渡部昇一さんといえば、昔「知的生活の方法」で一世を風靡したことを覚えている。残念ながら渡部さんは、2017年に鬼籍に入られ、この「終生知的生活の方法」は遺著ともいえる作品である。
本書は、2004年に刊行された「老年の豊かさについて」(大和書房)に加筆修正をしたものであるが、原稿を出版社に渡して刊行の準備中に渡邊さんが亡くなられたため、刊行は死後の2018年となっている。
書かれているのは高齢者になった渡部さんの生活スタイル。本書には高齢者になっても知的活動をしている例が書かれているが、何をするにしても遅すぎるということはない。せいぜい私も見習って、死ぬまで知的生活にがんばりたいものである。かってインド独立の父と言われるガンジーは「永遠に生きると思って学びなさい」と言ったという。その境地に至りたいものである。
私の場合は積読本がものすごくある。最近はあきらめ気味だが、なんとか死ぬまでには全部読みたいと思う。ただ増えるスピードの方が読むスピードより速いため、なかなか難しいのであるが。
もっとも高齢者になると個人差がものすごく大きい。88歳で亡くなった私の父などは、最後まで頭の方ははっきりしており、パソコンなど私より詳しかったくらいだ。また90歳を過ぎても知的活動を続けられている人は結構おられる。願わくば私もそのひとりになりたいものである。
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