晴、12度、81%
今年のバジルは不作でした。発芽の時から予定の半分以下でした。ジェノバソースを作るには到底足りません。今使っている松の実とバジルの葉を使ったジェノバソースは昨年作ったものです。
ジェノバソースで普通に作ったパスタは学生の頃からの大好物です。青臭い、青虫の食べ物みたいと言った友人の顔が思い出されます。あの当時はバジルさえなく、輸入の瓶詰めもほとんどなかったのでもしかしたら紫蘇の葉で作ったジェノバソースだったかもしれません。
自分でジェノバソースを作るようになると、使い方を工夫します。白身魚のソース、蒸し豚の付け合わせ、サラダドレッシングに混ぜたり。ひと夏のバジルで大量に作ります。使い切るための工夫です。昨年作ったジェノバソースの最後の一皿、どう使おうかなと考えていました。
福岡では一年中美味しい鯛のお刺身が手に入ります。身の締まり、歯ごたえ、甘みと飽きないお魚です。そこで、薄く作った鯛のお刺身をカルパッチョにしてバジルパスタに合わせてみました。 カルパッチョに使ったオイルは「アボガドオイル」です。クセのない鯛のお刺身に重みのある「アボガドオイル」、ピンクペッパーコーンをパラリと。私のバジルソースはオイリーではありません。松の実をたくさん使います。もちろんオリーブオイルも使います。この一皿、全部を一緒に口に運ぶと、バジル、松の実、ニンニク、オリーブ、アボガドの香りがします。それぞれが個性を持って香ります。そこに鯛のこりっとした美味しさ、ピンクペッパーコーンが弾けて味のアクセントになりました。
お昼に一人のご飯です。ちょっと贅沢ですが、満足のいく一皿ができました。