マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

グリム童話と塩

2014-12-06 | Weblog
時々パンを焼きます。
最近はライムギを10%くらい入れたパンをよく作ります。
チーズとクルミやレーズンを入れて焼く時もあります。
昨日もいつも通りにやったつもりが、
塩を入れ忘れたのです。
焼きたてを口に入れたとたんにわかりました。
見た目ではいつものパンと変わりませんが…

「味」がありません。失敗…
こんな時に頭をよぎるのは
グリム童話の一話です。

『ある国の領主に3人の娘が居て、
ある日、父親が娘の愛情を計ろうとして、娘たちに尋ねます。
「お前たちにとって我王はどれくらい大切だ?」
上の娘たちはそれぞれ「世界中の金(きん)を集めたより大切です。」
「世界中の全ての宝石を合わせたより大切です。」と答えますが、
末の娘は「肉に塩が大切なように大切です。」と答えて父親の怒りをかって
家を放り出されます。
放浪し苦労しますがいろいろあって、
美しくて賢くてやさしい娘はやがて別の国の王子に求婚されます。
その結婚披露宴に娘は自分の父を自分の名を明かさずに招待します。
そして山のようなご馳走のすべてに一切塩を入れないようにしたのです。
新婦の父はその食べ物を一口食べて涙を流します。
実は父は末娘が出て行った後、金や宝石では大切な物を何も得られないことを思い知っていたのでした。
そして末娘の真心をわからなかった自分の愚かさに涙を流すのでした。
新婦は「私はあなたの娘です。」と真実を明かして、めでたしめでたし、』


という物語だったと思います。
この話を小さい時読んで「塩」に目覚めました。
「塩」は大切です。
塩に込められた真心も大切です。
金よりも宝石よりも…

同時に
グリム童話に出てくる
クルミの殻の中に入っていた宝石をちりばめたドレス、
真珠をちりばめたドレス、
星のドレス、月のドレスとはどんなドレスだろうと、
一生懸命考えて憧れていました。

何年間も一言もしゃべらず、イラクサで9(?)枚の衣を編んで、
9人の兄たちの魔法を解く小さな妹の話には、つくづく感心しました。

グリム童話は私の原点です。







コメント
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