マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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日笠の風習

2009年03月24日 07時47分55秒 | 奈良市(東部)へ
本来は彼岸の中日に行われる子ども涅槃は人数も少なくなって小学校の春休み期間中になっている。

「ねはんのすずめ じゃぱとってホイ」と唄ってゴク集め。

今は現金になったが昔はお米。

それでゴク搗きをした。

余ったゴクは売ってこずかいにしたという。

対象者は中学三年生から下は幼児まで。

涅槃のトヤの家に集まって涅槃の掛け軸を掲げてお参りするという。

近年、子ども涅槃が廃れた地域が多いなか今でも続けられている日笠。

今年の対象者は三人。

近いうちに訪れたい。


「タイジュ」と呼ばれる子供が出来た祝いの風習がある。

箕に一升モチを入れて背たろうて拾わせる。

そこ算盤や筆や鉛筆、物差しも入れておく。

勉強できる子になってほしいという願いでしょうか。

親によっては野球好きになってほしいなら野球ボール。

ゴルフ好きならゴルフボールもするという。

先日に祝いを終えたネンヨウさん。

孫ができたんでそれをしたんやけど祝いの一升ビンを股座に挟んで喜んでた。

孫の将来は酒呑みになってしまうがなと笑った。


Nさんの家では正月の門松や注連縄に「水のモチ」を供えるという。

バケツに若水を入れて顔を洗う。

ダイダイを浸してあげる。

それを串に挿してとんどで焼く。

モチハジメの儀式で無病息災を祈りそれを食べるという。

雑煮は汲んだ若水で輪切りしたダイコン、ニンジン、サトイモにトーフを入れて家長が炊く。

一年にいっぺんの家長の仕事は元日の朝10時に行う。

また、昔の膳に飾りつけをして五枚のモチを重ねてダイダイにカキを乗せる。

「せんまい せんまい 今年は○歳にならしてもらいます」というて先祖さんを拝む。

他の家でやってるかどうか知らないがうちではそうしているといいます。

お許しをいただけるなら・・・。

(H21. 1.11 Kiss Digtal N撮影)