようだ。

 今、本当に必要ななのは、雇用対策と福祉対策であろう。将来に不安があるのに、だれが、乏しい貯金を取り崩して使おうとするだろうか。むしろ、少しでも貯蓄して、将来へ備えようとするのが人間の心理である。今の状態では、どんどん貯蓄がたまっても、金融機関は国内では投資先がないので、海外へマネーが流出し、サブプライムなどに巻き込まれるようになるのだ。

 国民の将来への不安を払しょくし、安心して消費を行えるようにすることこそ、経済回復のための王道なのである。

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温室効果ガスの削減25%宣言に思う

2009-09-23 18:23:43 | オピニオン
 鳩山首相が、主要国が足並みをそろえることを前提としながらも、国連で温室効果ガス「25%削減」を宣言した。

鳩山首相、温室効果ガス「25%削減」世界に宣言(朝日新聞) - goo ニュース

 しかし、同じ日のニュースで、高速道路の料金が1000円になったため、少々遠くとも高速道を飛ばして何時間も車を運転して遠くの観光地を目指す人が増えたことも報道していた。経済界の思いは、色々な施策を積み上げても、「25%削減」は「不可能に近い」というのが実感ではないかと思うが、足を引っ張るような施策を行おうとするのはどういう訳だろう。もしも、私が「温室効果ガス」削減の責任を持たされていたら、

「やめてくれ!」

と叫びたいところだろう。

 民主党の公約の一つに、「高速道路を原則無料化」があるが、これと温室効果ガス削減の矛盾は常々指摘されていたところだ。何かを成し遂げようと思ったら、何かをやめるというのが戦略である。国の将来を見据えて、何をやるべきかを選択し、これに反することは切り捨てねばならない。本来両立しないことをあれこれ欲張っていると、結局は「虻蜂取らず」ということになってしまうだろう。

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書評 「分かる情報セキュリティ」

2009-09-20 07:05:36 | 書評:学術教養(科学・工学)
 以前受講した放送大学の教科書として指定されていた「わかる情報セキュリティ 」(佐藤健:工学社)。内容は、情報セキュリティ全般に渡る基本的な内容を一通り述べたものである。

 情報システムというのは、本質的に潜在的なリスクがたくさんあるものである。ネットにはびこるウィルスやクラッカーによる攻撃、内部からの情報流失など、例をあげるときりがない。それは、ネットや情報基盤技術の発達に伴う負の側面なのである。加えて近年の個人情報保護に対する関心の高まりもあり、仮に個人情報が流出した場合には、大きな社会問題となってしまう。情報システムを活用するということは、その圧倒的な利便性を享受するだけでなく、そんなリスクがあることを受け入れ、そんなリスクが顕在化しないようにコントロールしていくということなのである。

 だから、情報システムに関係する人間は情報セキュリティについて、それぞれの立場に応じて必要なことをちゃんと理解しておく必要がある。今は情報処理試験の体系が変わって「情報セキュリティアドミニストレータ」の区分は無くなってしまったが、本書は、それに合格できるくらいの知識は十分に網羅している。各章末に練習問題がついているのもうれしい。私が「情報セキュリティアドミニストレータ」を受験した際にこの本があったら、もっと受験は楽だったと思うと少し残念である。


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放送大学の教科書が来た

2009-09-17 19:01:53 | 放送大学関係
 放送大学の教科書が来た。届いたの以下の放送授業の2科目。

・光と電磁場(’05)
・進化する宇宙(’05)

 ざっとめくってみると、「光と電磁場(’05)」は、学生のころ学んだ電磁気学の簡単なおさらいで、「進化する宇宙(’05)」の方は、ブルーバックスを多少難しくしたような感じだ。この程度なら、そう無理なく学習できそうである。

 また、教科書とは別に、今年度1学期の成績通知が来ていた。こちらは、システムWAKABAで既に確認済みなので、特に感慨もない。


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「「印刷教材」  放送大学」:いなやんぶろぐ
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書評 「ウェブはバカと暇人のもの」

2009-09-16 08:38:24 | 書評:ビジネス
 「現場からのネット敗北宣言」という副題のついた「ウェブはバカと暇人のもの 」(中川淳一郎/光文社)。かなり物議をかもしだしそうなタイトルである。世間では、やれWeb2.0だとかクラウドコンピューティングだとか、ネットに関する夢や希望が語られがちである。しかし、それに対し本書は真っ向から意義を唱えている。

 確かに出てくる事例を読めば、著者のいうことにも一理あるような気がする。例えば、寝るとき以外に1ヶ月間携帯で動画をつけっぱなしにして、通信量が1億2000万パケットにも達した話や、芸能人への批判を書いたブログがくだらないコメントで炎上した話など、ばかばかしいとしか言いようがないような話が多く紹介されている。私のブログのような辺境ブログにも、スパム的なものならず、かなり失礼なコメントがつくこともある。

 これに対して、小飼弾氏は、彼のブログ「404 Blog Not Found」で、「ネットはだれのものでもない。」と反論している。彼は、「ネットが本当にすごいのは、本当は「だれのものでもない」はずなのに「だれかのもの」だったものごとばかりのこの世界で、本当に「だれのものでもない」を実現したことだ。」と言っているが、この辺りの彼の主張ははっきりいって理解し難い。しかし、彼が直感的にネットを「パブリック」と言ったのは当たっていると思う。そう、ネットは公共財の一つなのである。もっとも、ネットが公共財であるという概念は、別に新しいことでもなんでもないのだが。

 通常は、ネット自体もその上で展開されているサービスにも管理者はちゃんと存在するが、それらの利用者は管理者の意思とは関係ないところでネットを使う。管理者は利用者の一人ひとりの情報について熟知できないため、あまり好ましくない使い方をするものが、ネット上を跋扈しやすいのである。

 この問題の本質は、情報の非対称性から生じるモラルハザードである。ネットは公共財ゆえに、色々な人々が利用する。そこには高度な利用をする人間もいるが、残念ながら、情報に非対称性があるためにモラルハザードが発生し、好ましくない使い方をするものが多くなるということなのである。だから、ネットはそのようなものであると認識して使わなければならないし、著書が主張するように過大すぎる期待をすべきではないのだが、著者や小飼氏のように。電話や新幹線とどちらがすごいなどと比較をしても始まらない。


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公害防止管理者の受験票が来た

2009-09-13 21:04:18 | 資格試験受験関係
 そういえば、昨日公害防止管理者(水質3種)の受験票が来ていた。試験日は10月4日(日)。「公害概論」が免除になるので、受験するのは3科目である。まだ、ほとんど勉強に手をつけていないが、考えてみればあと3週間である。来週のシルバーウィークをあてにしているのであるが。
 勉強は、問題集1冊を繰り返すだけ。最初は、ざっとやって、2回目から知らない用語なんかをネットで調べて書き込んでいく。本当は5回位繰り返せればいいのだが、いつも時間切れとなってしまう。さて今回は、どの程度予定通りにいくか。

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資格試験合格のための最後の手段?

2009-09-12 19:35:11 | 資格の取り方
 写真は、以前京都に行った時に、どこかの店先で見かけた「ビリケン」さん。関西圏以外ではあまりなじみがないかもしれないが、アメリカ生まれ大阪育ちの幸福の神様である。

 賓頭盧(びんづる)さんの場合はなでるとご利益があるようだが、ビリケンさんの場合は、足を掻いてあげると良いらしい。

 どれだけ勉強しても、どうしても運だのみの部分は残る。ビリケンさんの足を掻いて合格を祈ろう。もちろん、「困った時の神頼み」では、ご利益は期待できない。「人事を尽くして天命を待つ」、できることをきちんとやった上での神頼みなのである。

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放送大学での成績

2009-09-11 17:12:40 | 放送大学関係
 先日放送大学での単位数を数えてみたが、今度は、放送大学での成績を評価毎に数えてみた。結果は以下の通り。

[放送授業]
 Ⓐ 20科目
 A  8科目
 B   4科目
 C   5科目  小計 37科目  74単位

[面接授業]
 合 36科目  小計   36単位


         合計 73科目 110単位

 う~ん!
 まあまあといったところかな。
 しかし、これだけ単位をとっても、あまり身についている感じがしないのはどういうわけだろう。 


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放送大学の今学期の成績

2009-09-09 18:34:49 | 放送大学関係
 ブログ仲間のフラ夫さんのサイト「生涯学習の部屋」の本日付の記事に、システムWAKABAで放送大学の成績が発表されていることが分かったので、私も早速ログインしてみた。結果は以下の通り。

(放送授業)
・数理ファイナンス(’08):Ⓐ
・組織運営と内部監査(’09):B

(面接授業)
・宇宙創生の謎に挑む素粒子物理学:合
・情報セキュリティ:合

 「組織運営と内部監査(’09)」の成績は若干不本意であるが、これで6単位取得し、入学時の単位認定分を除いて、放送大学で修得した単位は110単位となった。あと自専攻の専門科目の単位を14単位取れば放送大学3回目の卒業になる。来学期自専攻の専門科目は5単位分登録しているので、そろそろ次のことを考えておかないといけない。

[生涯取得単位数]
○専業大学生時代の単位:179単位
○専業大学院生時代の単位:36単位
○放送大学での単位:110単位 (合計325単位)

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「放送大学 1期の成績」:気まぐれ記
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