チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

窓の大きな家

2020年06月13日 | 日々のこと

曇り、27度、90%

 30年も日本にいませんでした。帰って来て普通の生活を始めると驚くことがたくさんありました。一時帰国では目が行かない普通の日本の生活です。

 驚くことの一つに家が建ち上がるまでの速さがありました。あっという間に家が一軒出来上がります。庭もある一軒家が数日で音もなく取り壊されるのに驚いていると、その土地に今度は3軒ほどの家が3ヶ月程で出来ます。定期的に通る道ですとその様子を毎日目にします。

 私が日本を離れたのは東京なら郊外に分譲住宅が建ち並び日本が上向きの生活に向かう上り坂の頃でした。東京の私鉄が延びて新しい駅が出来その周りは土地開発とともに家が作られました。そんな町に足を踏み入れるとどの家もどの家も外観が全く同じで驚いたものです。

 最近の狭い土地に建つ分譲住宅は3階建て、建ぺい率ギリギリに建てられ、外観はそれぞれ違います。白っぽい外壁のお隣には茶色の外壁の家が並んでいるといった具合です。散歩の道筋が違って2、3日も建築現場の前を通らないこともあります。すると更地に家の枠組みが既に建っていることもありました。現場で組み立てるだけの建築です。しかも、耐震性とかで窓は小さく数も少なくできています。おそらく天窓などを使い採光しているのではと想像します。

 近くの地元のお神社の脇に建つ家が新しく立ち上がりました。狭い道を挟んですぐにお神社の樹齢100年近いクスノキが二本あります。この家はどうも土地の持ち主が自分の家を建てるようでした。工事も一年近くかかりました。土地自体はさほど広くありません。防音、防塵幕が張られてずいぶん時間が経ちました。幕が外されて出てきた外観に私は歓声をあげました。スポンとした四角な家ですが、お神社つまり細い道に向かって大きな大きな窓があります。クスノキのおかげでこの北向きの窓はさほど明るくないでしょうが、この大きさです、クスノキ二本がすっぽりと光景に入っているに違いありません。つまり借景です。

 家の中の明かりがついているのを見たことがありません。外から中が見えないような窓ガラスかもしれません。木の壁も好もしくこの道を通るときの私の楽しみの一つです。狭い土地に建てる家も様々です。我が家の周りにはこの3年で数カ所、小さな建売住宅が建設され、すぐに売れました。家に求めるものは住まう人を表してくれるように思います。このお神社の近くの大きな窓の家の住人に一度お会いしたいものです。

コメント
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