文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

仕事にやりがいを感じている人の 働き方、考え方、生き方。

2017-04-30 15:20:57 | 書評:ビジネス
仕事にやりがいを感じている人の 働き方、考え方、生き方。
クリエーター情報なし
幻冬舎

・毛利大一郎

 著者は、企業の求人や広報に関わる広告の製作を仕事にしている。記事を執筆するためには、多くの企業人に取材を行う必要があるが、本書はその中でも特に著者の印象に残っているという10人の物語である。

 この10人、中には経営者も入っているが、その経歴はまさに十人十色。誰も世間では有名な人ではない。しかし、それぞれが紆余曲折の人生を送ってきた。共通しているのは、皆仕事が好きで、仕事を通じて成長しきたことが感じられるというところだろうか。

 山頂に続く道は、決して一本だけではない。それぞれの人生の数だけ、違う道があるのだ。おそらく、本書に収まられれている人をそのまま真似ても上手くいかないだろうと思う。何かを行うには、色々な要素のタイミングがうまく合ってないといけないのである。

 しかし、自分の生き方の指針にはなるとは思う。人は多くの先達たちの歩んできた道を参考にしながら、自分の歩む道を捜し出さなくてはならないのだろう。若干私の苦手な体育会的論調が感じられるところが、気にならないこともないが、仕事で悩んでいる多くの人に、働き方、生き方のヒントを与えてくれるものと思う。

 最後に気が付いたことを一言。私は本を読むときにはポイントと思われるところに付箋を貼っていくのだが、レビューを書き終わると、その付箋を剥がしている。本書は、その付箋を剥がす際に、その下の紙まで一緒に剥がれてしまうことがあるのだ。こんなことは初めての経験である。紙の質が他の本とは違うのだろうか・・・。

☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。
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KanKanPress ほんのひとさじ vol.5

2017-04-28 10:51:31 | 書評:その他
KanKanPress ほんのひとさじ vol.5
クリエーター情報なし
書肆侃侃房


 本書は、書肆侃侃房という、福岡に拠点を置いている出版社が発行する、著者と読者を繋ぐPR誌である。ところで読めるだろうか、この「書肆侃侃房」という出版社名。実は私も最初は読めなかった(笑)。「しょしかんかんぼう」と読むのだが、なかなか面白い本を発行している特徴ある出版社だ

 出版不況と呼ばれるこの頃、地方の出版社が閉業したという話題も珍しくないなか、この出版社は、今年で創業15周年を迎えた。これを記念して、読者プレゼントが行われ、私も応募したのだが、見事落選。ところが、残念賞ということで、本が一冊とこのPR誌が送られてきたのだ。なんという太っ腹。

 「vol.5」となっているから、これが5冊目ということだろうか。今回の特集は「まどろみ」。これをテーマに、この出版社が発行している色々な書籍の著者たちによる詩、エッセイ、短歌のみならずショートショートやイラストまでもが収められている。

 読んでみると、同じ「まどろみ」という言葉をテーマにしていても、その料理の仕方は千差万別。人の感性や表現方法というものは、これほどの多様性をを持っているのかと感じさせてくれる。

 私の場合、一年中眠くて暇があればまどろんでいる感じだが、ただただ惰眠を貪っているようで、これをテーマに何かかけて言われても、おそらく書けないだろう。物書きは、まどろんでいても、書くネタと見つけないといけないから大変だ。

 それにしても、書肆侃侃房さん、まさかこれにレビューが付くとは思っていなかったかも(笑)。

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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リーダーの一流、二流、三流

2017-04-26 09:07:06 | 書評:ビジネス
リーダーの一流、二流、三流
クリエーター情報なし
明日香出版社

・吉田幸弘

 ビジネスの世界で求められるリーダーとなるために必要なものは何だろう。ここで、企業などに勤めている人は、自分の周りを見渡してみると良い。若手の方なら、上司となる人は沢山いるだろうが、その中でリーダーと呼べるような人は何人いるのか。

 もちろん、リーダーと呼ばれるためには、それなりの役職が伴っていなくてはならない。本書でいう「リーダー」とはどうも課長クラスを想定しているようだ。明記はされてないものの、本書の中で、リーダーが相談するのが部長だったり、部下からの「課長も私が忙しいのはわかりますよね」(p109)といった発言が書かれていたりすることから読み取れるだろう。

しかし、単にその役職についているだけでは十分ではないのだ。できるリーダーになるためにはどのような行動をすべきか。本書にはそのためのヒントが多く詰まっているだろう。

 ただ、著者が想定しているのは主に営業畑だと思われるが、社内の体制や役職などは、会社や部門によって千差万別であるため、必ずしも自分の置かれている立場には当てはまらない場合もあると思う。

 例えば本書中に、部長と相談してフレックスタイム制を設けたような記載がある(p31)。最初からそのような制度が設けられているのなら良いが、これをゼロから作ろうとすると、労使対応なども必要となり、普通の会社では、とても部長程度の権限ではできない。(もっとも制度として変形労働時間制度や勤務時間のシフト制のようなものが存在していれば、課長権限くらいで勤務時間は変えられると思うが。)そういったようなところは、自分の頭で考えてうまくアレンジしていく必要があるだろう。

 私も、課長やマネージャーという職位を長い間経験してきたが、果たしてリーダーとして何流だったのだろうか(笑)。

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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クララ殺し

2017-04-24 19:39:54 | 書評:小説(SF/ファンタジー)
クララ殺し (創元クライム・クラブ)
クリエーター情報なし
東京創元社

・小林泰三

 実家近くの図書館に置いてあった本書。同じ作者による「アリス殺し」の続編に当たる作品だ。この作品の舞台はホフマン宇宙という並行世界。不思議の国の住民だった蜥蜴のビルは、世界の障壁を越えてこの世界にやってきている。

 この世界の住民には、地球に対応するアーヴァタールと呼ばれる対応する人間が存在することがある。夢を通して記憶を共有し、ホフマン宇宙の住人が死ねば、対応する地球の人間も死んでしまう。逆に地球の人間が死んだ場合は、その死はリセットされ、なかったことになってしまう。

 ビルはホフマン宇宙でクララという少女と上級裁判所の判事だというドロッセルマイヤーという男と出会う。一方ビルのアーヴァタールである大学院生の井森健は、彼の通う大学で露店くららという美少女とその義理の叔父だという大学教授のドロッセルマイヤーと出会った。ところがクララとくららに脅迫状が届いて、くららが死んでしまう。そして、ホフマン宇宙のクララも行方不明に。

 いったいくららを殺した犯人は誰かということを追及していくというのがこの作品の本筋なのだが、この作品は基本的には並行世界を扱ったSFだろう。だから、最後に明かされるトリックは、普通のミステリーとはかなり異なり、いかにもSFチックである。いうなればSFミステリーとでもいうところか。かなり込み入った種明かしとなるが、SFチックであるというところを了解していれば、普通のミステリーとしても楽しめるだろう。

 最後を締めくくる「合言葉」の場面、何のことかよく分からなかったのだが、調べてみると「アリス殺し」の方に出てくるようだ。機会があればこちらも読んでみたい。

 この作品のモチーフとなっているのは19世紀初頭のドイツの小説家であるエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンのいくつかの小説だという。私は読んだことはないが、興味のある方はこれらも読んでみるのもいいかもしれない。

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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広島大学は世界トップ100に入れるのか

2017-04-22 17:44:48 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
広島大学は世界トップ100に入れるのか (PHP新書)
クリエーター情報なし
PHP研究所

・山下柚実

 よく世界大学ランキングなるものが話題になる。これは、イギリスのタイムズ・ハイアー・エデュケーション(Times Higher Education:THE)という雑誌が毎年秋に発表しているもので、本書に収められている2015のデータによると、東大43位、京大が88位だそうだ。これが、2016-2017のデータでは、東大39位、京大91位になっている。

 もっともこのランキングに問題がないわけではないようだ。本書によれば、「評判」という要素がランキングに大きく影響するため、普段から付き合いのある欧米や英語圏の大学が有利になるというのである。

 しかし、我が国における高校や大学の偏差値と同じで、くだらないと思っても、なかなか無視できない存在になっているようだ。安倍政権は、2013年に打ち出した「日本再興戦略」において、今後10年間で、我が国の大学を世界大学トップ100以内に10校以上入れるという目標を掲げた。

 国は、その可能性のある13大学について「トップ型」大学としているが、旧帝大や首都圏の大学を除けば、地方大学として広島大学が唯一その中に入っている。

 昔私が通っていた田舎高校では、ちょっと勉強のできる子は広島大学を目指していた。考えてみれば、中四国地方には旧帝大がないので、その分広島大学に期待が集まったのではないかと思う。

 ただ、昔広島市内にあった頃と比べれば、東広島市に移転した今の広島大学はなんとも不便だ。しかし、本書によれば色々と魅力的な研究も行われているようである。もし進路に迷っている受験生がいれば、一読しておいても損はないだろう。でも、私がもう一度受験生に戻ったら、やっぱり自分の出身大を受けるだろうなあ・・・。

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。


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ぼくが死んだ日

2017-04-20 10:07:38 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
ぼくが死んだ日 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社

・キャンデス・フレミング、(訳)三辺 律子

 16歳のマイクは、真夜中に自宅に向かって車を走らせていた。何しろ12時までに帰らないと、ママゴンのこわーいお仕置きが待っているのだ。その途中ずぶぬれで歩いていたキャロルアンという少女を拾い、家に送り届けることになったのだが、彼女は56年前に湖でおぼれ死んでいるというのだ。

 マイクは、キャロルアンが置いていったサドルシューズを、彼女が眠っている若者専用の墓地に持っていくが、そこで少年少女の幽霊たちから彼ら、彼女らの死に関する奇妙な話を聞くことになる。

 その死に方はどれも普通のものではなかった。女教師から呪文により、彼女の死を移し替えられたり、廃墟となった病院でガーゴイルの石像に襲われたり、コミック誌の広告に載っていた即席ペットに殺されたりと、そんな不思議な話ばかりが続くのである。

 幽霊たちは、毎年キャロルアンが連れてきた人間に順番に自分たちの死の物語を語ってきたという。別にその人間に祟ろうという訳ではない。幽霊たちはただ自分たちの話を誰かに聞いて欲しかったのだ。
 
 いったい幽霊たちは、自分たちの死を語ることにより、何を訴えかけたかったのだろうか。彼ら、彼女たちの死の原因は、どれも想像もつかないようなものばかりだ。

<おれたちはみんな、ある意味でモンスターに出くわしたんだ。邪悪でおそろしくて説明のつかない怪物に>(p276 幽霊の一人スコットの言葉)

そんな不思議な話は、生きている人間の口から聞かされても誰も信じないだろう。それが幽霊というあちら側の存在から聞かされるとなると、話の信ぴょう性が上がるのではないだろうか。幽霊たちは、世の中にはこんな危険もあると、誰かに警告しなくてはいられなかったのだろう。また、自分たちの死を語ることにより、忘れられていく自分たちのことを誰かの記憶に留めたいということもあるのかもしれない。

 実はマイクは、幽霊たちに祟られるどころか、逆に命を救われていたのだ。幽霊たちと別れるとき、マイクの心には何らかの余韻が残ったようだ。

☆☆☆☆

※初出は「本が好き!」です。
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ふるさと萩・長門・美祢―生活感あふれる写真でつづる決定版写真集! 保存版

2017-04-18 08:04:19 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
ふるさと萩・長門・美祢―生活感あふれる写真でつづる決定版写真集! 保存版
クリエーター情報なし
郷土出版社

・森本文規


 たまたま実家の近くにある図書館で見つけた本書。戦前から戦後にかけての萩・長門・美祢地方の様子を多くの写真で記録したものだ。

 ただ、カラーは最初の8ページのみで比較的新しいものを写している。ほとんどの写真はモノクロであるが、紹介されているのは、この地方の風俗、風景、行われたイベント、郷土芸能、学校の様子など。今は失われてしまったようなものもあり、なんとも懐かしい思いがする。

 昭和2年ごろには、秋芳洞の中に渡し舟を使って渡る場所があったとか、昭和24年には大三島にイルカの大群が迷い込んだことがあったとか初めて知るようなことも多い。

 提灯ブルマの女児や丸坊主の男児が写った写真があったり、ボンネットバスが走っている写真があったりするのも時代を感じさせ、読む者をノスタルジックな気持ちにさせるだろう。 

 余談だが、ネットで調べてみると、本書を出版した会社は長野県にあったが、2016年2月末で閉業しているようだ。このような本はなかなか売れなくなっているのだろうが、少し寂しい気がする。

☆☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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だがしかし1

2017-04-16 10:20:30 | 書評:その他
だがしかし 1 (少年サンデーコミックス)
クリエーター情報なし
小学館

・コトヤマ

 以前テレビアニメでも放映されていたこの作品。主人公は鹿田ココノツという田舎の駄菓子屋の息子。ちなみに高1。本人は漫画家志望だが、父は彼に駄菓子屋の九代目を次いでもらいたい。

 そんな彼らの前に突然現れたのが枝垂ほたるという美少女。「枝垂カンパニー」という菓子メーカーの令嬢なのだが、その駄菓子愛は半端じゃない。駄菓子のことになるとやたらテンションが高くなってしまうのだ。

 彼女はココノツの父親のヨウをスカウトに来たのだが、目的を達成するためには、ココノツが駄菓子屋を継ぐ必要がある。ということで、ほたるはココノツに駄菓子屋を継がせようとこの地に留まることになる。

 この作品はココノツ、ほたる、ヨウそしてココノツの幼馴染である遠藤兄妹たちの繰り広げる駄菓子コメディと言ってもいいだろう。作品中には、いろいろな駄菓子が登場して、熱く蘊蓄が披露される。これまであまり駄菓子を食べたことのない人も、この作品を読めばちょっと試してみたくなるだろう。

 ほたるは、一見つんつんお嬢様キャラだが、実はかなり違う。駄菓子について語りだすと止まらないというなんとも変なキャラなのだ。寄り目が可愛らしいところがチャームポイントか。

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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「一見さんお断り」の勝ち残り経営 ~京都花街お茶屋を350年繁栄させてきた手法に学ぶ~

2017-04-14 21:14:43 | 書評:ビジネス
「一見さんお断り」の勝ち残り経営 ~京都花街お茶屋を350年繁栄させてきた手法に学ぶ~
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ぱる出版

・高橋秀彰

 京都のいやなところを挙げろと言われれば、おそらくワーストスリーには入るだろうと思われる「一見さんお断り」という商法。「一見さんお断り」というのは、なじみの客かその人の紹介がない人は入店を断るという、今でも京都のお茶屋などで行われている風習だ。

 私も、大学、大学院修士と6年間京都で過ごしたのだが、貧乏学生だったので、そんな場所とは無縁だった。しかし、実際にそんな目に遭ったら、たぶん怒り狂って二度とそんなところには足を運ばなかっただろう。

 ところが、著者は、この「一見さんお断り」のシステムこそ理想であるかのように褒めちぎっている。「一見さんお断り」とは、一種の受注生産で、その顧客に最適のサービスを提供し、貸し倒れリスクを減らし、価格競争を回避するというのだ。しかし本当にそうだろうか。

 貸し倒れリスクを減らすのなら、「いつもニコニコ現金払い」にすれば済むことだし、何でもこのシステムから外れそうなものは「無粋」で片づけてしまうような論調も気になる。そもそも「無粋」か「粋」かなど、個々の人間が判断すればいい話であり、店に決めてもらう必要はない。

 著者は価格設定はリーズナブルであるというが、実際の数字が示されていないので、本当にそうかは判断できない。実際の数字を示すことは、著者の感覚では「無粋」というのだろうか。

 良くも悪くも、このシステムは京都ならではといったところだろう。京のお茶屋のシステムという、自分の知らない世界(自分とはおそらく縁のない世界)を覗けたことは興味深かったが、このシステムが汎用的かと問われれば、おそらく他の土地で同じようにやっても、よほど名の売れたようなところでないと通用しないことが多いように思う。

☆☆☆

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ぶらガール

2017-04-12 19:35:49 | 書評:その他
ぶらガール (ジェッツコミックス)
クリエーター情報なし
白泉社

甘詰留太

 これはおそらく並行世界の物語。作品中にこのような一文がある。

 「私達の住むこの世界では・・・」(p9)

 「この世界」とわざわざ断っているということは、我々の住むこちらの世界ではないということなのだろう。しかし異世界といっても、こちらの世界と大きな違いがあるわけではない。人々は普通に生活を送り、若者たちは恋をする。

 しかし、一つだけ違うことがある。あちらの世界では、女の子の中に、稀に第3次性徴期を迎える者がいるということだ。第3次性徴期を迎えるとどうなるかって?女の子なのに、股間ににょきにょきと、あるものが生えてくるのである。

 作品のヒロインは、大井はるかという16歳の高1少女。彼女も、第3次性徴期が訪れた一人だ。股間から生えてきたものは、生殖能力がないという以外はほとんど男の子のものと同じ機能。だから、朝はなかなか大変なのだ。刺激されると形状が変わるし、もっと刺激されると・・・、いや止めておこう。

 しかし、はるかはあくまでもどこにでもいるフツーの女の子である(そう作品中に書いてある)。だから一部腐女子層が喜ぶような存在ではないし、かっこいい男の子には普通に恋をする。しかし、自分の股間には、相手の男の子より立派なものがついていたりするので、悩みは尽きない。

 この作品は、はるかが大好きな男の子六道亮一と繰り広げるラブコメなのだが、はるかの股間には立派なモノが生えているため、それをネタにした話が多い。果たしてはるかの恋は実るのか?可愛らしいはるかが、自分より立派なモノを持っていると知ったとき、亮一はどう行動するのか?考えてみれば下ネタばかりなんだけど、なかなか微笑ましいストーリーに仕上がっている。

 しかし、ついている女の子専用だという象さんパンツが出てくるが、あれはさすがにないよな・・(笑)

☆☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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