マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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矢田坐久志玉比古神社海老・龍の綱作り

2009年03月04日 08時48分06秒 | 大和郡山市へ
毎年1月8日に綱掛け神事が行われる大和郡山市の矢田坐久志玉比古神社。

正月二日はその綱をあらかじめ作る日だ。

早朝から横山地区と中村地区の宮座の方が集まって綱を作っていく。

梯子に掛けた藁束に差し込むようにして藁を継ぎ足していく。

右に捻ってしっかりと左に二束の藁を撚る。

それを繰り返していくと太く長い綱ができあがる。

座衆が用意した藁がなくなるとできあがる。

決まった長さはないが持ち込む藁束の分量(1軒が12束を5本)が決まっているのでそれなりの長さになるという。

できあがった綱は二往復させ、それにグルグルと綱を巻いていく。

くるりと巻く際には、よいしょと綱全体を持ち上げる。

まるで綱が跳ぶようなさまだ。

ほぼ同時進行していた一本の綱は形を整えていく。

形になった綱は楼門の柱にもたれかけるように設える。

中村地区は上部が楕円の輪を描く。

横山地区は海老の尻尾のような形。

以前はトヤの庭で作られていた中村地区。

両地区の座衆はお互い顔を見合わせて、こっちは海老でそっちは龍やったんだとはじめて気付いたとおっしゃった。

初詣の参拝者はその海老と龍の姿を興味深く見入っていた。

一週間後八日にはトヤの家で作られていた北矢田地区の大綱も楼門に立てかけられて三体の大綱が揃い綱掛け神事が始まる。

(H21. 1. 2 Kiss Digtal N撮影)