雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

石破首相も野田代表も 能登へ

2024-10-05 18:23:22 | 日々これ好日

    『 石破首相も野田代表も 能登へ 』

   正月早々の地震 そして今度は大変な豪雨と
   災害が続く 能登半島地方を
   与野党の首脳が それぞれ視察に訪れた
   お二人とも まさか リップサービスだけではないと思うが
   総選挙直前だけに 下衆の勘繰りをしてしまう
   それも 議員の多くは 
   選挙準備に 走り出しているようなので・・・

                  ☆☆☆ 

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東大寺創建への道 ・ 今昔物語 ( 17 - 49 )

2024-10-05 08:17:38 | 今昔物語拾い読み ・ その4

     『 東大寺創建への道 ・ 今昔物語 ( 17 - 49 ) 』


今は昔、
聖武天皇の御代に、奈良の京の東の山に、一つの山寺があった。
その山寺に一人の優婆塞(ウバソク・俗生活を送りつつ仏道に帰依する男性。山伏や山岳修験者も優婆塞と称した。)がいた。名を金就(コンジュ・伝不詳。諸説ある。)と言った。この優婆塞は、この山寺を建立したので、ここに住んでいるのであった。

さて、未だ東大寺が造営されていない頃、金就行者は、その山寺に住んで仏道修行をしていたが、その山寺に一体の執金剛神(シュウコンゴウジン・仏法守護の夜叉神。金剛力士と同じ。)の摂像(ショウゾウ・土製の像)が在(マシ)ました。
金就行者は、その執金剛神のふくらはぎに縄を付けて、これを引いて昼夜休むことなく修行していた。ある時、執金
剛神のふくらはぎから光が放たれた。その光は、まっすぐに皇居に届いた。

天皇はその光を御覧になって、その光が何処からきたものなのか分らず、驚き怪しまれて、使者を遣わして調べさせた。
使者は勅命を受けて、光りをたどってかの山寺に行き着き、見れば一人の優婆塞がいて、執金剛神のふくらはぎに縄を懸けて、礼拝して仏道を修行していた。使者はその様子を見ると帰参して、この由を奏上した。
天皇は使者の報告をお聞きになると、すぐにその金就行者を召し出すと、すぐに参上した。

天皇は行者に、「汝は何事を求め願って、そのように修行をしているのか」と仰せになった。
金就行者は、「私の願いは、『出家して仏道を修行したい』ということでございます」と答えた。
天皇はそれをお聞きになると、お誉めになり出家を許し、得度させてやった。そこで、行者は望み通りに出家して、比丘(ビク・僧)となった。
当時の人は皆、これを聞いて、行者を誉め称え、金就菩薩と呼んだ。その金就菩薩に天皇は深く帰依なさって、東大寺建立のことを相談された。(このあたり、欠字があり推定して書きました。)

その光りを放たれた執金剛神の摂像は、東大寺の羂索堂(ケンジャクドウ・東大寺の一院)の北の戸の所に今もお立ちになっている。人々は是非とも詣でて礼拝し奉るべき像である。その羂索堂は、かの金就行者が住んでいた昔の山寺がこれである。
また、昔は出家も天皇の許可がなくては容易く出来なかったので、金就行者はあのように熱心に祈り願ったのである、
となむ語り伝へたるとや。

     ☆   ☆   ☆

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