雨、11度、92%、雷
日本に帰国以来、「椿」の花がますます好きになりました。香港には「山茶花」は咲きますが、「椿」はありません。「椿」でも古来種の一重で筒咲きする種類が殊に好きです。筒の中には黄色い雄しべがみっしりと見えています。ポロリと額から花が落ちるので「首切り」に例えられ縁起が悪いという方もいらっしゃいます。たくさんの「椿」が散った様はこれもまた見事です。ぽつぽつと「椿」を庭に植えました。まん丸な蕾がほころび始めると、中央には黄色い雄しべが薄く透けて見えます。 その様がまた美しい。緑深い輝く様な葉姿も花がなくなったあとまで「椿」を凛と見せてくれます。
毎年二月の奈良「東大寺」の「お水取り」の行事の頃、椿をかたどった和菓子「のりこぼし」をいただきます。 こんな箱に入っています。中には紅白の花弁を持つ「椿」の和菓子が入っています。初めて見たときは物珍しくいただきました。今年で4回目、年々、「のりこぼし」の美味しさ、その形に心惹かれるようになりました。「この時期だけ」と思う気持ちが強いせいかもしれません。古都奈良に思い合せるためかもしれません。 一服の時間がとても大切に思われます。
「椿」の種類の多いことも知りました。香りのある「椿」もあるそうです。「夏椿」という品種も見ました。冬に咲く、筒咲きの「椿」が私の理想です。家の小さな「椿」の木をどこまで大きく育てることが出来るか、「のりこぼし」をいただきながら庭の「椿」を思います。
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