世界最強の魔法剣士師匠と竜殺し (美少女文庫) | |
わかつき ひかる、(イラスト)西E田 | |
フランス書院 |
ジュブナイルポルノの旗手、わかつきひかるの作品。舞台は魔法や竜の存在する異世界。主人公はウォルフという25歳の青年。竜に両親と妹を殺され、その竜を退治するために伝説の魔法剣士と言われるマスター・ルディスに弟子入りする。ところが、中年男性と思っていたルディスは、見た感じ16歳くらいの美少女。しかし実年齢は200歳。
最初は、まったく魔力のないウォルフの弟子入りを拒んでいたルディスだが、腹ペコキャラのルディスは、料理上手な、ウォルフに胃袋をわしづかみにされ、弟子入りを許すことになる。そこは、男と女。おまけにルディスは見た感じ16歳の美少女。ということで、歳の差なんと175歳のカップルが出来上がる。
昼は剣術の稽古。夜は攻守入れ替わり、別のことに精出す。ルディスは、初めての男であり、超年下のウォルフがかわいくって仕方がない。ウォルフも、初めてをもらったルディスのことが大好きだ(なお、ウォルフもDTだった)。ちなみに、ルディスはMっ気もあるようで、色々目覚めたようである。端的には、次のルディスのセリフに現れているだろう。ウォルフは、ちょっとSっ気があるようだ。つまりいい組み合わせということだ(何が?)
そ、その、お尻くらいなら、叩いても、(中略)ししし、縛ってもいいぞ(p143)
実は、ルディスは、魔法実験の失敗で、若化の魔法にかかっており、最近若返りの速度が速くなっている。あと4年でこの世から消滅してしまう運命なのだ。
しかし、わかつきひかるの作品はハッピーエンドで終わるものが多い。この作品も例に漏れずハッピーエンドとなっている。その意味では安心して読むことができるだろう。美少女文庫なのでイラストも綺麗だ。
☆☆☆☆
※初出は、「風竜胆の書評」です。