文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

中国電力旧役員全員提訴は無茶

2023-08-11 09:52:03 | オピニオン

 例のカルテル事件で、当時の役員19人に対し株主が訴訟を起こす方針を固めたという。しかし、これはいささか無茶であると思う。もちろん、株主は基本的にその会社のオーナーである。オーナーから委託を受けた役員が法令違反により会社に損害を与えた場合に訴訟を起こすのは当然のことだ。私も株主の一人であるのでその気持ちはよく分かる。

 しかし、全員というのは少しやりすぎだと思う。確かに役員は建前としては経営全般に対して責任を持つことになっている。しかし、一応は業務分掌というものがあり、これに基づいて実際の業務は行われているのだ。取締役会などで議論されたり、報告があったならまだしも、業務分掌外のものは本人に話が行かず、まったく知らないという可能性がある。例えば、技術関係の役員などには全く話がいっていない可能性があるだろう。まさに「寝耳に水」。役員全員がカルテルの話を知っていたならともかく、さすがにまったく知らない人にまで責任を取らせようとするのはどうだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツイッターのアカウントが凍結された

2023-08-09 16:23:25 | オピニオン

 ツイッターのアカウントが凍結された。なんでも、私のツイートが暴力的な発言を禁止するルールに触れるらしい。私としては、まったく暴力的な発言をした覚えがないので、異議申し立てをしたのだが、ルールに触れているので撤回できないとの返事。それでは暴力的発言とはどんなものかと更に詳細を見ると、ひとつとして当てはまるものがない。その旨2回目の異議申し立てに記したのだが、頑なに1回目と全く同じ返事。もうあほらしいし、不愉快なので退会しようと思ったが、退会の仕方が分からない。退会の仕方を教えてくれるように3回目の異議申し立てに書いたのだが、1,2回目とまったく同じ返事。要するに、異議申し立ての内容を全く読んでいないのだ。自力でアカウントの削除にたどり着いて、いざ削除しようとしたら、アカウントを凍結されているのでこの操作はできないというメッセージ。どないしろというのや。

ここでは色々な問題が垣間見える。

1.慎重な審査をしてルール違反だと判断したとツイッター画面に出てくるが、とてもそうだと思えないこと。

2. 一応異議申し立て制度の形だけつくっているが、とても読んでいるとは思えないこと。

3. 入退会の自由がユーザーにはあるはずなのに、アカウントを凍結しているという理由で退会できないこと。

4. どこがどういうふうにルール違反なのか全く具体的な説明がなく、単にルール違反だと繰り返していること。それもまったく同じ文面で。

(追伸)先ほど4回目の返答が来たが、こちらは退会するにはどうしたらと聞いているのに、機械的に「規約に違反しているからアカウントの凍結は解除されない」とまったく同じ文面で帰ってきた。つまり異議申し立てを読んでいないということだ。こちらは、別にアカウントを凍結されてもいたくもかゆくもないが、不愉快なので早く退会したいだけで、別の凍結解除を求めているわけではないのだが。多分日本語ネイティブがサポートチームにいないんだろうと思い、日本語だけでなく、英語でも早く退会させるように書いて、5回目の異議申し立てをした。さてどうなることか。

(追追伸) 先ほど5回目の回答が来たが、やはりコピペ(もしくは同じ文面の自動送信)の「規約に違反しているのでアカウントの凍結は解除されない」という回答が来た。せっかく英語でも書いたのに、要するに読んでいないということだろう(これは今回の異議申し立てではっきりした)。 誰もアカウントの凍結を解除してくれなんて言っていない。こちらは早く退会させてくれと言っているだけなのに。もう放っておこう。どうでもいいや。異議申し立てする時間がもったいないし、あそこはそんなところだと思っていればいいことだし。

(追々々伸)

 一応8回目のメールを送ったが、やはりいつもと同じ、「規約に違反しているのでアカウントの凍結は解除されない」という一字一句これまでとは変わらない自動返信らしきものが返ってきた。こちらは早く退会したいし、凍結解除を求めている訳ではないので、人が読んでいない(少なくとも日本語の理解できる者が読んでいない)ことは明らかなのだが、問題なのは、他から問い合わせようとしても、試したところは全部この「異議申し立て」なるところに飛ぶ。そして、その異議申し立てを読んでないなら何のための問い合わせなのか。参考までに問い合わせの文章を掲載しておこう。

(***以下 私の送った問い合わせ ***)

何度も退会したい旨伝えていますが、いつも読んでないことが丸わかりの「サポートチームは違反が行われたと判断したため、決定は撤回されません。」というメールが送られてきます。私としては、別に凍結を解除したいわけではありません。不快な場所にいつまでも留まりたくないので早くアカウントを消して欲しいのですが。(自分ではできないので)(これにツイッターからの回答メールを貼り付け)

これが、決定の解除を求めているように読めるなら、日本語の読解力に難ありと判断するしかない。また、誰も人間が読んでないのなら、ものすごく不誠実な対応だと思う。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東名あおり運転一審判決に思う

2018-12-14 21:57:00 | オピニオン
 東名あおり運転に伴う事故で危険運転認定の第一審判決が出た。判決は懲役18年だそうだ。これはおそらく「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の第二条 「次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。」の第4項「人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」を適用したのだろうが、色々と異論もあり、分かりにくい。

 判決は、事故に至った因果関係を重視したようだ。しかし、停車させるという行為に対しては、運転中とはいえないと検察側の主張を否定している。しかし、誰が考えても、高速道路においては、最低速度以下での運転は危険であり、それは高速道路上の停止も含まれるだろう。ただ、かなり苦しい解釈なのは確かだ。日本は罪刑法定主義の国で、あまり解釈に頼るのはよくない。

 私自身、この被告は「死刑」にしても問題ないと思うのだが、法の不備ということは否めないだろう。迅速に法を改正して、あおり運転をしただけで、20年は塀の中に閉じ込めてもいいと思うのだが。

 それにしてもどうして求刑通り懲役23年にしなかったのかな。よく判決は求刑の8掛けというのが相場だと聞くが、ちょうど求刑の8掛けくらいの判決だ。こんなところで相場感を出さなくてもいいと思うのだが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コープさっぽろの考えは筋違い

2018-10-08 11:45:11 | オピニオン
 コープさっぽろが、先般の地震による停電で、食品廃棄を余儀なくされたとして北海道電力に対して損害賠償を検討しているという。しかしこれは筋違いであるとしか言いようがない。

 たしかに、コープさっぽろの主張するように、苫東厚真発電所に供給を集中させていたことには人災という側面もある。しかしそれは北海道電力の責だろうか。北海道電力は電力の一刻も早い復旧に努力した。その努力を称えこそすれ、損害賠償をするという発想にはならないのではないかと思う。北海道電力は政治に振り回された挙句に、いまのような供給体制にせざるを得なくなった被害者ではないのか。もっとも一番責の重い前政権は、既に解体しているので、北海道電力がスケープゴートにされたという気もする。しかし、前政権の流れにストップをかけていない今の政権や役人にも責任はあるのではないか。訴訟を起こすならそちらに対してではないかと思う。

 停電の可能性は、地震に限らない。しかし完璧に対策をしようとすると電気代が跳ね上がってしまう。停電のない電力システムというのは現実的にあり得ない。もし停電を嫌うのなら、自家用発電で対応するしかないと思うのだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

AERAdot.記事に思う

2018-10-05 12:02:09 | オピニオン
 今日のAERAdot.の記事「ノーベル賞に圧倒的強さを見せる大学は!? 受賞者出身校ランキング!〈dot.〉」を読んでいて、いい加減なことを書いていると思ったのは私だけではないだろうか。ノーベル賞受賞者を輩出している京大の秘密として、山極総長の次の言葉を紹介している。

<「教授を『先生』と呼ばせない。京都大学にはこんな伝統がある。(以下略)>

 京大は私の母校でもある。大学院修士まではこの大学にいた。しかし、教授を『先生』と呼ばせない伝統があったという感じはしなかった。確かに本人のいないところでは、学生たちは「〇〇さん」と「先生」とは呼んでいない人が多かったように思える。しかし面と向かって呼ぶときは「先生」とよばないと機嫌が悪くなる人が何人かいたのも事実だ。私が学生のころ自分自身で経験があるので、山極総長のいた理学部にはそのような伝統があったのかもしれないが、全学的にそういう伝統があったとはとは思えない。

 京大名物?であるタテカンの撤去も大学側により進められていると聞く。京大の特徴である自由闊達さがどんどん失われて、このままでは普通の大学に凋落しかねないことをOBの一人として懸念している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

偏差値信仰もいい加減にして欲しい

2018-07-09 21:36:48 | オピニオン
 東京医科大学の不正入試問題がテレビをにぎわしている。それはそれで問題なのだが、テレビを視ているとコメンテータのような人が、ヘンなことを言っていた。

 なんでも東京医大の偏差値が、我が母校である京都大学の理学部と同じくらいだと。偏差値信仰もいい加減にして欲しいと思う。偏差値とはあくまで同じ母集団のなかで、自分がどのあたりにいるのかという指標になるものだ。例えばあるクラスが国語と数学の試験を受けた。A君は、国語の点数は80点だったのに、偏差値は60点だった。数学は点数は70点だったのに、偏差値は75点だった。さてどちらのテストがよくできたのだろう。おそらく点数の低い数学の方が上位にいるのだろうということが言える。点数の良い国語の方は、試験自体が優しくて総じて点が良かったのだと推測できる。

 しかし、東京医大と京都大学理学部を偏差値で比べるのはおかしい。受験生の母集団も異なるだろうし、そもそも入試科目がかなり異なっているのにどうやって比較するのか。どちらがいいとか悪いとかいうのではなく、偏差値で比べること自体がナンセンスなのである。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメフトの危険タックル問題に思う

2018-06-21 12:53:15 | オピニオン
 最近、マスコミでアメフトの危険タックル問題がよく報道されている。世間一般の論調は、悪いのは指示した監督・コーチの方で実際にタックルをした選手には同情的な声が多いように感じる。

 しかし、へそ曲がりの私としては、本当にそうだろうかと思ってしまう。そもそも事件が起きたのは、仮にも大学と銘打った組織の中である。そして大学生というからには、自分の頭で考えることが期待されるのである。いくら指示されたとしても、実際にやったのは選手自身である。仮にも大学生である以上は、善悪の判断は自分で行わなければならないのだ。それができないようなら、大学生とは言えないだろう。本人も所属する組織も大学の名は返上した方が良いのではないだろうか。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

頂き物の本は自分の勉強に

2018-05-03 14:16:35 | オピニオン
 私は読んだ本の書評を書いて読了ということをマイルールにしている。だから本当は読んではいるが書評を書いていないものが結構ある。そういったものはマイルールでは読了扱いにはならないのだ。だから、どんどん未読扱いの本が溜まっていく。

 そういった本は、もちろん自分で買ったものがほとんどだが、最近は頂きものも多い。そして一度ご縁のあった出版社などからは、結構継続して頂き物があるのだ。私が得意なのは、科学技術の分野、内部監査・ビジネス分野であるが、活字さえあれば一応何でも読む。もちろん、分野により得手・不得手はあるが、基本的に頂き物は読んでレビューを上げるようにしている(中には読むのに時間がかかるものがあるのが難点だが)。

 それは、たぶん自分の興味が赴くままに選んでいれば絶対に手にしないなという本に、頂き物の場合は触れる機会があるからだろう。頂き物をレビューするというのは、放っておけば勉強しない分野を強制的に勉強させるという効能もあるのだ。だから基本的には本を頂けるというのは大歓迎である。しかし、それは決してちょうちん持ちになるのではない。大八車も押さない。自分の興味や価値観に基づいて思ったように評価する。だから、厳しめの評価になるような本も多い。特に精神論のようなものに対してはあまり評価しない傾向があると思う。

 もっとも最近は色々とあたふたしているので、レビューを上げるのが遅れ気味になっている気もしないではないが。それでも暇を見つけては、読書に励んでいるので、頂き物については順次レビューを上げていきたいと思う。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いつまでリスクのある大学入試制度を繰り返すのか?

2018-01-15 11:43:08 | オピニオン

 テレビを視ていると、センター試験会場で、給水設備が使えなくなったために、トイレが使えなくなり、午後の試験が1時間遅くなったと報道されていた。この時期全国一斉にセンター試験が行われるが、毎年のようにトラブルが伝えられる。

 当然だろう。この時期は冬の寒さが厳しく、大雪などの恐れが強い。いったい文科省は、いったい何を学んできたのか。過去の不具合事例から何も学んでこなかったなのなら、教育行政を行う資格があるといえるのだろうか。

 このセンター試験も2020年から新しい制度に代わるようだが、実施時期は今と変わらないようだ。昔は各大学で独自の試験をやっていた。私が大学入試を受けた時代には、国立1期は3月の初めに試験をしていた。まだ寒い時期だが、1月に行うよりはずっとましだ。

 何かと問題が多い今の制度はやめて、各大学で試験を行う制度に戻したらどうだろう。実施時期も真冬は避けるのである。4月入学を続けるのなら、まだ年の変わらないうちに試験をやることもありだ。大学によっては自前で試験問題を作れないところが出るかもしれないが、そんなところは大学の資格はない。大学の看板を外すべきだろうと思う。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再発防止に研修は役立たない

2017-12-21 17:04:50 | オピニオン
 テレビを視ていると、例の相撲界の横綱による暴行事件で、相撲協会は再発防止策の一環として研修を行ったことが報道されていた。

 しかし、この研修というやつは、実は殆ど役立たないと思う。どの組織でもそうだが、何か問題が起きるたびに、再発防止という名目で研修が行われる。これが純技術的なものならまだしも、こういった業界の風土に関するものは研修を一度や二度行ったからといってどうなるものでもない。

 元々そういった意識がある人間は、研修を受けなくてもああいうバカなことはやらないし、逆に意識のない人間は、その時間をやり過ごせばいいと思う人間の方が多いだろう。研修というのは、何か対策をしないといけないからという、組織側のアリバイ作りに使われることが多いものだ。私も会社勤めをしていたころは、そんなことは、お前に言われなくても、十分に理解しているよと、あまりにもくだらない研修の多さにうんざりしたものだ。

 一番効果があるのは、トップ層が、そういったことは絶対に許さないという強い姿勢を継続して示すことだ。だから、日馬富士の引退を認めたのは早計だった。身内に甘すぎると言われても仕方がないだろう。引退届を認めず、懲戒処分を課すべきだったと思う。そういうことをずっと続けていけば風土が次第に変わっていくのである。しかし、風土を変えることは一朝一夕にはできないこともまた事実である。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする