曇、25度、90%
香港にいる主人が土日になると香港の街の様子を写真で送って来てくれます。海山の景色もあれば街の中の様子あります。行き来が出来なくなって、私が懐かしんでいると察してのことだと思います。一昨日、市場の様子が送られて来ました。30年間、ほぼ毎朝通った市場です。写真の一角に「凍肉屋」が見えます。「フローズンミート」を売る店です。そこに見えていたのが「墨魚丸」イカ団子です。そこで、「写っているイカ団子が食べたい」と返事すると、主人から戻って来たのは「作る」と一言。そこで昨日、イカを買って来て作ってみました。
「墨魚丸」イカの身に豚の脂を混ぜて丸めたものです。屋台や麺屋さんで汁麺にのせたりチャーハンに使います。かまぼこのイカバージョンです。味を思い出しながら、フードプロフェッサーにイカとラードを入れてかき回しました。つるんとした「イカ団子」よりイカが少し口に当たるくらいが好きです。これを湯がけば出来上がり、「あら簡単だ。」イカの甘みとラードの旨味、弾けるような「イカ団子」になりました。熱々をパクパク。
「墨魚丸」は広東料理にもみられますが、台湾の方がずっと美味しいと思っています。台湾からの冷凍物をいつも買いました。食感も匂いも味も香港で作られる「墨魚丸」とは一味違い、買うブランドも決まっていました。
「墨魚丸」を作っているところを一度見たことがあります。主人と歩いた九龍の山の中、峠に麺屋さんがありました。その店の前で大きなプラスチックのタライを囲んで、女性が3、4人お風呂のプラスチックの椅子に座って手作業をしていました。タライの中は白いイカのすり身でした。大きな声で談笑しながら女性たちは手で丸めて「イカ団子」を作っていました。衛生的には首を傾げたくなるような代物です。30年近くも前の話です。通りすがりに見たその光景が「イカ団子」を作りながら思い出されました。
私の「イカ団子」は味が今ひとつ薄く感じます。「もう少しもっちりしてもいいかしら?イカの種類も変えてみよう。」懐かしい台湾の「墨魚丸」に向けてしばらくは「イカ団子」作りに励みます。
中国語では、墨魚丸というのですね。
漢字表記だから字でなんとなくわかります。
真奈さんはなんでもチャチャっと作れるから凄いです。