夜な夜なシネマ

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『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』

2024年10月24日 | 映画(さ行)
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(原題:Joker: Folie à Deux)
監督:トッド・フィリップス
出演:ホアキン・フェニックス,レディー・ガガ,ブレンダン・グリーソン,キャサリン・キーナー,
   ザジー・ビーツ,ハリー・ローティー,ビル・スミトロヴィッチ,スティーヴ・クーガン他
 
109シネマズ箕面にて。
どこの劇場もそれなりに都合の良い時間の上映があったのですが、できれば早く帰りたい。
となると、17:50からのScreenX版がいちばんはよ帰れる。
ホアキン・フェニックスのやつれた顔をScreenXで見なくてもいいのになぁと思いながら。
 
第92回アカデミー賞では数多の部門にノミネートされ、主演男優賞を見事受賞。
そのほか各国の映画賞を受賞して、アメコミが原作の作品としては史上初の快挙を成し遂げた『ジョーカー』(2019)。
その続編である本作の監督は引き続きトッド・フィリップス
 
国民的トーク番組の人気司会者マレー・フランクリンを生放送中に殺害した“ジョーカー”ことアーサー・フレック。
マレーを含む5人を殺害したアーサーは、貧困に喘ぐ者たちから英雄視され、カリスマ的存在に。
正気を失っている疑いのある犯罪者が収監されるアーカム州立病院で裁判を待つ身。
 
あるときアーサーは病院内で見かけた女性リーと、音楽療法プログラムをきっかけに親しくなる。
リーにとってジョーカーは恋い慕う存在だったらしく、ふたりは恋愛関係に。
それによって、今はなりを潜めていた狂気がふたたびアーサーの中で暴走しはじめる。
 
裁判を迎え、熱狂的なファンが待ちわびる場へと出たアーサーだったが、
担当弁護士の答弁が気に入らず、リーから煽られてついにクビに。
自分で自分の弁護をすると言い放ち、以降はジョーカーのメイクに扮装で法廷に立つのだが……。
 
138分の長尺を寝ずに観たことを思えば面白かったのでしょう。
けれど、なんだか物足りなく感じるのは何故だ。なんとなく軟弱な話になっちゃったと思うからか。
 
社会の底辺にいる者たちを代表するはずだったジョーカーが、
ジョーカーはいないんだ、自分はアーサーでしかないんだと認めてしまう。
ジョーカーにはジョーカーでいてほしかったのだということかなぁ。
 
病院内でアーサーを崇めるリッキー(ジェイコブ・ロフランド)があんな目に遭って気の毒で仕方なかったし、
検察側の証人としてかり出されたかつてのアーサーの同僚ゲイリー(リー・ギル)の悲痛な叫びも辛くて。
 
やっぱり、そもそもホアキン・フェニックスを大画面で観ても……という気持ちが強いのかもしれません。(^^;
彼は体重を落としすぎだと思うんですが、健康面は大丈夫ですか。
マシュー・マコノヒーみたいに心配になります。
 
あ、一瞬その名前に目を疑い、嬉しくなったことを書き忘れていました。
本編前に上映されるジョーカーのアニメを担当したのが大好きなシルヴァン・ショメ監督だったことです。必見。
クレジットを観ていて「えっ、今“Sylvain Chomet”って書いてあったよね?
『ベルヴィル・ランデブー』のショメ監督だよね?見間違いじゃないよね?」と小躍りしました。
……なんだ、そっちのほうが私の印象に残っているじゃあないか。

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