マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

平野の山の神

2009年03月14日 07時30分50秒 | 東吉野村へ
東吉野村平野では上出、中出、下出垣内の三ヶ所、他に二ヶ所でそれぞれ山の神を祀られている。

目出度いとされるタイ魚は赤いウロコで色付けされている。

ネムの木で巧みに作られた山の神の道具をぶら下げている。

上出は三つの祠の後方にある樹木にぶら下げている。

下出は祠の前だ。御供はアズキと洗米だ。

なかでも中出垣内のオソナエには木の棒に立てかけてその先にぶら下げる特徴がみられる。

長さ3mからなる木は材木を切るモノサシだといい、年号や当番の人の名が記されている。

その先には二本の弓矢も括り付けられた山の神の道具。

早朝8時に当番(トーヤ)の家に集まって作られ11時ころに氏神さんの神社の横の山の神に祀られる。

モノサシ棒はその後、材木を切断作業する際に実際に使われるという代物だそうだ。

山の仕事が廃れる時代であっても、未だ現役の山仕事師を続けられていること事態、貴重な存在だ。

Fさんの話ではついさっきに山の神参りを終えたばかりだという。

いまは当番の家で直会のヨバれの真っ最中。

夜まで延々と飲むんだと仰る。

(H21. 1. 7 Kiss Digtal N撮影)