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『リゾートバイト』

2023年10月27日 | 映画(ら行)
『リゾートバイト』
監督:永江二朗
出演:伊原六花,藤原大祐,秋田汐梨,坪内守,佐伯日菜子,梶原善他
 
老健に入所中の父を病院に連れて行くため、休みを取っていた日、
思いのほかシュシュッと診察が済んで、あら、時間が空いちゃった。
風邪を引いていたので家でゆっくりするべきだとは思うものの、
夕方に予定があったから、出たり入ったりは億劫で、このまま外で過ごしたい。
イオンシネマ茨木へ向かい、映画を2本ハシゴしました。
 
監督は『きさらぎ駅』(2022)が面白かった永江二朗。
都市伝説を取り上げるのがお得意なようです。
主演の伊原六花は大阪府立登美ヶ丘高校ダンス部出身、
あのバブリーダンスで有名になった彼女ですよね。
 
離島の旅館“八代屋”でバイトすることになった幼なじみの3人、
内田桜(伊原六花)、真中聡(藤原大祐)、華村希美(秋田汐梨)。
 
主人の八代健介(坪内守)が脚を負傷したせいで急遽バイトを雇うことになったらしいが、
当の健介は迷惑そうな顔で実に素っ気ない。
その代わり、女将の真樹子(佐伯日菜子)は笑顔で歓迎してくれる。
また、従業員の岩崎公太(松浦祐也)は軽いこと極まりないが明るく気が好い。
 
なんだかんだでリゾートバイトを楽しんでいた桜たちだったが、
仕事にもそろそろ慣れたかという頃、岩崎から肝試しの提案を受ける。
岩崎によれば、八代屋の2階には開かずの間があり、
真樹子が毎晩その部屋に食べ物を運んでいると言う。
そして真樹子が戻ってくるときには盆の上の器は空になっているのだと。
 
丑三つ時になると廊下を歩く人の気配を感じていた桜は、
とてもそれを確かめるような肝試しをする気にはなれない。
しかし乗り気になった希美は、かねてから桜と聡をくっつけるつもりだったから、
ふたりに先陣を切るようにそそのかす。
 
その場の雰囲気を悪くするのもどうだかと思った桜と聡は階段下へ。
怖がる桜を置いて聡がひとりで開かずの間へと向かったところ、何が起きたのか、
その日から聡には見えないはずの子どもの姿がそこらじゅうで見えるようになる。
聡を助けたい桜も後日開かずの間へと足を運び、同じ状態に。
 
重い口を開いた健介は、この島では十代の少年少女が行方不明になることがよくあり、
生きているのか死んでいるのか、戻ってこないらしい。
聡と桜に見えているのは成仏できない子どもたちなのか。
子どもたちに取り囲まれた聡は、やがて現れた化け物に魂を抜かれて……。
 
冒頭いきなり、桜が開かずの間への向かうシーンから始まり、
何よこれ、「20分ルール」無視!?と思いました。
というわけでもなくて、このシーンが終わると話が戻り、
これがどういうシーンだったのかは30分ほど経ってからわかるわけです。
 
怖いんですけど、松浦祐也演じる岩崎が良い味を出していて、結構笑える。
そして素晴らしいのは、悪霊を祓おうとする和尚役の梶原善
過去にこれほどまで彼が格好いい役者に見えたことがありましょうか(笑)。
 
妖怪“八尺様”のビジュアルもどことなく可笑しいし、
魂に体を貸す際に入れ替わってしまったことにも笑う。
運転免許がないにもかかわらず、ゲームで鍛えた腕で八尺様とカーチェイスするところなども笑ってしまいました。
 
オチが衝撃的だったのですが、私の解釈で果たして合っているのか。
ここに書いちゃってもいいですか。書きますよ。ネタバレですよ。
魂抜かれて戻ってきた桜と聡は、実は和尚の娘と八代夫妻の息子だったのでした、という。
えっ、えっ!?と思い、ようできてるわと感心し、でも合っているのかどうか自信なし。
かと言ってもう一度確かめるために観るのは怖い。
誰か観て教えてくれんかな~。
 
なんだかんだでいちばん怖かったのは、佐伯日菜子の笑顔ですけど。(^^;
貞子健在。

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