ノーベル賞作家のヘミングウェイの代表作「老人と海」。いまも、日本人の愛読書としても親しまれている。この小説は1952年に発表され、1958年に映画化された。
映画化は、ほぼ原作に沿って進められている。
キューバの海辺で暮らし、84日もの間、不漁だった年老いた漁師サンチャゴについに巨大なカジキマグロが食いついた。その後の数日間にわたる格闘を描いた作品である。
通常は二人で漁を行うのだが、助手だった少年も別の船に乗るようになり孤独な漁となっていた。彼の船は遠く沖合まで引っ張られてしまう、まさに死闘である。名優スペサー・トレーシーが風格ある演技で漁師を演じ、ナレーションもつとめる。この2つの役に違和感を感じないのは不思議なほどである。老人の漁師としての人生観とカリブ海の美しさが魅力的に描かれている。老人の世話をする少年の姿がすがすがしい。
サンチャゴには大きな魚だとは分かっていたが、やっと跳ねた時に自分の船よりも大きなカジキマグロと知って驚く。
原作 アーネスト・ヘミングウェイ
監督 ジョン・スタージェス
撮影 ジェームズ・ウォン・ハウ
作曲 ディミトリ・テァオキン
配役 サンチャゴ・・・スペサー・トレーシー
少年・・・フェリペ・パゾス
製作国 アメリカ
製作年 1958
原題 THE OLD MAN AND THE SEA
時間 1時間27分