雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

心の花園は自由自在 ・ 心の花園 ご案内

2023-10-22 08:15:37 | 心の花園

     心の花園 ご案内          


          心の花園は自由自在


道の辺の名前も知らない草花に、ふと心惹かれることがある。
いつも歩き慣れた道なのに、突然のように顔を見せる一輪の花に、季節の移り変わりを思う。
桜の花が開くと、何故か人々は陽気になる。花見の宴を催し大騒ぎする人も居れば、大半の人は日常の生活の中で横目で眺めるだけだ。それでも、多くの人が、開花を気にするし、満開の桜に頬を緩め、散り行く桜に僅かであるが無常を感じる。

私たちの心は、嬉しいにつけ悲しいにつけ、何かの花に語りかける。
近くに花木や草花が植わっていればその花に、活けられている花があればその花に、周りに何もなければ、心の中に花や木を思い描くことさえある。喜びをさらに高めてくれる花に、悲しみをそっと受け止めてくれる花に、私たちは語りかけ寄り添う。
それは、心の花園なのかもしれない。

そして、その花園は、私たちの心が欲するままに、自由自在に広がり、自由自在に形作られ、自由自在に花を咲かせる。
そう、心の花園は、私たちのイメージ通りに咲き誇り、私たちの心に寄り添ってくれる。
さあ、心の花園をもっともっと広げて行こう。


     思いつくままに書いた短文集です。ぜひ、覗いてみてください。

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荘厳に満ちて ・ 心の花園 ( 65 )

2014-11-02 08:00:24 | 心の花園
          心の花園 ( 65 )
              荘厳に満ちて 

北国からは、すでに雪の便りが届けられるようになりました。
季節は秋の盛りといえる頃ですが、十一月初旬のこの頃は、わが国の広さ、特に季節感の差の大きさを感じさせられます。
本州中部より南の地域では、紅葉が山から里へ下ってきた頃ではないでしょうか。
紅葉を代表する樹木としてはカエデの仲間たちの真っ赤に染まる姿が圧巻ですが、古来、「錦こきまぜ」と表現されるように、赤ばかりでなく、黄色や茶色などが複雑に、それでいてそれぞれが鮮明に色づく姿を愛でてきました。

黄色といえば、その代表的な樹木は「イチョウ」ではないでしょうか。
心の花園にも、並木というほどではありませんが、居並んだ「イチョウ」が鮮やかな色合いを深めつつあります。
わが国には、「イチョウ」の名所とされる所や、神木とか地域の象徴とされるような古木がたくさんあります。
新緑の頃のみずみずしい葉色も捨て難いものですが、秋が深まるにつれて色づいてゆくさまは、黄色というより金色と表現したくなるような、荘厳で、神々しくさえ見える美しさです。

「イチョウ」は、わが国では各地でよく見かけることが出来る樹木です。お宮やお寺の神木とされるものなどには、樹齢が千年を越えた巨木も少なくありませんし、街路樹などにもよく見かけられますし、並木として有名な場所も少なくありません。
わが国ばかりでなく、全世界においてでも、広範囲に分布している樹木の代表的なものといえます。
しかし、生物学的にいえば、「イチョウ」は実に貴重な植物なのです。
植物の分類は、植物界の下は、「門・綱・目・科・属・種」と分類されて行きますが、「イチョウ」は「裸子植物門」「イチョウ綱」に属していますが、実は、「イチョウ綱」で現存している植物は「イチョウ」ただ一種なのです。ですから、当然の事ながら、以下の「イチョウ目・イチョウ科・イチョウ属」にも「イチョウ」以外のものは無く、ただ一種の貴重な植物なのです。言うなれば、植物界のシーラカンスのような存在なのです。

「イチョウ」は、このように大変貴重な存在ですが、排気ガスや寒さにも強く、街路樹に使われるなど親しみやすい樹木ですが、ヨーロッパでは1693年に死滅してしまったそうで、現在の物は長崎から持ち込まれたものが数を増やしていったのだそうで、多くの国の「イチョウ」は移植によって増やされたもののようです。
「イチョウ」を漢字書きしますと、「銀杏」というのが一般的ですが、他にも「公孫樹」「鴨足樹」の表記もあります。
「銀杏」というのは、その実である「ギンナン」からきたものでしょうし、「公孫樹」というのは、高貴な出自であることを表しているように思われますし、「鴨足樹」というのは、葉がアヒルの足型に似ていることからきているようです。
このことからも、「イチョウ」は貴重さと親しみやすさが同居している樹木といえます。

「イチョウ」の花言葉は「荘厳」「長寿」「鎮魂」などが紹介されています。いずれも、その姿の神々しさや、生命力の逞しさなどから生まれたものなのでしょう。
晩秋から初冬にかけて、金色に輝く「イチョウ」を眺め、また、降りしきる鴨の足型の葉などを眺めながら、美しさと荘厳さに触れながらも、悠久の命を紡ぐ姿にも思いを馳せたいものです。

     ☆   ☆   ☆

   
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秋の貴婦人 ・ 心の花園 ( 64 )

2014-10-09 08:00:22 | 心の花園
          心の花園 ( 64 )
               『 秋の貴婦人 』

季節それぞれに、その訪れを伝えてくれる木や花があります。
「キンモクセイ」も、季節を教えてくれる代表的な樹木といえましょう。
心の花園にも、あちらこちらに植えられていて、普段は気にもかけない花木なのですが、九月も中旬を過ぎる頃になると、あの甘くかぐわしい香りを漂わせてくれます。
その香りに誘われて見てみますと、黄金色の小さな花をびっしりと付けているのに気が付きます。実に控え目な花といえましょう。

「キンモクセイ」は、中国南部を原産地としているそうで、わが国には江戸時代に渡来したようです。比較的新しい花木といえます。
そのため、残念ながら大宮人や平安王朝文学などには登場してきませんが、今日では、庭木や公園などの樹木として大変人気が高く、よく見かけることがあります。
「キンモクセイ」は雌雄異株で、わが国の物はすべて雄株だそうで、まず実を付けることはないそうです。

「キンモクセイ」の花言葉としては「謙遜」「気高い人」などが紹介されています。
「謙遜」は、その控え目な花からきており、「気高い人」というのは、その姿は何の主張をすることもなく、それでいて多くの人々に気高い香りを届けてくれることからきているようです。
それともう一つ、小さな花を枝にびっしりと付けていますが、花の終わりの頃になると、雨や風に打たれると何の未練もないかのように散ってしまいます。春の桜がその散り際の見事さを称えられることが多いですが、桜が豪華絢爛に散っていくのに比べ、「キンモクセイ」は実に密やかに、静かに身を隠すのです。

秋のまん真ん中で、密やかであっても気高くかぐわしい香りと、つつましやかで、それでいて潔い花を咲かせてくれる「キンモクセイ」をぜひ、お楽しみください。

     ☆   ☆   ☆
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みんな仲良く ・ 心の花園 ( 63 )

2014-09-15 08:00:08 | 心の花園
          心の花園 ( 63 )
               『 みんな仲良く 』

一般的に、どんな花でも数多く集まるときれいなものです。
ボタンやカサブランカなどは、一本でも存在感があり、むしろその方が気高く見える場合もあります。しかし、そのような花でも、たくさん集まると、雰囲気は変わるとしても、魅力的なものです。

もっと小型の花になりますと、数多く集まった方がきれいな場合がはるかに多くなります。小型の花の多くは、花自体がそれを承知しているのでしょうか、草花の場合でも、一本でも数多くの花を咲かせるものが多いように思われます。しかし、小型の花であって、しかも一本に一つの花しか付けないとなれば、やはり数多く集めて植える必要があるようです。

「タマスダレ」は、そのような花の代表ではないでしょうか。
小型の植木鉢に一本だけ咲かせるというのも、それはそれで可憐なものですが、やはり、丸く円形状にしたり、長い列を作ったりして群生させるのが見ごたえがあるようです。
心の花園でも、今を盛りとばかりにたくさんの花を咲かせてくれています。一本一本が一生懸命に背を延ばすようにして花を咲かせていますが、美しさを競い合うという風ではなく、みんな仲良く集まっているという感じなのです。

「タマスダレ」はヒガンバナ科タマスダレ属(ゼフィランサス属)の球根植物です。種も付け、それからも目を出しますが、植えっぱなしていても球根をどんどん増やしてくれます。
原産地は、チリ、ペルー、西インド諸島などで四十種ほどの原種があるそうです。わが国には、江戸時代か、遅くも明治の初期には入ってきていて、一部は野生化している物もあるようです。

八月ごろから、線状の葉の間から花茎を伸ばし、白い花をくっきりと咲かせてくれます。一つの花でもしっかりとした美しさを持っていますが、集まって咲いているさまの美しさから「タマスダレ」という名前が付けられたようです。
また、雨の翌日にいっせいに多くの花が咲き乱れることから、「レインリリー」と呼ばれることもあるようです。

「タマスダレ」の花言葉は「潔白の愛」「期待」などが紹介されています。
決して華やかというほどでもなく、しかし、密やかという感じでもなく、清らかな白い花を咲かせてくれます。児童公園や、通りがかりの住居の庭先などでも、見る機会は多いはずです。
厳しい夏も終わりを遂げようとしています。もし「タマスダレ」を見つけたら、ちょっと足を止めて、夏の終わりを感じるのもいいのではないでしょうか。

     ☆   ☆   ☆
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堂々と逞しく・ 心の花園 ( 62 )

2014-08-22 08:00:35 | 心の花園
          心の花園 ( 62 )
               堂々と逞しく

花の木であれ草花であれ、それぞれに自らを美しく装う季節は大体限られているものです。
しかし、四季咲きと呼ばれるバラなどのように、一年に何度か美しい花を咲かせたり、花ばかりでなく新緑や紅葉を楽しませてくれるものもあります。その中で、決して派手ということではなく、花壇の中心になるというわけではないのですが、いつも存在感を示している花があります。「ゼラニウム」です。

「ゼラニウム」は熱帯アフリカやシリア、オーストラリアなどを原産地として二百八十種ほどの原種があり、一年草、多年草、低木とさまざまな性格の物があり、草丈も二十センチ程度の物から一メートルほどの物まであります。さらに、多くの園芸種が生みだされていて、ますます多種多様といえます。
花色は、白、桃、赤、橙などが中心ですが、葉色に特徴のある物もあります。
わが国には、江戸時代末期にオランダから入ってきたようですが、テンジクアオイとも呼ばれていました。
「ゼラニウム」はフクロウソウ科ベラルゴニウム属に属していますが、別にゼラニウム属という区分けも存在しているのですが、これは学問的に分割されたためで、私たちが「ゼラニウム」と呼んでいる物は、学問的には別の属とされても頑強にその名を保っているのも、いかにも「ゼラニウム」らしいと思うのです。

イスラム教では、「ゼラニウム」は、マホメットを称えるために神が創造した花とされ、大切な花とされています。
花言葉に、「愛情」「尊敬」「信頼」などが挙げられているのも、この関係から生まれてきたのではないでしょうか。
宗教的なことはともかく、「ゼラニウム」がいつの季節にも堂々としていて、特に目立とうとしているわけではないのですが存在感があり、安心感のようなものを与えてくれる花といえましょう。
とても育てやすい花ですので、一鉢、二鉢育ててみてはいかがでしょうか。

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暑さを物ともせず ・ 心の花園 ( 61 )

2014-07-29 08:00:54 | 心の花園
          心の花園 ( 61 )
               暑さを物ともせず

あまりの暑さに、人間ばかりでなく動物たちも植物たちも、その多くは元気をなくしています。
心の花園の花たちも、その多くは少ししぼんで見えます。
しかし、その中でも、暑さなど物ともしないで、さっそうと花を咲かせている物もあります。「カンナ」もその一つです。

「カンナ」の原産地は熱帯アメリカのあたりです。
コロンブスが新大陸を発見した後、ヒマワリやタバコなどとともに最初にヨーロッパに伝えられた植物の一つです。
わが国には、江戸時代の前期には早くも伝えられていたようですが、現在では園芸種として多くの種類があり、2mに達する物から50cmに満たない物まであり、花色も実に多彩です。
しかも、宿根草としても生命力は強く、野原や川原などで野生化しているものも多く見られます。
花色は多彩ですが、そのいずれもが鮮やかで、しかも姿は茎をすっきりと伸ばしていて、暑さなどどこ吹く風と言わんばかりに胸を張っています。

「カンナ」の花言葉は、「快活」「情熱」「妄想」などが紹介されています。
「快活」「情熱」というのは、花全体の姿から連想されたものと分かりやすいのですが、「妄想」というのはあまりピンと来ないのですが、花の鮮やかさが幻想的である、ということによるそうです。

暑さの厳しいこの季節、さっそうと咲き誇っている「カンナ」の雄姿に、少しばかり元気を分けてもらうのはいかがでしょうか。

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絢爛豪華 ・ 心の花園 ( 60 )

2014-07-05 08:00:22 | 心の花園
          心の花園 ( 60 )
               絢爛豪華

絢爛豪華な花といえば、見方や場所などの条件によって対象は変わってくるかもしれませんが、やはり、「コチョウラン」はその候補に入ってくる花ではないでしょうか。
心の花園にも、「コチョウラン」はいつでも咲いていますが、やはり、この花は鉢植えが似合い、晴れの場の装飾や贈り物に最も適しているといえましょう。
少々贅沢すぎて、その取り澄ましたような花姿に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、白い花は豪華であっても清楚で、ピンクなどの色のあるものも他を寄せ付けないほどの冷たさなど感じられません。
それでもやはり、絢爛豪華と表現したくなるような威厳のある花であることも確かです。

「コチョウラン」は漢字書きすれば「胡蝶蘭」となりますが、それはまさに花の姿から来たものと考えられます。
ランの仲間の多くは熱帯性ですが、「コチョウラン」の原産地も熱帯アジアです。
ラン科の植物はとても種類が多いのですが、「コチョウラン」はその中のコチョウラン属に区分されます。ただ、「コチョウラン」の栽培の歴史は古く、同属の近縁種との交配などの改良が重ねられてきて、現在は実に様々な種類が栽培されるようになったようです。

「コチョウラン」の花言葉は、「あなたを愛します」「幸せが飛び込んできます」といった、とてもあたたかなものがあげられています。ギリシャ神話や花の姿から生まれたもののようです。
なかなか自分では買いにくい花ですが、どなたから頂く機会があれば、というより、何かの機会に大切な人に贈りたいものです。

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謎めいていて ・ 心の花園 ( 59 )

2014-06-11 08:00:34 | 心の花園
          心の花園 ( 59 )
               謎めいていて

心の花園には、あらゆる花が咲いています。
花の季節も、地域を選ぶものでも、心の中であれば、あらゆる花を望みのままに咲かせることができます。
「黒百合」は、それらの花の中でも、何か謎めいているように感じられます。

わが国に自生する「黒百合」は、わが国固有のもののようです。分布としては、本州中央部より北、北海道から千島列島、サハリン、シベリヤ、アラスカ辺りまで自生が確認されているようです。
「黒百合」は、ユリ科の植物ですが、いわゆる百合の花とは少し違う植物です。
山百合や鉄砲百合は、ユリ科ユリ属に分類されますが、「黒百合」は、ユリ科バイモ属に分類されます。例えば、チューリップは、ユリ科チューリップ属に分類されますので、山百合と「黒百合」とは少し性格が違う植物といえます。

わが国に自生している「黒百合」には、変種として、北海道の低地に自生する草丈50cm程のエゾクロユリと、中部地方より北から北海道の高地に自生する草丈20cmほどのミヤマクロユリがあります。他にも、黄色い花を咲かせるものもあるそうです。
黄色い花を咲かせる「黒百合」というのも何とも不思議ですが、他のものも、真っ黒の花というより黒みがかった紫という花色をしています。

「黒百合」の花言葉は、「恋」そして「呪い」です。ずいぶん違った意味の花言葉ですが、どちらも伝説から来ています。
「恋」は、アイヌ民族の伝説に、「黒百合」を好きな人の側に名前も告げずに置いておき、その人が手に取ってくれるといつの日にか結ばれる、というものです。
「呪い」の方は、戦国時代、富山城主佐々成政は秀吉軍に攻められ、厳冬の北アルプスの立山を越えて家康の援軍を得ようとしましたが思いに任せず、窮地に追い込まれていました。ちょうどその頃、かねてから最も寵愛していた愛妾の早百合が密通しているとの噂が伝えられたのです。成政は濡れ衣だと訴える早百合を成敗してしまいました。その時早百合は、「立山に黒百合が咲く時、佐々の家は滅びる」と言い残したというのです。この話には続きもあるようですが、このことから「呪い」という花言葉が生まれたそうです。

二つの花言葉は、かなり意味合いが違いますが、伝説を見てみますと、何とも切ないものが含まれています。
なかなか「黒百合」を見る機会は少ないかもしれませんが、謎めいたこの花に思いを傾けてみるのもいかがでしょうか。

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一歩一歩 ・ 心の花園 ( 58 )

2014-05-18 08:00:26 | 心の花園
          心の花園 ( 58 )  
               『 一歩一歩 』 

心の花園の山かげには、いまも「スミレ」が可憐な花を咲かせています。
深い紫色は、「菫色(スミレイロ)」とも呼ばれるように、その花色そのものが色の一つとして知られています。

『 山路きて なにやらゆかし すみれぐさ 』
これは、松尾芭蕉の俳句ですが、郊外の道野辺や山道などで野生の「スミレ」を見つけた時に、この俳句を思い浮かべる人も少なくないでしょう。
あるいは、宝塚のあの歌を口ずさんでしまう人もいるかもしれません。
「スミレ」から連想するものには差があるとしても、何か懐かしく、ほっとするようなものを感じさせてくれる花と言えるでしょう。 

「スミレ」の原産地については、わが国と紹介されているものが多いようですが、確かにその通りのなのですが、世界各地に同じような種類がそれぞれに原産地とされていて、その種類は数百種にものぼるそうです。
また、園芸店なのでは、パンジーやビオラが中心で、「スミレ」とされているものも改良が図られて、多くの花を咲かせたり、さまざまな色合いを見せているものが多いようです。野生にあった「スミレ」は、山野草として貴重品扱いされている場合さえ見受けられます。

「スミレ」の花色は、あくまでも菫色のものが中心ですが、白色のものもあります。
また、その花言葉は、「謙遜」「誠実」「深い思慮」といったものが紹介されていますが、いずれも可憐でつつましやかな花姿に似合ったものと言えるでしょう。
あわただしい日々のひと時、一鉢の「スミレ」など買い求めて、打算や思惑とは違う世界を感じてみてはいかがでしょうか。

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春たけなわ ・ 心の花園 ( 57 )

2014-04-24 08:00:07 | 心の花園
          心の花園 ( 57 )
               春たけなわ

春たけなわ、心の花園も春の草花が一杯に花を咲かせています。
特に球根類が、今を盛りに多くの種類が花を咲かせています。その中でも、「フリージア」が多くの花色を競うかのように咲き誇っているのが見えます。

「フリージア」の原産地は南アフリカで、原種は十種ほどだそうですが、現在では園芸種として百種以上が栽培されています。花色も、原種は白色か黄色のようですが、現在では、白・黄のほか赤・桃・橙・紫などと豊富で、複雑な色合いのものも生み出されています。
「フリージア」の特徴の一つは香りの良さですが、一般的には、原種の色である白色と黄色が強い香りを持っているようです。

たいていの花は、複数の花言葉を持っていますが、この「フリージア」にも多くの花言葉が付けられており、時には花色ごとに付けられていたりします。
例えば、白色は「あどけなさ」、黄色は「無邪気」、赤色は「純潔」、紫色は「あこがれ」、などです。その折々の、お気に入りの花言葉の色を選ぶのも一つの方法です。
「フリージア」は球根から育てますが、あまり寒い地方でなければ、植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれますし、少しずつ増えていく逞しさも持っています。

桜が終わった今、小ぶりであっても、「フリージア」の群生もなかなかいいものですよ。

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