マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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木津川山の神御供作り

2009年03月11日 08時56分17秒 | 東吉野村へ
今日は七草粥の日。

気温がマイナス2度となった東吉野村木津川(こつがわ)では山の神さんを奉る日だ。

早朝から村のセンターに集まった上、下、薬師、中、長瀬の五垣内の九人は手際よく山の神のオソナエを作っていく。

昭和のころまでは各垣内毎に作っていたが、人が少なくなってからは寄り合って作るようにしている。

山の仕事道具の木型はタイ(二尾)、オコゼ(一尾)、カマ、ヨキの四種。

ノコギリやチェーンソーも作っていたが今日は時間もないし製作断念。

杉板をサンプル通りに象って、サカナは墨でヒレやウロコを書いていく。

裏には金壱万円の墨書。カマ、ヨキも墨を塗ってそれらしくする。

一方ではススコ(ススンボ)の竹で弓と矢を二本ずつ五組作る。

矢の先っぽは形が違っていて東に置くサスマタ、西に置くのがカブラだという。

そして藁で作るオソナエは山添、曽爾、室生で見られるホウデンと同じ形の「コメダワラ」。

これにイワシ(お頭付きならなんでもいい)とモチを括り付ける。

「タル」と呼ばれるお神酒を入れる二股にした竹筒などをぶら下げて、ウラジロを取り付けてできあがる。

(H21. 1. 7 Kiss Digtal N撮影)