テニスの全米オープンにおいて、錦織選手が見事決勝進出を果たしました。日本時間で七日未明のことです。
世界ランキング1位の相手を破っての決勝進出ですから、すばらしい活躍です。速報によりますと、錦織選手のランキングも9位になったとのことで、五月に一時的に獲得したトップテンの座に返り咲いたようです。
全米オープンは、テニスの四大大会の一つです。大会が始まった古い順に列記してみますと、
☆ 全英オープン・・ロンドン(ウインブルドン)、1877年~
☆ 全米オープン・・ニューヨーク、1881年~
☆ 全仏オープン・・パリ、1891年~
☆ 全豪オープン・・メルボルン、1905年~
です。いずれも百年を超える歴史を有しています。それぞれの大会は、コートの条件が違っており、もちろん気候も違い、それぞれの特色や伝統があるそうです。
例えば、ウインブルドンという名前で有名な全英オープンでは、必ず白いウェアーの着用が義務付けられています。今回の全米オープンは収容人員の多いコートが有名な大会です。
テニスというスポーツは、わが国においても知名度の高いスポーツです。中学や高校においても、軟式か硬式かはともかく、クラブ活動に取り入れられてれていない学校はごく少ないと思われます。
しかし、実際にプレーしている人や関係者の人を除けば、単にファンだという程度の人では、国内のかなり大きな大会でさえ一試合全部を見る人は少ないのではないでしょうか。
それは、四大大会とか、それも日本選手が活躍する場合以外では、テレビで完全放送されることは極めて少ないこともあります。
それに、今回の錦織選手の活躍ぶりでいえば、準々決勝、準決勝の試合は、四時間を超えるものなのですから、選手ばかりでなく、会場で観ている人たちの体力と精神力に感服してしまいます。
錦織選手がベスト4に勝ち進んだ段階で、96年ぶりの快挙だということが報道されておりました。
一世紀に近い期間超えられなかった記録を達成したのですから、錦織選手をいくら称えても称え過ぎということはないのですが、同時に、96年前には、早くもこの地で活躍していたテニスプレイヤーがいたことも、驚嘆にあたることではないでしょうか。
96年前といえば、1918年ということで、大正七年に当たります。つまり、関東大震災の五年も前の時代なのです。テニスに限らないことですが、それぞれの分野でヒーローが誕生してくるためには、先駆者の努力が積み重ねられているということが感じられてくるのです。
いよいよ、決勝戦です。ぜひ勝ってほしいものですが、すばらしい試合をしてくれることを祈りたいものです。
そして、全国の私のようなにわかテニスファンも、懸命の応援をいたしましょう。
但し、にわかであれ何であれ、テニスファンと自称するためには、四時間を超える試合を見守り続ける体力と気力が必要だということもお忘れなく。
( 2014.09.08 )