『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』(原題:No Other Land)
監督:バーセル・アドラー,ユヴァル・アブラハーム,ハムダーン・バラール,ラヘル・ショール
ノルウェー/パレスチナ作品。
その実態を記録しつづけるパレスチナ人のバーセル・アドラー。
彼に協力を申し出たのは、イスラエル人でありながら自国政府の非人道的な行為に心を痛めるユヴァル・アブラハーム。
本作はこの2人の若きジャーナリストが、パレスチナの理不尽な実情を命懸けで撮影したもの。
何百年と住んでいた土地に突然現れるイスラエル軍。
ブルドーザーでやってきて、パレスチナ人の家を押し潰してゆきます。その様子は衝撃的で言葉も出ません。
正直なところ、ここで起きていることは私には理解不能。
軍の練習場だから家を建てるのは駄目だよ、違法だよと、家をぶっ潰してゆく。今さら?
『愛を耕すひと』では入植者が待ち望まれていたけれど、
本作では入植者がイスラエル軍と共に武装してパレスチナ人に襲いかかります。
歯向かえば殺すこともなんとも思っていない。
ただただ唖然としてしまう映像に、どうしていいのかわからない。
本作が世界で公開されるということは、善がまだ存在しているのだと思いたい。