本書も放送大学の同名科目のテキストである。この数年のコロナ禍で、感染症に対する社会認識はこれまでになく上がっていると思う。本書は感染症とはどのようなものかおよびそれに対する免疫機能を、詳しく説明したものである。
一口に感染症といっても色々な種類がある。ウィルスによるもの、細菌によるもの、真菌によるもの、寄生虫によるものなどだ。感染症は次のようなことが予防に役立つ。
1.病原体をなくす
2.感染経路の遮断
3.抵抗力を上げて病気にならないようにする
これを最近問題になっている新型コロナにあてはめてみると、1は消毒、2は密をさける、3はワクチンの接種ということになるだろうか。ただ3つを全部をやったつもりでも、感染しないという保証はない。本人は実施しているつもりでも、どこかに穴があるかもしれないのだ・しかし、リスクを大幅に下げることには寄与するだろう。
本書を読めば、感染症にはどのようなものがあるかや、人体の免疫反応の仕組みが分かり、正しく感染症を恐れることができるようになるものと思う。ただ、結構普段使わないような専門用語も多いが、この本の内容を十分理解するためには、それらに慣れることは避けて通れない道だろう。
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