曇、25度、92%
気温が高く、湿度も上がって来ると飲みたいと思うお茶が変わってきます。梅雨に入ってこの方ずっと中国茶を飲んでいます。体への効用などは考えず、その時飲みたいと思うお茶を選びます。
香港で中華レストランに行くと給仕の人たちは「お茶は何にしますか?」と尋ねてきますが、日本人だと思えば「ジャスミンティー」を勝手に出してくる店もあります。日本人は「ジャスミンティー」が好きだと思っているようです。香港のレストランで普通に出されるお茶は「ポウレイ」、つまり「プアール茶」です。長年発酵させた色の濃いお茶です。中国茶も発酵させていない緑茶から半発酵、発酵させたお茶まで数りなく種類があります。日本茶同様、芽が出たばかりの柔らかな葉先のお茶は中国茶でも高級品です。
お茶の葉を使わない花だけのお茶もあります。菊の花、バラの花の花びらだけのお茶もまた中国茶の一つです。花びらとお茶の葉のブレンドが「ジャスミンティー」に代表されます。そして葉が開く過程を楽しむお茶もまたあります。色が出ない緑茶と花を糸で縛り乾燥させた「工芸茶」はガラスのポットの中で葉と花が開きます。「工芸茶」も高価なお茶の一つです。
先日飲んだお茶は菊の花とジャスミンが花開きました。中国茶は熱いお湯で時間を置いていただきます。ゆっくり花開く様子を見るその時間が大切です。お茶を湯呑みに注ぎます。「ほたる」と呼ばれる透かしの入ったお湯呑みでいただく中国茶は涼しげです。 古くからの中国ではお茶受けに棗の乾燥したものなどを出していたそうです。お茶が喉の渇きを潤すばかりか、体を整えてくれると考える人たちの知恵を感じます。
チクチクの合間のお茶の時間は目の疲れ、肩の重さをほぐしてくれます。急に「ライチ紅茶’」を飲みたくなりました。甘い香りと味の「ライチ紅茶」見かけたら是非一度お試しください。