『ザ・バイクライダーズ』(原題:The Bikeriders)
監督:ジェフ・ニコルズ
出演:ジョディ・カマー,オースティン・バトラー,トム・ハーディ,マイケル・シャノン,マイク・ファイスト,
ノーマン・リーダス,ボイド・ホルブルック,デイモン・ヘリマン,エモリー・コーエン,トビー・ウォレス他
休日出勤した日の代休を2回に分けて取らせてもらい、その1回目だった日、午後休。
父が入所中の老健に寄ってからなんばへ向かい、よしもと漫才劇場に行く前に映画と食事を。
TOHOシネマズなんばにて。
写真家ダニー・ライアンによる伝説の写真集に着想を得たジェフ・ニコルズ監督が撮った作品。
その写真集は、1960年代に隆盛を誇った実在のバイカー集団に密着したものなのだそうです。
ニコルズ監督は『テイク・シェルター』(2011)の人ですね。
1965年のシカゴ。
品行方正な日々を送っていた女性キャシーは、友人から頼まれたものを届けに入った店の居心地の悪さに驚く。
そこは地元のバイカーたちが集う店で、上から下まで舐め回すように見られ、友人のもとへたどりつくのもやっと。
用事を済ませて退店しようとすると、バイカーたちに追いかけられて恐怖を感じる。
咄嗟にキャシーが頼ったのは、ただひとり冷めた様子だった無口な青年ベニー。
彼のバイクの後ろに飛び乗り、キャシーはこれまでになかった爽快感をおぼえる。
それからわずか5週間後にふたりは結婚。
バイカーたちのクラブは“ヴァンダルズ”と名付けられ、創始者としてリーダーの座に就いているのはジョニー。
取り巻きも多いなか、ジョニーのお気に入りはベニー。
ベニーも一匹狼のようでありながら、ジョニーのためなら何でもする。
巷から疎まれつつも、バイカーたちの間では憧れの的となったヴァンダルズ。
入部希望者が増えつづけ、各地で支部を立ち上げる話が後を絶たない。
規模が拡大するにつれてクラブ内の治安が悪化していることをジョニーは危惧し、
いつまでも自分が仕切るのは無理だから、ベニーに次期リーダーになるように話すのだが……。
たぶん“イージー・ライダー”世代なのでしょうね、やたらオジサマ客が多い。
私より少し上の世代の人たちなのだろうと思います。
ハーレーダビッドソンなどのような単車には興味なし。
だから、こんな単車で群れを成して動くモーターサイクルクラブもどうでも良い感じです。
ただ、映画としてはすごく面白かった。こういう時代があったのだなぁと思わされます。
マイク・ファイスト演じるカメラマンのダニーが、ジョディ・カマー演じるキャシー相手に取材を進める形で描かれます。
オースティン・バトラー演じるベニーにぞっこんだったキャシーは、
最初こそヴァンダルズにベニーがいる状態を楽しんでいたけれど、暴力的な部分に不安を感じ、
ベニーにはクラブを抜けてほしいと思うようになります。だけどベニーは絶対に抜けない。
ジョニー役のトム・ハーディにはボスとしての貫禄があるだけに、若者に簡単に貶められる姿が哀れです。
ただのバイク好きが集まって結成したクラブのはずが、いつしか不良だらけの集団に変化してしまう。
結局そうして当時のクラブも消えて行ったのでしょうね。
平日午後の劇場に来られていたオジサマ方の感想を聞いてみたいです。