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『モータルコンバット』

2021年07月03日 | 映画(ま行)
『モータルコンバット』(原題:Mortal Kombat)
監督:サイモン・マッコイド
出演:ルイス・タン,ジェシカ・マクナミー,ジョシュ・ローソン,浅野忠信,メカッド・ブルックス,
   ルディ・リン,マックス・ファン,チン・ハン,ジョー・タスリム,真田広之他
 
原作が大好きな『漁港の肉子ちゃん』を観に行くつもりだったのですが、
声のキャストに全然惹かれず、もう観なくてもいい気分になり、
まもなく上映終了してしまう本作を選択しました。
109シネマズ箕面にて。
 
ゲームには徹底的に疎くて、“モータルコンバット”が何たるかを知らないのです。
元はピンボールメーカーだったミッドウェイゲームズというアメリカの会社が
アーケードゲーム(業務用ゲーム機)の製造に乗り出して大手へと成長。
ヒットを飛ばしたシリーズのひとつが“モータルコンバット”だとか。
こうして英雄的扱いの日本人キャラクターが登場するのは、
日本のゲーム会社が発売した“スペースインベーダー”や“パックマン”のライセンスを
ミッドウェイズゲームが取得して大当たりしたこともあるのでしょうか。
背景にとても興味がありますが、調べるのはまた今度にするとして。
 
冒頭、篠原ゆき子が登場して結構驚きました。
真田広之が演じる白井流最強の忍者 ハサシ・ハンゾウの妻役。
彼女もこれでハリウッド女優なのですね。
 
さて、そのハサシ・ハンゾウが殺されるところから始まります。
彼の血筋を絶やすためにやってきた暗殺者ビ・ハンの仕業。
まずハンゾウの妻子を殺し、ハンゾウも殺したはずが、
妻が咄嗟に隠した赤ん坊が床下にいました。
その赤ん坊を連れてゆくのが人間界の守護神ライデン。
ライデンを演じるのは浅野忠信。なんだか日本人としては嬉しいキャストでしょ!?
 
というプロローグの後、世界はあっというまに4千年経ったようです(笑)。
 
生まれつき、胸にドラゴンの形をした痣を持つ青年コール。
総合格闘家としてギャラを稼ぎ、妻子を養っているが、
いい試合はするものの負けてばかり。
 
そんなコールがある日、命を狙われる。
ドラゴンの痣は人間界において選ばれた戦士の証。
その証を持つ者を殲滅すべく、魔界の皇帝シャン・ツンが刺客を放ったのだ。
 
人間界と魔界は大会を設けて長らく戦いを続けており、
ここ9回は連続して魔界が勝利を収めている。
しかし10回目に魔界が負けるという予言を受け、
大会の開催前に人間界を潰そうとシャン・ツンが目論んだからだ。
 
シャン・ツンが殺害のターゲットとしているのは、
コールのほかにも同じ痣を持つ選ばれし勇者たち。
彼らはライデンのもとに結集するが、
鍛錬の末に繰り出されるはずの奥義をコールはなかなか修得できず……。
 
人間界と魔界の戦い。
その辺で適当に戦うのではなくて大会が設けられているのは面白い。
でも大会のシーンなんてなくて、その前にやっちまおうと魔界の帝王は考えるわけですね。
なんと姑息な手段。
そして、冒頭でハンゾウを殺した暗殺者ビ・ハンは、魔界に仲間入り。
名前まで変わってサブ・ゼロになっているのでした。

一方、ビ・ハンが殺したハンゾウの血は、ライデンのおかげで残っていました。
そう、4千年前に床下から救い出された赤ん坊の子孫がコール。
 
腑に落ちないというのか、ええのかこれでと思うのは、
人徳のある者が勇者の痣を持っているとは限らない。
痣のある勇者に勝てば、どんな悪人にもその痣が移る。
こいつ、そのうち心を入れ替えるのかなと思っていたのに、そうはなりません。
悪い奴は悪いまんま。とにかく倒せば痣が移るというのはいかにもゲーム的。
 
浅野忠信演じるライデンはなんてったって守護神ですから、
自ら戦うことはなくて偉そう(笑)。いい味を出しています。
そしてオイシイところをすべてかっさらうのが真田広之。
最初に殺されておしまいかと思いきや、最後にも出番がバッチリ待っていました。
めちゃくちゃカッコよかったです。
ストーリーがどうであれ、真田さんを見られただけで大満足。

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