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『劇場版 ブルーバースデー』

2022年06月02日 | 映画(は行)
『劇場版 ブルーバースデー』(原題:Blue Birthday: The Movie)
監督:パク・タンヒ
出演:キム・イェリム,ホンソク,イ・サンジュン,キム・ギョルユ,パク・ジュヒョン他
 
一昨日、がホスピスに転院しました。
残り少ない命を思うと悲しくて切なくてたまりません。
映画を観る気になろうはずもないところですが、家に帰って酔っぱらうわけにもいかない。
コロナのせいで面会はまだ規制があるものの、
「お姉さんはどれだけ居てくれてもいいです」と看護師さんから言われていますので、
転院後は極力病室に居るようにしています。
 
本作は転院前日、109シネマズ大阪エキスポシティにて鑑賞した作品。
“Red Velvet”のキム・イェリムと“PENTAGON”のホンソクの共演と言われても、どっちも知らん。
2021年にWebで配信されたドラマで、未公開シーンを追加し再編集した劇場版とのこと。
いつ観に行こうが割引なしの2,000円均一。
儲ける気満々やんと思ったのですが、137分の長尺というだけでもまぁ納得。
そして、甘アマの恋愛ものだと思っていたら、すげぇサスペンスフルで驚いた。
 
オ・ハリン(♀)とチ・ソジュン(♂)は幼なじみ。
彼女は彼のことが好きでたまらないのに、想いを打ち明けられないまま高校生に。
オ・ハリンの誕生日、チ・ソジュンが所属する写真部の部室で会う約束をし、
今日こそ告白すると決意して向かったのに、チ・ソジュンは手首を切って死んでいた。
 
あれから10年経ってもオ・ハリンの気持ちはまだちっとも癒えていない。
ちゃんと就職し、表面的には明るく過ごしているが、
高校時代の友人が祝ってくれる自分の誕生日には特に凹む。
 
そろそろ気持ちの整理をつけなければと、あの頃写真を燃やしたとき、
耳鳴りがするとともに意識を失い、気づくと10年前にタイムスリップしていた。
チ・ソジュンが亡くなる前だから、運命を変えられるかもしれない。
 
手元にある写真を燃やすことでタイムスリップできることに気づいたオ・ハリンは、
当時へと戻ることを繰り返し、あの手この手を使って運命を変えようとするのだが……。
 
珍しい話とは言えないじゃないですか。この出だし。
タイムスリップして運命を変えようとする話の場合、起こることはほぼ2通り。
亡くなる運命だった人は、何をどう変えようが結局亡くなるか、
あるいは、その人が亡くならない代わりに誰かが亡くなるか。
ふん、これはどっちに転がる話なんだと思ったら、まさかの!
 
チ・ソジュンはなぜ自殺したのか、オ・ハリンはどうにも解せずに10年生きてきましたが、
過去にタイムスリップしているうちに、彼は自殺したのではなく、他殺だったことがわかります。
犯人は誰なのか。高校時代に同級生だった、なぜかチ・ソジュンを嫌っている変な奴。
あいつが彼を殺したに違いないと誰もが思うところ、まさかまさかの真犯人。
この辺りは下手なホラーより怖かった。やめて~(笑)。
 
怖すぎるから2度は観たくない。
でも2,000円分の楽しさはじゅうぶんにありました。
過去に戻っているのが自分だけだと思ったら、え、彼も!?ってね。あ、ネタバレだ。
しかも、自分を助けるために彼も戻っていたと知ったら、泣きますよね。(^^;

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