マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

「うしこ」

2014-12-08 | グルメ
雲丹の瓶詰のラベルの文字「うに」を見て、
「うしこ」ってなに?と小さかった娘が発言して以来、
我家では、雲丹の瓶詰めは「うしこ」になりました。
『お餅に「うしこ」付ける?』という具合に。
小さな時から言葉遊びが大好きな娘は、
大人になった今でも広告やビラなどに書かれた文章などを読んでは面白がっています。

国や地方や地域の言語感覚が違うのは当然ですが、
個人個人の言語感覚というものもあって、
言葉を発し始めたばかりの息子や娘にもそれぞれの言語の個性を感じることが出来、
面白いものだなと思いました。

そういえば、父はわざと?人の言った言葉を聞き間違えて意味不明にしたりして、
周りを当惑させていました。
また、テレビなどでのいんちき京都弁を聞くのが耐えがたい様子でした。
「うに」の瓶詰めはいつもそんなことを思い出させてくれます。
この写真の雲丹は残念ながらあまり「うしこ」ではありません。
もっとずっと蓋部分も瓶部分も「うしこ」だった雲丹のラベルを最近見かけません。
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グリム童話と塩

2014-12-06 | Weblog
時々パンを焼きます。
最近はライムギを10%くらい入れたパンをよく作ります。
チーズとクルミやレーズンを入れて焼く時もあります。
昨日もいつも通りにやったつもりが、
塩を入れ忘れたのです。
焼きたてを口に入れたとたんにわかりました。
見た目ではいつものパンと変わりませんが…

「味」がありません。失敗…
こんな時に頭をよぎるのは
グリム童話の一話です。

『ある国の領主に3人の娘が居て、
ある日、父親が娘の愛情を計ろうとして、娘たちに尋ねます。
「お前たちにとって我王はどれくらい大切だ?」
上の娘たちはそれぞれ「世界中の金(きん)を集めたより大切です。」
「世界中の全ての宝石を合わせたより大切です。」と答えますが、
末の娘は「肉に塩が大切なように大切です。」と答えて父親の怒りをかって
家を放り出されます。
放浪し苦労しますがいろいろあって、
美しくて賢くてやさしい娘はやがて別の国の王子に求婚されます。
その結婚披露宴に娘は自分の父を自分の名を明かさずに招待します。
そして山のようなご馳走のすべてに一切塩を入れないようにしたのです。
新婦の父はその食べ物を一口食べて涙を流します。
実は父は末娘が出て行った後、金や宝石では大切な物を何も得られないことを思い知っていたのでした。
そして末娘の真心をわからなかった自分の愚かさに涙を流すのでした。
新婦は「私はあなたの娘です。」と真実を明かして、めでたしめでたし、』


という物語だったと思います。
この話を小さい時読んで「塩」に目覚めました。
「塩」は大切です。
塩に込められた真心も大切です。
金よりも宝石よりも…

同時に
グリム童話に出てくる
クルミの殻の中に入っていた宝石をちりばめたドレス、
真珠をちりばめたドレス、
星のドレス、月のドレスとはどんなドレスだろうと、
一生懸命考えて憧れていました。

何年間も一言もしゃべらず、イラクサで9(?)枚の衣を編んで、
9人の兄たちの魔法を解く小さな妹の話には、つくづく感心しました。

グリム童話は私の原点です。







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初冬の風景

2014-12-03 | 自然
空気が変わりました。
冬がやってきました。

健康のためでなく、トレーニングのためでなく走る人はあまりありません。
でも、子どもは走ります。

草の紅葉が美しい。

鏡のような水面に映る土手の桜並木。
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宝永の富士山噴火

2014-12-01 | Weblog
1707年江戸宝永の噴火は爆発的噴火で16日間続き、
麓の集落はスコリア(噴火物、軽石など)に厚く覆われました。

被災地の管理者の代官、伊奈半佐衛門は救済に尽力し、何度も江戸に支援を要請しました。
幕府は諸国に令を出し、救済資金を全国の大名旗本から徴収し計四十九万両を集めました。
江戸では空が暗くなり大騒ぎになりましたが、灰がうっすら積もった程度で実害はありませんでした。

しかし、この金の多くは江戸城の大奥改装などに転用され、
被災地に届いたのは十万両でした。
うち五万両は復興事業を請け負った江戸のゼネコン業者石屋半四郎の儲けとなったのでした。

そのため代官伊奈の復興事業は困難を極め餓死者も出始めました。
万策尽きた代官伊奈は駿府の御米蔵を開き食料を被災者に分け与えました。
そのため罷免され、切腹したと伝えられています。
(切腹に関しては記録が無く病死したとも考えられています。)
被災者は後に伊奈神社を建立し神として崇めたそうです。

御用金徴収のチャンスをうかがっていた幕府が、
噴火騒ぎを利用した、これが事実です。

今と全く同じ図式であることに驚きます。
災害を利用しその度に太る。
他人が死のうが、苦しもうが、悲しもうが何も感じない。
これこそが現在の安倍政権に共通するモノ、アベノミクスの本質です。


参考図書『昼は雲の柱』石黒耀/著 他
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