文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

流体的地球像

2023-06-08 09:54:47 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書も放送大学のテキストとして使われたものだ。残念なことに20年も前の課目なので、現在は閉講になっているが、古書店などに行けば手に入る可能性はある。また大きな図書館にはおいてあるかもしれない。

 私たちの住む地球には多くの流れがある。風などの大気の流れ、河川や海流などの水の流れなど。私達の目には触れない地下深くにだって、マントルが流れているのだ。氷河のような固体だって、長い目で見れば流れている。。アフリカで発生した人類が世界中に分布を広げたのだって一種の流れだ。ただ人類全部を扱うと恐らく膨大な量になるからだろうか、本書では日本人のルーツとなる先史モンゴロイドの移住・拡散に焦点を置いて記述している。ちなみに、日本人のルーツには諸説あるが、遺伝子解析によれば、シベリアのどこからしい。

 本書の内容を一言で言えば、地球はいろいろなもので構成されているが、それらを共通の「流れる」という視点から見るということだろう。

 ある現象について何かを考えるときに、その現象特有の事象に焦点を当てるという視点もあるだろうが、本書のように、共通なものはなにかという視点もあると思う。ある分野では当たり前だったことが、別の分野では画期的だということがある。そういう意味で本書はいろいろと得るものが多いのではないかと思う。

☆☆☆☆

 

 

 

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技士道 十五ヶ条 ものづくりを極める術

2023-03-19 18:29:43 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書は、日本に統計的品質管理を普及させた西堀榮三郎さんが技士の心得のようなものをまとめたものだ。理系の人らしく、精神論になっていないところがいい。西堀さんは、京大理学部で化学を学んだあと、京大で助教授になったが、一旦東京電気(現東芝)に入って、また京大に戻り助教授・教授や南極越冬隊の隊長も務めた人である。

 西堀さんは、技術志向、現場志向の人だ。そんな西堀さんが、なせ、工学部でなく理学部に進んだのか?実は西堀さんは、将来知識を応用する技術者になりたいと思っていたが、そのための基礎知識を身に着けるためには理学部の方がいいと考えたらしい。その他にも品質管理の話など、中々含蓄の深い話が続いている。昔一次QCサークルが流行っていた時期がある。しかしいくら現場で改善をしても、経営者が大きな失敗をすればあっという間にそんなものは誤差となってしまう。それに、いくらQCサークルをやっても、ちょっと褒められて終わりである。給料が画期的に上がる訳ではない。従業員もそういった現実に気が付き、次第に受ける発表の仕方や見栄えのいい発表といった、本質とは関係のないところに力を入れるようになった。上の方も見る目がないものだから、そんな発表の方を評価する。QCサークルは衰退すべくして衰退したということだろう。西堀さんの考え方、歩いてきた道がどうなのかが分かるので参考になることは多いと思う。

 ただいくつか疑問点がある。まずアインシュタインについて書かれたところだ。

そのとき博士(アインシュタインのこと;評者注)は「相対性理論」でノーベル賞を受賞した直後だったが、(p76)


 アインシュタインと言えば相対性理論なのだが、実は博士がノーベル賞をもらったのは「光量子仮説に基づく光電効果の理論的解明」であり、相対性理論では受賞していない。これは意外と有名な話なのだが、つい筆が滑ってしまったのだろう。なぜ博士が相対性理論で受賞しなかったのだろう。一説には、相対性理論があまりにも常識と違うので、理解できる者がほとんどいなかったという説があるが、本当のところは良く分からない。

 もう一つは、南極越冬隊長時代の話だ、無線機用の真空管は予備が少ないので、故障したものを再生することを考えたのだが、そのためには高い電圧が必要になる。そこで、西堀さんは、各自が枕元の電灯用に使っている蓄電池に目をつけた。

みんなの電池を集めてきて30個を並列につなぎ
(p160)


いや並列につないじゃ高い電圧は得られないでしょ。直列なら電圧は個々の電池の電圧の和になるけど、並列の場合は、電圧は変わらない。(実は内部抵抗の関係で少しは変わるが)

 まあ、こういった突っこみどころもあるが、全体的にはなかなかためになることが多く、品質管理に関わっている人、将来技術者を目指す人には、は一読する価値はあると思う。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

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コマとジャイロ: 回転体の科学と技術

2023-02-02 10:20:27 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書の内容を一言で表せば、回転する物体の不思議さ。面白さというところだろうか。著者のジョン・ペリーは英国の工学者であるという。そして監修者は「すべてがFになる」などでお馴染みの森博嗣さん。根強いファンの多い人気の小説家でありながら、名古屋大学工学部で助教授まで務めた、バリバリの理系人である。タイトルを少し説明すると、さすがにコマを分からない人はいないと思うが、ジャイロはジャイロ効果の略語などとして使われるものだ。ジャイロ効果とは回転している物体は姿勢を乱されにくいというもので、これを応用したものが、年配の方なら聞いたことがあるだろうと思うが、有名な地球ゴマである。本書にはジャイロ効果を応用したものが出てくるが、ほとんどすべてがジャイロスタットと呼ばれている。例を挙げると、P9のまえがきには、図17がジャイロスタットとして示されているが、これ以外にも、見た感じが大分違う図5も、図13も図56もみんなジャイロスタットなのだ。

 本書は著者が1890年に英国学術協会主催によりロンドンの北約300kmにあるリーズ市と言う商業都市で開催された職工向けの講演を纏めたものである。別に、学者向けの講演という訳ではないので数式は使われていない。しかし、数式が使われていないといっても、レベルが低いという訳ではない。例えばファラデーである。彼は貧しい生まれで学校には殆ど通っていない。だから数式は使いこなせなかったが、そのことで彼の偉大さが損なわれるわけではない。それに著者は日本に招かれて数学の助教師(今でいう准教授か?)として工部大学校(現東京大学)で教えたこともあるので、決して数学が苦手という訳ではない。

 確かに数式を使えば、言葉で長々と書くよりは簡潔になり、また誤解も少なくなるというメリットがある。本書でも数式を使っていないので、まだるっこいところはある。監修者の森さんはこう書いている。

<本書の内容はけっして簡単とはいえない。一度読んだだけでは完全に理解することはできないはずだ・・・>(p158)

その原因の一端が数式を使わないという方針にあるのなら残念なことだ。数式に慣れている人は数式一つで正確な意味が読み取れるが、言葉で書かれるとどうしても曖昧となるのである。おまけに、本書は英語から日本語へ翻訳したものだ。一読して意味を掴みにくいのである。おそらく講演は、現物を見せながら行っており、もちろん英語ネイティブの人たちに行っているので、そういったことはかなり軽減されるのだろう。

 コマのような身近なものを突き詰めていくと、その理論が地球のような大きなものにも適用できるというのがなんとも面白い。ただ、説明と図の位置が離れているところもあるので、ちょっと読みにくいかもしれない。例えば、49頁には支持点が重心より上にあるジャイロスタットについて書かれており、図56と言う言葉がある。それでは、図56はどこにあるかと言えば、なんと123頁にあるのである。おそらく講演では、実物がずっと置いてあるなどしてあるので問題はなかったのだろうが、本にするときは工夫が必要だと思う。

 理系離れが叫ばれる昨今、このような科学書がもっと子供たちに読まれて一人でも理科の興味を持つ子供が出てくることを願う次第である。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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食と健康

2023-01-29 09:30:36 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書も放送大学のテキストの一つだ。タイトルの通り、食と健康は大いに関係がある。本書を読めば、食に含まれる各種の栄養素がどのように体に吸収され、体の中でどのような働きをするかを知ることができる。

 ただ思ったより細かい内容である。私自身は、高校まで化学が得意だった。しかし、大学に入ると化学をきっぱり捨てた。その理由は無機化学ならまだしも有機化学に入ると、覚えることが多いので、あまり記憶力に自信のない私としてはどうにも敬遠したいからである。

 この手の本は、有機化学を抜きにして書くことはできないと思う。だから、本書中には化学の構造式がこれでもかと言うくらい出てくる。こういったものが好きならともかく、嫌気がさす人も多いのではないだろうか。

 表紙に著者として名前が載っているのは二人だが、最後の分担執筆者紹介と編著者紹介のページを見ると、他に二人の執筆者がいることが分かる。つまり四人でこの本を書いているということになる。そして四人のうちの三人が農学系の研究者で、残る一人は医学系の人である。こういった本を読むと、つくづくそちら方面に進まなくてよかったと思う。

 ただ、こういった内容が好きな人もいることは否定しない。ただ私にはそれほど面白くなかったというだけだ。

☆☆

 

 

 

 

 

 

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人体の構造と機能

2023-01-27 09:09:38 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書も放送大学の教材の一つである。人は、あまり自分の体については知らないのではないだろうか。外に出ているところならまだしも、特に体の内部については。

 本書は、人体の各パーツ事に、どういう仕組みになっているのか、どういう役割があるのかを示したものだ。本書を十分読み込めば、人体構造についての知識がかなりつくのではなかろうか。執筆者は二人とも医師である。だから、本書の知識があれば、お医者さんに行っても、話が分からないということはないだろう。また、健康診断や人間ドックで出てくる専門用語が何を表しているのかもある程度理解できるようになるし、今話題の免疫に関する話だってある程度できるようになるのではないかと思う。

 ただ、初めて聞くような専門用語も多いので、もし、この方面を専門とするのでない限り、覚えようと思うと、かなり苦労することだろう。だから、常に手の届くところに置いておいて、なにか気になるところ、知らない専門用語が出てきたら、該当箇所を調べてみるという使い方をすることを勧めたい。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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新しい高校地学の教科書―現代人のための高校理科

2022-12-13 08:50:48 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 近年は理科という教科が軽視され、理科オンチが増えているようだ。いちいちは突っこまないが、おかしな表現が世の中にあふれ、一向に是正されるような気配がない。おそらく、理科オンチがどんどん再生産されている結果、物事を科学的に関変えられない人が増え、インチキなトンデモ商品が幅を利かすようになった。

 私が高校生のころは理科は地学、生物、物理、化学の4科目だった。文系志望でも一応4科目とも勉強していたのだ。最初の2課目は1年生のときにやり、理系では物理、化学は2.3年生の配当だ。(文系の場合は確か2年だけだったと思う)

 さて本書だが、私が地学を勉強した時とはかなり変わっていると思う。最近の地学の教科書は持ってないので、比べることはできないが、地球の事ばかりでなく宇宙のことも内容に含まれている。その後の科学技術の発達も踏まえて、結構高度な内容にはなっているが、数式は殆ど使っていないので、数式は苦手だが宇宙や地球科学に興味があると言う人でもそう違和感なく読めると思う。

 現在秋田大学の通信教育で地球科学を勉強しているが、本書の内容と重なる部分も結構ある。もし最初に、本書を読んでおけば、学びやすくなるのではと思う。

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

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カオスとフラクタル―非線形の不思議

2022-11-07 21:32:13 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 結構古い本なので、書店ではもう見かけないかもしれないが、ちくま学芸文庫にもなっているようなので、そちらの方を読まれるといいかもしれない。

 本書は副題にもあるように、非線形な現象にこんな不思議なことが起こるということを分かりやすく説明したものである。

 ここでいう線形とは、入力と出力との間に何らかの比例関係が見いだせるもので、カオスというのは、僅かに初期値がずれると、その後の挙動がまったくことなるものになっていくようなものだ。フラクタルというのは、フランスの数学者であるブノワ・マンデルブロによって唱えられた概念で、ある図形の一部をとると、それが元の図形と相似になっているものを言う。

 本書は、パイコネ変換を例にとって、まず非線形とは何かを説明した後、各論として、生物学や物理学工学におけるカオス現象の例について説明している。物理学における例としては、ローレンツの気象学における研究が、工学における例としては、京大名誉教授の上田さんがダフィング方程式をアナログコンピュータで解いているときに発見した、ジャパニーズ・アトラクタなどが示されている。

 表題には、「カオスとフラクタル」とあるが、実は全体の7割強まではカオスについての話で、フラクタルの話は、終盤の第5章の「カオスからフラクタルへ」と第6章(最終章)の「カオスとフラクタルー今後の展望」となる。

 この方面に興味がある人には一読する価値があるものと思う。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今日から使える物理数学

2022-10-08 08:53:03 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 

 物理数学というのは、物理学によく使われる数学というくらいの意味だ。別に、そのような特殊な分野があるわけではない。

 本書は、大学2年程度の内容をブルーバックスの1冊としたものである。「物理」数学とあるが、理学部の物理学科に限らず、工学部でも十分に使える内容である。実際に私は工学部(電気)であるが、2回生(関西では〇年生とは言わずに〇回生という)が終わるまで、この内容の事は勉強していた。今は、昔と比べ専門書がものすごく高くなった、現在においては、このような廉価版の本が出るというのはうれしい。

 特徴としては普通の専門書に比べると、解説がかなり詳細で分かりやすいということだろう。だからといって、簡単な内容ばかりを扱っている訳ではない。この本の内容を身に着ければ、書かれている分野においては、困ることはまずないだろうと思う。

 こういったものを勉強するにはコツがある。書かれている計算式を、実際に追っていくのだ。別にノートに綺麗に書く必要はない。テキストの余白だったり、広告の裏だったりでもいい。大事なのは、読んだだけで分かった気にならないということである。

 本書は、微分方程式から始まり、ベクトル解析、複素解析、フーリエ解析とよく使われる数学的なツールが一通り解説されている。しかし、残念ながら線形代数や統計学については触れられていない。内容が解析分野に偏っているのだ。とはいいながらも新書版で300頁以上もある本だ。おそらくこれに線形代数や統計学を加えると、厚さが冗談にならなようなものとなるのだろう。続刊として線形代数偏や統計偏を期待したい。

☆☆☆☆

 

 

 

 

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性転換する魚たち―サンゴ礁の海から

2022-09-29 08:37:46 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 

 人間の性は性遺伝子により決まる。すなわちXY型なら男性、XX型なら女性というわけだ。ところが魚には、性転換する種類があることはよく知られている。雄が雌に、雌が雄に変化するのだ。

 例えば、ホンソメワケベラという魚がいる。この魚は、他の魚の寄生虫を食べるので、海の掃除屋さんとして有名な魚だ。この魚はグループの中に雄が1匹しかいない。一番体が大きいのが雄なのだ。小さな雄はいないのである。小さな雄はどこに行ったのか。それでは、この1匹しかいない雄がいなくなった場合はどうなるのか、なんと一番大きな雌が雄に性転換するのである。

 また、お父さんが、ダイバーにさらわれた息子を探して旅するというアニメにもなったカクレクマノミ。冒険アニメとしては面白いが、実際のカクレクマノミの生態を考えると変な点がいくつかあるという。

 まず、お父さんは、お母さんがいなくなれば、雌に性転換してしまう。そして、いっしょに住んでいた息子は、自分達の卵から孵化したわけではなく、どこからか流れてきた他人の子で、まだ息子かどうかは言えないというのである。つまり、本来の生態に即して考えれば、性転換してお母さんになったお父さんが、息子か娘か良く分からない他人の子を探して旅をするという物語になる。

 本書を読んでいると、2ばかり疑問に思う事が出てきた。著者は大学院から紀伊半島に西側にある京大理学部付属瀬戸臨海実験所で過ごしている。それはいいのだが、他に単位を取るとなると大変だろうと思う。私は工学研究科だったが、学部よりは少ないとはいえ、一定の単位を取る必要があった。しかし、瀬戸臨海実験所から京大本部までは通える距離ではないのだ。もしかすると、工学研究科と理学研究科ではシステムが違うのだろうか。

 もう一つは、これらの魚の性遺伝子はどうなのだろうかということだ。これについては、最後の方に答えがあった。性転換する魚では性遺伝子は見つかってないらしいのだ。ないことを証明するのは「悪魔の証明」になるので難しいと思うが、実際に雌が雄になったり、雄が雌になったりするのでないのだろうと思う。

 最近はLGBTの関係で、学校の制服もジェンダーレスになっているところがあると聞く。魚たちは、その何歩も先を行っていると思うとなかなか興味深い。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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電験第3種スイスイわかる 電力 第2版

2022-09-27 09:23:08 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 皆さんは電気主任技術者という資格を知っているだろうか。1種~3種に分かれており、1種は全ての電気工作物、2種は17万V未満の電気工作物、3種は5万V未満の電気工作物(出力5000kW以上の発電所を除く)の工事、維持、運用に関する保安の監督ができる。

 別に受験資格に制限はないので、誰でも試験を受けることができるが、学歴+実務経験や下位資格+実務経験でも認定で取得できる。一応、三種は工業高校卒程度、2種は短大卒程度、1種は大卒程度となっているが、実際には、大卒でも3種を落ちることは結構あると言われる。

 大卒の場合は、どんな単位を取っているかによって認定で取得できるかどうかが決まり、私の場合は電験用の単位を取っていなかったので試験で取得するしかなかった。ということで、持っておけば足がかりとなるかもしれないと思い、旧制度下で3種を試験でとった。しかし、その後制度が変わって、地方で全て完結できるようになったので、1種も試験を受けて取得したというわけである。

 さて、本書の内容だが、新制度下における3種「電力」の参考書である。発変電、送配電などに渡り、大事なことがひととおり網羅されている。一番下位の3種だからといって馬鹿にしてはいけない。この内容を完全に理解していれば、電気技術者として、大手を振ることができるだろうと思う。また、大学で電気工学を学ぶ上でも、参考になることも多いに違いない。大学で単位を取るついでに資格取得を目指すのもありだと思う。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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