夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『オンネリとアンネリのおうち』

2018年06月24日 | 映画(あ行)
『オンネリとアンネリのおうち』(原題:Onneli ja Anneli)
監督:サーラ・カンテル
出演:アーヴァ・メリカント,リリャ・レフト,エイヤ・アフヴォ,ヤッコ・サアリルアマ,
   ヨハンナ・アフ・シュルテン,キティ・コッコネン,エリナ・クニフティラ他

先週土曜日の朝、ダンナがタイより帰国。
洗濯機を回して干し終え、お土産物を分けたら特にすること無し。
晩は北新地で食事の予定で、ダンナはそれまで昼寝モード。
ほなら私はいつもどおり映画に行くかと、各劇場の上映スケジュールとにらめっこ。
シネ・リーブル梅田へ行けば晩ごはんまでに3本観られるやんかいさ。

フィンランドの児童文学作家マリヤッタ・クレンニエミの同名作品を映画化。
おしゃまな女の子ふたりがめちゃくちゃ可愛いファンタジーです。

オンネリとアンネリ、大の仲良し。
オンネリは9人きょうだいのまんなかで、彼女がいようがいまいが両親は気づかない。
アンネリは両親が離婚、父と母の間を行ったり来たり。
家族にかまってもらえないから、いつもふたりだけで遊んで過ごしている。

その日もふたりで歩いていると、水色のとてもとても素敵な家を発見。
いいなぁ、こんなおうちに住みたいなぁと羨ましげに眺める。
すると足下に「正直者にあげます」と書かれた封筒が落ちているではないか。
私たち、正直者じゃないもんねと交番へ届けると、
おまわりさんのリキネンが、「君たちは正直者だよ。君たちのものだ」。
リキネンから渡された封筒を開けてびっくり。中には大金が入っていた。

お金なんて要らないよね。捨てるわけにもいかないから、拾ったところへ返そうよ。
そう考えて水色のおうちの前に戻ると、「売り家」の看板。
売り主のバラの木夫人が、ふさわしい買い手が来るのを待っていたと言い、売買成立。

おうちの中に入ってみると、ふたりのために用意された帽子に服。
お菓子もたくさん用意されていてニッコリ。
こうしてふたりは憧れのおうちで暮らしはじめるのだが……。

なにせ“ムーミン”の国、フィンランドのこと。
ハリウッド映画ともアジア映画ともちがう、なんとも不思議な雰囲気。
ともすれば眠くなってしまいそうなのに、そうなりません。
ふたりを見ているだけでも楽しいし、両隣に暮らす魔女のような姉妹や未亡人、
母親に金の無心をされて困るアイスクリーム屋、
オンネリをこっそりつける弟など、気になる人だらけ。

いくら気の毒なアイスクリーム屋とはいえ、泥棒はあかん。
反省心がまったくなさそうなんだものと思ったけれど、
こういうところは「謝らないハリウッド映画」と似ているのかも。

悪事を働いた人もこうして更生できるように力を貸す。
子どもたちの素直さに惹かれる、教育上とても良い作品。

たまにはこういうのも良いですな。

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