『水は海に向かって流れる』
監督:前田哲
出演:広瀬すず,大西利空,高良健吾,戸塚純貴,當真あみ,
勝村政信,北村有起哉,坂井真紀,生瀬勝久他
イオンシネマ茨木にて、仕事帰りに2本ハシゴの2本目。
原作は『別冊少年マガジン』で連載されていた田島列島の同名漫画。
たぶん私はあまり得意ではない前田哲監督ですが、超人気者。
気楽に観られて難しくなく、でもそれなりのシリアス度だからなのかなぁ。
入学が決まった高校が自宅から若干遠いため、
楽して通えるようにと叔父の家に居候することになった男子・熊沢直達(大西利空)。
ところが居候初日、駅まで迎えに来てくれたのは叔父・歌川茂道(高良健吾)ではなく、
見知らぬ大人の女性・榊千紗(広瀬すず)だった。
叔父の同棲相手かと思ってそう尋ねると、千紗は冷ややかな顔。
現在、叔父は仕事を辞めて漫画家として食べているらしく、
住んでいるのも叔父自身の家ではなくシェアハウス。
それを正直に話せば直達の父親(北村有起哉)に怒られるから伏せていたと言う。
そのシェアハウスには叔父と千紗以外にもあと2人同居している。
叔父とふたりで暮らすつもりがまさかのこんな共同生活を送ることになった直達は……。
いつも不機嫌で「恋愛はしない」と宣言している榊さんに直達は淡い恋心を抱きます。
榊さんがこんなふうにずっと仏頂面なのはなぜかと思えば、
偶然にも新しく入居者となった直達の父親がその相手だったのでした。
まだ子どもだった直達は親の不倫騒動のことなどつゆ知らず、
父親が駆け落ちして不在の間は叔父の家に預けられて楽しく暮らしていました。
そして父親は結局相手と別れて家に帰ってきた。
一方、多感な年頃だった千紗は何が起きているのかもわかっていたし、
彼女の母親(坂井真紀)は直達の父親のように家に戻ってくることはなかったから、
気持ちに蓋をして、何事もなかったように生きようと努めています。
「たぶん苦手」と言ったとおり、全体を通してなんとなくもやもやします。
広瀬すずがこの役にはイマイチ合っていない気もする。
でも魅力的なキャストではあります。こんなに明るくてバカな高良健吾は初めて。
どうにもこうにも苦手な顔だと思っていた戸塚純貴には惚れたし、
彼の妹で直達の同級生・楓役の當真あみもめちゃめちゃカワイイ。
「このハート泥棒が!」なんてダサい台詞、女子高生は言わんと思うけど。(^^;
不倫相手と駆け落ちして、別れても戻って来なかった母親が、
今は再婚して新しい家庭で幸せに暮らしている。
会いに行った千紗に対する母親の態度は最低だったから、直達の仕返しは最高。
いいねぇ、カツアゲ(笑)。
いくら広瀬すずでも、今の大西くんには當真あみちゃんのほうがいいと思うよ。
えっ!? やっかみにしか聞こえない!?(^^;
売れっ子の前田監督、来週末には『大名倒産』の公開が控えています。
なんか苦手だよと思いつつも観に行かざるを得ない監督です。