曇、19度、86%
昔に比べると紫陽花の種類が増えたと感じます。紡錘形に咲く紫陽花「アナベル」という品種があるのを知ったのは30年も日本を離れて帰国してからのことでした。「額紫陽花」にしても色数が増えています。長く暮らした香港には紫陽花の花はありませんでした。そして日本では梅雨の花の代表格の紫陽花がヨーロッパでは冬の花です。数年前の雪の降るアムステルダムで雪を被った紫陽花を見たときは大変驚きました。
この家には紫陽花は昔はありませんでした。3年前、梅雨に入る前に近くの八百屋さんに売られている紫陽花の苗を買いました。年々大きく育ちますが、色目が思うような紫陽花ではありません。 秋も深まる頃まで次々に咲きます。色も変化して行く「秋色紫陽花」の仲間だと思います。枝付きのままでもドライフラワーになるタイプです。昨年、石垣の上に小ぶりな紫陽花を二本植えました。白と青です。白の紫陽花が数少なく花をつけました。
梅雨に入り細かい雨やどんよりとした曇り空が続きます。散歩をしていても目に入ってくるのは紫陽花です。日本の梅雨の景色にしっとりと馴染む紫陽花です。色様々な紫陽花は雨を浴びる度に鮮やかになって行きます。
我が家の白い紫陽花は裏の道の石垣の上で咲いています。梅雨に入る前にはさほど気付かなかったこの白い紫陽花、お日様の少ない梅雨にはくっきりと潔く目に映るようになりました。
石垣の上の白い紫陽花は梅雨空とのコントラストが好もしい。視線を上げてみる白の紫陽花に梅雨の重い空気を払ってもらいます。