チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

Hillary Rodham Clinton [ HARD CHOICES]

2014年07月07日 | 

曇、29度、88%

 6月10日にアメリカで発売された、ヒラリークリントンの「HARD CHOICES」。こうしたビックネイムの人の本は、ここ香港では、アメリカの発売とほぼ同時に本屋に並びます。

 ヒラリーといえば、ファーストレディーに続いて、上院議員、つい昨年までは、アメリカの国務長官として世界中を周り、常に表舞台で活躍をしてきました。私が、ヒラリーに興味を持つようになったのは、上院議員になった辺からだと思います。ファーストレディーで終わらずに、自分の政治意識を持って議員になる、そこには2008年の大統領選挙を意識したものがあったのかもしれません。私のこの興味はあくまでも、政治的なものではなく一人の女性としての興味です。

 「HARD CHOICES」は、4年間の国務長官時代の回想録です。2009年から2013年、確かに世界中が不安定な時期に突入したかのように思えました。その裏で、アメリカがどういう動きをしたかが書かれています。近年のことなので、事件そのものにも興味はありますが、私がこの本に釘付けになったのは、やはり、ヒラリーその人をここまで動かしているものが何なのか、尽きない興味です。

  「LIVING HISTORY」2003年刊行のこの本は、ヒラリーが上院議員になってから書かれたものです。彼女の生まれから、弁護士時代、ホワイトハウス時代。ごく普通の家庭の出身の彼女です。弁護士を経て、政治の世界に入ったのは、ご主人のビルクリントンの影響が強くあるようです。児童問題、女性の平等権の問題、このふたつのことは、2冊の本でもヒラリーが一番強く関心を抱いてることが分かります。文章が生き生きしています。2008年、アメリカの大統領選挙の民主党の予備選で、オバマに破れたヒラリーです。あの時は、人種を取るのか、性別を取るのか、アメリカ人は人種を取りました。アメリカは女性の進出が多い国であるにもかかわらず、未だに、女性大統領はでていません。「HARD CHOICES」の刊行後、ヒラリーのいろんなインタビューで必ず聞かれるのが、2016年の大統領選挙です。出馬するのか否か。未だに答えはでていないと答えるヒラリーですが、その彼女の目の奥にあるものは、きっと出ますよ、と言っているように見えます。

 このひと月、 ずっとこの本と一緒でした。私より10歳年上のヒラリー、一体この人を突き動かしているものは何でしょうか。どんなタイトルがついても、ファーストレディーであっても国務長官であっても、いつも、ヒラリーは自分自身であり続けています。その強さを支えているのは、家族であると思います。2つの本でヒラリーが共通して書いていることのひとつ、先程亡くなったヒラリーの母親のことです。親にも見捨てられ、親戚の家でも冷たく扱われ、それでも、人の助けを受けながら生きて来たヒラリーの母親、その人の後ろ姿が、彼女を作っているように思います。

 さあ、2016年大統領選挙に立つのかどうか、政治的興味のない私はどちらでもかまいません。大統領になろうがなるまいが、きっとヒラリーは変わらないと、この2冊の本が教えてくれました。

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