マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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松尾寺修験道まつり

2008年10月19日 07時46分06秒 | 大和郡山市へ
盛夏が過ぎてツクツクボウシが夏を惜しむように松尾山を賑やかしている。

大和郡山市のJR大和小泉駅から西へ直線距離にして4kmほど歩いていくと霊場山寺の松尾寺に着く。

戦後のころまでは厄除け祈願者が大勢訪れて、山へ向かう参道が人で埋め尽くされるほどたいへん賑わったという「まつのうさん詣り」は現在でも信仰は厚く厄除け参詣が多い。

同寺の修験道まつりは1日から一週間営まれる。

なかでも今日は開運、厄除け、交通や家内安全を願い柴燈大護摩奉修が行われる。

修験道衣の身を纏った僧侶たちは松尾山修験道者だ。

ひとりの修験者が厄除の鐘を撞く(7回)と、一行は法螺貝を吹き鳴らし、門を潜って境内の修験の場に向かって出幸する。

結界に入った修験者は厄除祈願文を高らかに読みあげる。

大護摩に火が点けられると白い煙がもうもうと立ち上がり、三重の塔が消えていく。

ヤーテ ヤーテ ハラハンニャーミタカーと唱えられると護摩木御供へ集まった参詣者。

その間、本堂では厄除け祈願法要の音色が響いている。

赤いたすきを首から下げた厄除けを済ませた参詣者は不思議そうな顔つきで護摩壇を通り過ぎていく。

一時間ほど行われる大護摩厳修は最後に厄除の鐘が撞かれて(7回)終えると、境内は再びセミの鳴き声が聞こえだした。

(H20. 9. 7 Kiss Digtal N撮影)