『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』(原題:The Dictator)
監督:ラリー・チャールズ
出演:サシャ・バロン・コーエン,アンナ・ファリス,ベン・キングズレー他
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』を観たあと、
同じくTOHOシネマズ梅田にて。
5年前、何の予備知識もなく観て度肝を抜かれた、
『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』(2006)。
その主演で、製作にも名前を連ねるサシャ・バロン・コーエンは、
日本では知名度イマイチかと思いますが、
1週間ほど前の2011年5月から2012年5月までの稼いだ人ランキングで、
堂々の6位と発表されていました。ちなみに1位はトム・クルーズ。
『ボラット』のご紹介もついでにしておくと、
サシャ・バロン・コーエン扮する主人公のボラットは、
カザフスタン国営TVの人気レポーターという設定。
祖国カザフスタン発展のために他国の文化を学ぼうとアメリカへ。
アメリカ国民に突撃取材をおこなうわけですが、これが一種の大がかりなドッキリ。
真面目な取材だと思っている相手に対し、過激な人種差別ネタと下ネタ炸裂。
あちこちで警備員に捕まえられたり通報されたり、唖然呆然。
もちろんサシャ・バロン・コーエンはカザフスタン人ではありません。
さて、この『ディクテーター』はそんなモキュメンタリーもどきではなく、
ちゃんとフィクション然とした作品です。が、過激なネタは相変わらず。
ワディヤ共和国の独裁者アラジーン将軍。
亡き父からは石油だけは売るなと言われ、それだけは守りつづけてきた。
しかし、側近で叔父のタミールは、石油を売って金を儲けたい。
ある日、核開発疑惑に対する反論を国連でおこなうことになり、
アラジーンはタミールとともにニューヨークへ向かう。
そこでアラジーンを抹殺しようと企てるタミールは男を雇う。
ところが、凄腕のはずのその男は、拉致したアラジーンに逆に殺されてしまう。
なんとか逃げ出したアラジーンだったが、トレードマークのヒゲは切り落とされ、
誰もアラジーン本人だと信じてくれない。
タミールが用意したアラジーンの影武者は思考能力ゼロ。
このままではワディヤは民主主義国家となり、石油も売らなければならない。
どうしてもそれは阻止したいが、今の見た目は浮浪者同然のアラジーン。
そんな彼に手を差し伸べたのは博愛主義者のゾーイで……。
やりすぎやろ!というお下劣なネタ満載ですが、
実はサシャ・バロン・コーエンはユダヤ人、敬虔なクリスチャンでお母様はイスラエル出身。
これを知ると、すごいやっちゃなぁと感服してしまいます。
体を張ってマジメにつくった風刺劇に見えてくる不思議。
ゾーイを演じるのは 『キューティ・バニー』(2008)のアンナ・ファリス。
あっちではお色気ムンムンのギャルを演じていた彼女が、
こっちではアラジーンものけぞる脇毛ボーボー女。
逆に殺られるオッサンにジョン・C・ライリー、
中国人からとんでもないことをやらされる俳優にはエドワード・ノートンが本人役で。
これ、ふたりともノークレジットでの出演です。
また、字幕には入れてもらえなかったけれど、ハーヴェイ・カイテルの名前も登場。
アラジーンが絡んだ相手として部屋に飾る写真にはハル・ベリーの姿も見えます。
同じく「稼いだ人ランキング」の上位にいるアダム・サンドラーのように、
ドン引きされるような下ネタ好きでも、
こうしてカメオ出演も厭わない顔ぶれを見ていると、
ホントはいい人で、人脈に長けているんだろうなぁと思ったのでした。
万人にはお薦めしません。物好きな人はどうぞ。
私は嫌いじゃありません(笑)。
監督:ラリー・チャールズ
出演:サシャ・バロン・コーエン,アンナ・ファリス,ベン・キングズレー他
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』を観たあと、
同じくTOHOシネマズ梅田にて。
5年前、何の予備知識もなく観て度肝を抜かれた、
『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』(2006)。
その主演で、製作にも名前を連ねるサシャ・バロン・コーエンは、
日本では知名度イマイチかと思いますが、
1週間ほど前の2011年5月から2012年5月までの稼いだ人ランキングで、
堂々の6位と発表されていました。ちなみに1位はトム・クルーズ。
『ボラット』のご紹介もついでにしておくと、
サシャ・バロン・コーエン扮する主人公のボラットは、
カザフスタン国営TVの人気レポーターという設定。
祖国カザフスタン発展のために他国の文化を学ぼうとアメリカへ。
アメリカ国民に突撃取材をおこなうわけですが、これが一種の大がかりなドッキリ。
真面目な取材だと思っている相手に対し、過激な人種差別ネタと下ネタ炸裂。
あちこちで警備員に捕まえられたり通報されたり、唖然呆然。
もちろんサシャ・バロン・コーエンはカザフスタン人ではありません。
さて、この『ディクテーター』はそんなモキュメンタリーもどきではなく、
ちゃんとフィクション然とした作品です。が、過激なネタは相変わらず。
ワディヤ共和国の独裁者アラジーン将軍。
亡き父からは石油だけは売るなと言われ、それだけは守りつづけてきた。
しかし、側近で叔父のタミールは、石油を売って金を儲けたい。
ある日、核開発疑惑に対する反論を国連でおこなうことになり、
アラジーンはタミールとともにニューヨークへ向かう。
そこでアラジーンを抹殺しようと企てるタミールは男を雇う。
ところが、凄腕のはずのその男は、拉致したアラジーンに逆に殺されてしまう。
なんとか逃げ出したアラジーンだったが、トレードマークのヒゲは切り落とされ、
誰もアラジーン本人だと信じてくれない。
タミールが用意したアラジーンの影武者は思考能力ゼロ。
このままではワディヤは民主主義国家となり、石油も売らなければならない。
どうしてもそれは阻止したいが、今の見た目は浮浪者同然のアラジーン。
そんな彼に手を差し伸べたのは博愛主義者のゾーイで……。
やりすぎやろ!というお下劣なネタ満載ですが、
実はサシャ・バロン・コーエンはユダヤ人、敬虔なクリスチャンでお母様はイスラエル出身。
これを知ると、すごいやっちゃなぁと感服してしまいます。
体を張ってマジメにつくった風刺劇に見えてくる不思議。
ゾーイを演じるのは 『キューティ・バニー』(2008)のアンナ・ファリス。
あっちではお色気ムンムンのギャルを演じていた彼女が、
こっちではアラジーンものけぞる脇毛ボーボー女。
逆に殺られるオッサンにジョン・C・ライリー、
中国人からとんでもないことをやらされる俳優にはエドワード・ノートンが本人役で。
これ、ふたりともノークレジットでの出演です。
また、字幕には入れてもらえなかったけれど、ハーヴェイ・カイテルの名前も登場。
アラジーンが絡んだ相手として部屋に飾る写真にはハル・ベリーの姿も見えます。
同じく「稼いだ人ランキング」の上位にいるアダム・サンドラーのように、
ドン引きされるような下ネタ好きでも、
こうしてカメオ出演も厭わない顔ぶれを見ていると、
ホントはいい人で、人脈に長けているんだろうなぁと思ったのでした。
万人にはお薦めしません。物好きな人はどうぞ。
私は嫌いじゃありません(笑)。