桐谷さん、今日も元気に雑食に励んでいる。お澄まししていれば清楚な美少女なのだが、雑食にかける情熱はすごい。彼女の雑食道に火がつくと、もうなりふり構わずなのだが、元が美少女なので、彼女に憧れている人も多い。
ちなみに、ここで雑食と呼んでいるのは、肉食、草食、雑食という区分とは違う。一言で言えば、ゲテモノ食いのことである。ちょっとこれは引くだろうというようなものでも、嬉々として食べる。これ絶対にまずいだろうというようなものでもとにかく食べてみなくては気が済まない。
今回の食材?は、ジャンボウサギ、エイの一種のメガネカスベ、ラクダのこぶ、蚕の繭、毒キノコのシャグマアミガサダケ、ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)。若干説明を加えると、ジャンボウサギは秋田県で品種改良された普通のウサギの10倍はある食用ウサギである。カスベとは北海道でのエイの呼び方で、「煮ても焼いても食べられないカス魚」から来ているらしい。ちなみに、エイを発酵させたものが韓国の伝統料理のホンオフェになるという。その臭さたるやあのシュールストレミングに次ぐというからおして知るべきだろう。
この巻では特筆すべきことが2つある。まずこの作品は同じ学年をループしていたのだが、今回めでたく桐谷さんたちは進級して2年生になった。もう1つは雑食同好会の発足である。学校に認められるためには、5人の会員が必要なのだが、いつもの雑食メンバーは4人しかいない。でも新入生で昆虫食のエキスパートである楢崎君の妹の涼ちゃんが5人目となったので、無事に人数要件をクリア。さて今後どんなとんでもない食材が出てくるか楽しみである。
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