マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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主水山地蔵法要ご詠歌

2008年10月01日 07時06分16秒 | 大和郡山市へ
西の京丘陵の南端は主水山(もんどやま)と呼ばれる地で大和郡山市内域の城町(じょうちょう)。

江戸時代、中井主水正(もんどのしょう)の支配地だったことから名付けられたそうです。

実は私が住む地はこの主水山の新興住宅地内ですが自治会は別の班になります。

昨年にみかけた地蔵尊のお供えを今年はじっくりと拝見したく旧村東城村の方に話を聞きました。

そのうちの一人は子供会があったころソフトボールや野球でお世話にかった方です。

そのほかに存知あげてる方も数人でオリンピックで負けた野球話に花が咲きます。

さて、地蔵盆はお地蔵さんを綺麗に清掃することから始まります。

朝からテントを張って子どもの名前を記した提灯をぶらくります。

祠の中には扇を広げたような形のコンブをカンピョウで括っている太いズイキがみられます。

その中心部は湿したユバで包んだ平筒(ベースは割り箸)のようなもの。

ズイキの後ろはゴボウが一本立てられています。

それを一対供えています。

ズイキの前には左の三宝には洗米。

右にはアズキが盛られています。

特に名称はないといわれるお供えはズイキ御供と呼びたい他所では見られない特異な様式です。

午後に主水山公民館に集まってお供えを作っていきます。

夕刻にはできあがりお地蔵さんに供えます。

50年ほど前は茹でたサツマイモ、アズキメシ、キュウリモミ、煮ナスなどを作って当家でヨバレたり、各家では作った精進料理をお地蔵さんに供えていたといます。

負担がかかることから今は主水山自治会で継承されています。

陽が暮れて夕闇になったころ地区の女性方が集まってきます。

ゴザを敷いた上に座って始められたのは西国三十三ヶ所ご詠歌。

今夜はいつ雨が降ってくるやもしれんしということで途中の休憩を飛ばして続けて唄われました。

終わると手作りのカヤクメシのオニギリをお茶とともにいただきます。

その間、男性役員は公民館で供えたお酒をいただき、子どもたちは花火大会。

旧村だけでなく新興住宅の班も加わった自治会は賑やかに地蔵盆の夜を過ごします。

(H20. 8.23 Kiss Digtal N撮影)