マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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山村御霊神社八朔祭

2008年10月13日 06時04分28秒 | 奈良市へ
昔からほね休み或いは野休みの日だとされる八朔の日。

単に農事を休むのではなく二百十日の台風を心配しながら稲の生育を祈る一日。

八朔しもたら昼寝はなしといわれ、この日からは昼寝をやめて夜なべをする習慣だ。

奈良市山村町に鎮座する御霊神社では昼半ばに氏子らが集まってくる。

地区60軒の氏子は西垣内、中垣内、出店垣内、東垣内の4垣内。

柳生の八坂神社から神職を迎えて八朔祭の神事が始まる。

宮座の六人衆、氏子総代、自治会役員らが境内に揃うと宮司一拝、祓えの儀、祝詞奏上など厳かに執り行われる。

神社周りは山村のお米作りの田が広がっている。

お米は順調に育ち、稲穂には白い花が咲いて豊作の目処がつくころ。

八朔祭はこの実った穂が台風にさらされんようにと祈る予祝祭礼。

神事を終えると境内にシート(昔はゴザ)が広げられる。

そこに次々と手弁当をもった参拝者が集まってくる。

弁当は八朔弁当と呼ばれるもので、前もって頼んでおくお家が増えたそうだ。

六人衆と神職は社務所でヨバれるが氏子らはシートの席に広がって座る。

お酒の注文が飛び交い手伝いさんは大忙し。

境内は山村のコミュニケーションの場と化した。

(H20. 9. 1 Kiss Digtal N撮影)