『リトル・マーメイド』(原題:The Little Mermaid)
監督:ロブ・マーシャル
出演:ハリー・ベイリー,ジョナ・ハウアー=キング,アート・マリク,
ノーマ・ドゥメズウェニ,ハビエル・バルデム,メリッサ・マッカーシー他
声の出演:ダヴィード・ディグス,ジェイコブ・トレンブレイ,オークワフィナ他
どこも吹替版ばかりの上映かと思いきや、意外に両方上映している劇場が多い。
うんと面白ければ吹替版も観るとして、まずは字幕版を観たい。
イオンシネマ茨木で仕事帰りに2本ハシゴの1本目。
発表されたのは1837年らしいので、200年近くも語り継がれているわけですね。
研究対象にもなってさまざまな解釈がされていますが、暗喩とか全然わからん。
あーだこーだ言わずに普通に楽しませてもらいます。
監督はこれまでにも『シカゴ』(2002)や『イントゥ・ザ・ウッズ』(2014)、
『メリー・ポピンズ リターンズ』(2018)などのミュージカルを手がけ、
いずれもヒットを飛ばしているロブ・マーシャルです。
人魚姫が暮らす海底の王宮。
海の王トリトンの末娘アリエルは、人間の世界に強い憧れを抱いているが、
陸に上がることは厳しく禁じられており、アリエルの想いは募るばかり。
ある日、その想いを抑えきれずに海から顔を出したアリエルは、
嵐の中で難破した船から投げ出された王子エリックを助ける。
エリックが意識を取り戻したことを確認すると、
彼を探しにきた城の者に見つからぬよう、アリエルは海に帰る。
目覚めたエリックは、自分を助けた女性の美しい声が忘れられない。
命の恩人だからと徹底的に捜索を続けるが見つからず。
一方のアリエルもエリックに会いたくてたまらない。
そこに目をつけたのが、トリトンの妹で王宮から追放された身の魔女アースラ。
アースラはアリエルにある取引を持ちかける。
それは、「3日間だけ人間の姿に変えてやる代わりに、アリエルの声を預かる。
もしも3日のうちに王子と心からのキスをすることができれば永遠に人間になれるが、
キスすることができなければ、アリエルはアースラのもの」。
人間の姿に変わったアリエルはエリックと再会するが、
声を失ったままでは彼を助けたのが自分だと言えないばかりか、
エリックもアリエルがあのときの彼女だとはわからず……。
黒人女優が人魚姫を演じる時代になりました。
ハリー・ベイリーがアリエル役に決定したときは論争が巻き起こったそうです。
まぁそりゃいつの時代もいろんなことを言う人がいる。
アリエルのみならず、エリックの母親である女王役も黒人女優のノーマ・ドゥメズウェニ。
また、最後に登場する人魚たちも男女さまざまな人種が入れ混じり、
今の映画だということを実感できます。
個人的には誰が演じても違和感はありません。美しければそれでいい。
人種がどうとかいうよりも、美しい役を美しいひと可愛いひとが演じてくれないとヤダ。
ルッキズムが取り沙汰されていますが、映画ですよ映画。
カネ払ってタイプじゃない人を見たくないっちゅうの。(^^;
男性の人魚姿というのも私にとってはじゅうぶん衝撃的。
トリトン役のハビエル・バルデムにはいかなるメイクが施されているのか、
いつもの彼よりずっと美しく見えました。デカい鼻にも威厳があるし。
しかしなんですね、メリッサ・マッカーシー演じる魔女のやり口って思いっきり詐欺ですやん。
「カネ貸したるから身分証を預からせろ」的なやり方となんら変わらんのに、
それにホイホイ乗っちゃうのってどないなんですか。
本作から「うまい話には裏がある」という教訓をみんな頭に叩き込まねば。