雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

穏やかに年の瀬を迎える

2023-12-31 19:29:33 | 日々これ好日

     『 穏やかに年の瀬を迎える 』

    大晦日の今日 当地は 時々雨がぱらつく天気ながら
    とても暖かく 静かな一日だった
    お蕎麦もいただき 紅白歌合戦も始まった
    除夜の鐘も テレビで観させていただくつもり
    今年一年 辛いことが なかったわけではないが
    今 穏やかに年の瀬を迎えていることに 感謝 感謝
    来年には 紛争が少しでも収まることを祈念しつつ
    テレビを楽しみながら 2023年を送りたい

                    ☆☆☆   
     

    

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伊豆の孤島の地蔵尊 ・ 今昔物語 ( 17 - 16 )

2023-12-31 07:58:34 | 今昔物語拾い読み ・ その4

      『 伊豆の孤島の地蔵尊 ・ 今昔物語 ( 17 - 16 ) 』


今は昔、
伊豆国の大島郡に、海岸から遙かに離れ、鳥も獣も通うことが出来ない島がある。(この説明、分りにくい。大島とは別の小島のことらしい。
)極めて不便な僻地である。
その島の西南に当たる所に、一つの霊験殊勝な地がある。
昔、江の優婆塞(エノウバソク・ふつうは「役優婆塞」と記される。「役行者」と同一人物。)がこの国に流された時に、時々飛んで来て修行をなさった所である。

さて、嵯峨天皇の御代に、思い掛けず一人の修行僧がこの地にやって来た。名を蔵海(ゾウカイ・伝不詳)といった。この僧が、初めてこの山を修行の場として開いたのである。
山の姿は奇怪で、まるで神霊の栖(スミカ
)か仙人の窟(イワヤ)である。また、常に神女がやって来て遊ぶ庭のようである。
ところが、蔵海はその山の上に寺を建てたのである。名を地蔵寺という。堂の内に等身の地蔵菩薩の像を安置し奉った。

その地蔵菩薩は、まことに霊験あらたかで、その国の人はみな頭を垂れて詣でて、願い事を祈請すると、一つとして叶わないということがなかった。まるで生きた地蔵のようであった。それゆえ、地蔵菩薩の本誓悲願(ホンゼイヒガン・本願と慈悲の願。)は、僻地であろうと下賤の者に対しても差別することがないことが分ったのである。
蔵海はそこに住んで修行を続けたが、その行いも全くふつうの人とは違っていた。というのは、口では専らに地蔵の名号を唱えて絶やすことがなく、身にはいつも地蔵の像を背負って、身体から放すことがなかった。

やがて、蔵海も齢百歳に及び、遂に命が終る時、心乱れることなく、西に向かって端座して、掌を合わせて入滅した。
その間、芳しい香りが室内に満ち、妙なる光りが庵の上を照らし、空には音楽の音が聞こえて、紫の雲が西を指してたなびいていた。
これを見た人は、みな涙を流して尊び、これを聞く者は掌を合わせて拝んだ。そこで、この蔵海聖人を、「地蔵菩薩が衆生を利益(リヤク)するために、変化してここにおいで下さったのだ」と人々は疑ったのである。
それゆえ、末世の人は専らに地蔵菩薩にお仕えすべきだ、
となむ語り伝へたるとや。

     ☆   ☆   ☆

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暖かな年の瀬

2023-12-30 18:30:32 | 日々これ好日

      『 暖かな年の瀬 』

    暖かな年の瀬が 続いている
    今年最後の 庭作業も 汗ばむほど
    すぐ近くのスーパーは 歳末らしく 駐車場が大混雑
    今 日本レコード大賞を 見ているが
    今年亡くなられた アーティストを紹介していた
    やはり いろいろあった一年だと 感じさせられた
    あと一日と数時間 穏やかに過ごさせていただこう

                    ☆☆☆ 

 

 

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天網恢々疎にして漏らさず

2023-12-30 07:57:41 | 私の好きなフレーズ

   『 天網恢々疎にして漏らさず 』


「てんもうかいかい そにしてもらさず」と読みます。
これは『老子』の中にある言葉です。第七十三章の最後の部分です。
    ( 中略 )
さて、現実の私たちの日常を考えますと、天の網が本当に機能しているのか疑問に思うことが少なくありません。小さな魚は捕らえても大きな魚は見逃すのが、天の摂理のように感じてしまうことが少なくありません。
呑舟の魚は枝流に游がず(船を呑み込むような大きな魚は、小さな川には住まない)、という言葉がありますが、私たちの社会の現実は、この言葉の方に納得してしまう部分も少なくないように思えます。
悪人の中の大物は、例え天が打つ網であっても、遙か離れた安全な場所で、そんな網には掛からないよと、せせら笑われているような気がすることが確かにあります。
しかし、本当はどうなのでしょうか。
老子が考えるように、全てのものを取り逃すことなく裁く「天の網」など、存在するのでしょうか。老子は単に凡人を戒めるために言った言葉に過ぎないのか、それとも、私が子供の頃に胸をときめかせたように、「天の網」を持って颯爽と現れる正義の味方が存在しているのでしょうか。

        ( 「言葉のティールーム」 第九話 より )

 

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辺野古に代執行

2023-12-29 19:09:41 | 日々これ好日

     『 辺野古に代執行 』

   沖縄の普天間飛行場の 辺野古への移設を廻り
   地盤改良工事に関連して 政府は代執行を実施した
   国が地方自治の意向に関わらず 執行するもので
   地方自治法に基づいて 国が代執行したのは初めてのことだ
   国が過剰に自治体に 権限を行使することには反対だが
   自治体の首長が あらゆる事に万能であるのも困る
   国家防衛が 現実味が増している中で
   沖縄の基地問題は いっそう難しさを 増している・・

                   ☆☆☆

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御用納め

2023-12-28 18:51:17 | 日々これ好日

     『 御用納め 』

   本日は 御用納め
   と言っても 御用納めなど もう死語だという声もあり
   仕事納め と言う方が一般的だそうな
   ただ 民間会社も 明日からお正月休み という所が多いようで
   すでに 交通渋滞が始まりかけているようだ
   その一方で そうした日程通りに休めない仕事も多く
   むしろ 多忙な期間に 入ることになるのだろう
   そうした方々に感謝しながら
   穏やかな 年末年始を送りましょう

                   ☆☆☆     

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ご利益を施す身となる ・ 今昔物語 ( 17 - 15 )

2023-12-28 08:00:51 | 今昔物語拾い読み ・ その4

      『 ご利益を施す身となる ・ 今昔物語 ( 17 - 15 ) 』


今は昔、
愛宕護山(愛宕山と同じ。京都市北西部にあり、比叡山と対峙して王城鎮護の聖地として知られる。)に一人の僧が住んでいた。名を蔵算(ゾウザン・伝不詳)という。仁和寺の池上(仁和寺院家の一つ。)の平救阿闍梨(ビョウグ アジャリ・仁和寺の高僧。1036 年に東寺の阿闍梨になっている。)という人の弟子である。
ところで、この蔵算はもともと貧しい家に生れて、日々の生活を頼る所もなかった。また、自分の徳行も欠けていたので、衣食を施す人もいなかった。そのため、万事につけ常に事欠き、苦しいことばかりであった。
ただ、前世からの因縁によるものなのか、地蔵菩薩にお仕えし、これを毎日の勤めとしていた。

やがて、しだいに年老いて、いつか六十歳になった。その上、身に病を得て命が尽きようとしていた。
そのため、この事を嘆いて、日夜悲しんでいたが、蔵算の夢の中に一人の小僧が現れた。容姿は厳かで麗しく、その小僧が近寄ってきて仰せられた。「そなたの宿因が拙いが故に、身貧しくして年老いてしまったのである
。今すぐに、伯耆国の大山という所に詣でて、二世(現世と後世)におけるそなたの望みを祈願するがよい。その権現は、地蔵菩薩の垂迹(スイジャク・仏や菩薩が衆生救済のため様々な姿に変えて現れること。)であって、大智明菩薩と申し上げる。この菩薩は、おのずから大悲の願力を以て、広く一切衆生をお救い下さるのだ」と。
そうお告げになるのを見たところで夢から覚めた。

その後、すぐに伯耆国の大山に詣で、熱心に修行を続け、六年が過ぎた。
それから、愛宕護山に帰ってきたが、その後は京中に霊験あらたかなことが知られ、多くの人から帰依されるようになった。人々に利益(リヤク)をもたらすこと誰よりも勝り、道俗男女こぞって彼を敬い、肩を並べる者とてないほどになった。
それゆえ、貧しさもなくなり豊かな身の上となった。これはひとえに、地蔵菩薩の大悲のご利益だと知って、喜び尊んだのである、
となむ語り伝えたるとや。

     ☆   ☆   ☆

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高校ラグビー開幕

2023-12-27 18:38:03 | 日々これ好日

       『 高校ラグビー開幕 』

    第103回となる 全国高校ラグビーが開幕した
    ラグビーのメッカ花園に 51チームが集まり
    1月7日の決勝戦に向けて 熱戦が繰り広げられる
    若々しいプレーを 満喫させていただこう

                    ☆☆☆

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哀れなり御匣殿 ・ 望月の宴 ( 98 )

2023-12-27 07:58:40 | 望月の宴 ③

     『 哀れなり御匣殿 ・ 望月の宴 ( 98 ) 』


ところで、宣耀殿女御(センヨウデンノニョウゴ・藤原娍子。のちの三条天皇皇后。)は、たくさんの宮たちをお連れして東宮(居貞親王。のちの三条天皇。)のおそば近くにお仕えしていらっしゃいますが、それも、並大抵ではない御宿世(スクセ・前世からの因縁。)と見受けられる。

大殿の御娘の尚侍(ナイシノカミ・道長の次女妍子。この時、十一歳。)殿を、きっと東宮の妃として入内させなさるだろうと、世間ではお噂申している。
されど、殿(道長)のお考えは、かつての殿方のように、他の人を蹴落とすような御心はお持ちでないので、そうした機会もないこともあるまいとお考えになって、参内を急がれる様子はない。

この頃、殿の上(道長正室倫子)のご兄弟に、くわがゆの弁(不詳。誤記か?)といった人には、たくさんの娘がいたが、そのなかの中の君に帥殿(伊周)の北の方のご兄弟である則理(ノリマサ・権大納言源重光の三男。)を婿にお迎えになったが、たいそう心外なことがあって縁が絶えたので、最近、中の君は中宮(彰子)のもとに出仕なさっている。
この中の君は、容姿も仕草もたいそう美しく、まことに優美なお方であったので、殿の御前(道長)のお目にとまり、何かとお話しなどなさっているうちに、愛おしく思われるようになり、真剣に愛情をお育てであるが、殿の上は、この人であればと思ってお見逃しになり、そのままに過ごしていらっしゃる。
それを見た人は誰もが、「則理の君は、まったく妻を見る目がないお方だ。これほどの女性を粗末になさったことだ」などと取沙汰したのである。
そして、中の君を大納言の君と呼び名をお付けになったのである。

こうして月日が過ぎ行くうちに、あの御匣殿(ミクシゲドノ・故定子皇后の妹)は懐妊なさって、ご気分がすぐれず、月日と共に苦しまれていて、その御様子を帝もたいそうふびんに思われて、心の内でどうすれば良いかとお案じのうちに、四、五ヶ月ほどになったので、これが噂されるようになり、正式に奏上なさることはなかったが、このままでは周囲の目もわずらわしく、里のお邸に退出なさった。
帝もたいそうふびんと思しめして、その事をお口にされるが、たいそう苦しげになさるのを、どうなることかと憂慮なさっている。
帥殿(ソチドノ・伊周。御匣殿の兄。)などは、帝の御寵愛を受けたからには、何事もないよりは、御子がお生まれになるのも悪いことではないと思われて、あれこれと安産の御祈祷をなさる。

御匣殿は、里邸にあって、故定子皇后の皇子や皇女たちをご心配なさり、また恋しさなどもあってお心を乱され、ご気分がますます悪くなり、起き伏しさえもお苦しみになる。
帥殿は、ご自分の御邸にお迎え申し上げて、何かにつけてお世話申し上げていたが、急に御容態が悪くなり、五、六日してお亡くなりになった。
御年は十七、八歳くらいでいらっしゃっただろうか、御容姿も御心もたいそう可愛らしく、たいそう美しくあられたが、故定子皇后の御有様にも劣らず、物静かで控えめで奥ゆかしいお方であられたのに、このようにただならぬお体でお亡くなりなったとはと、様々に帥殿も中納言殿(隆家)もそのお嘆きは一通りではなく、まことに情けないことであろうと思われる。(当時、妊娠したまま亡くなるのは罪深い事である、という考え方があった。)
内々の悲しさよりも、外聞を恥ずかしく辛いことと思われて辛抱されているが、これほどまでにすべての願いが裏切られることに、このご一家(中関白家)の御有様を世間の人たちは、まずはお噂しているようである。

帝におかれては、人知れずしょんぼりとお力を落とされているご様子で、御匣殿に深く心を寄せられていたのだと拝見するにつけても、まことに口惜しく情けないことと思われる。
むなしく後々の法要などが行われ、服喪の期間が終ってから、帥殿も中納言も宮中に参内なさって、故定子皇后が残された皇子や皇女のお世話などを十分になさる。
御匣殿がいなくなったことを、一の宮(敦康親王)がとりわけ恋い慕われる様子は、それはそれはいたわしく悲しまれることであった。

     ☆   ☆   ☆

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大谷グローブ 続々到着

2023-12-26 18:52:56 | 日々これ好日

     『 大谷グローブ 続々到着 』

    大谷翔平選手寄贈の グローブが
    次々と到着しているとのニュース
    この歳末 政界の何とも不様なニュースが
    溢れている中で ほっとさせてくれるニュースだ
    私など 何の関係もないが
    テレビの報道を見ると 何だか嬉しくなってしまう
    ほんとうに ありがたいことだ

                  ☆☆☆

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