マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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木津川薬師堂八日薬師の千本杵

2009年03月17日 06時44分08秒 | 東吉野村へ
木津川(こつがわ)では明日に営まれる八日薬師さんの初祈祷に供える餅を千本杵で搗かれる。

午前中、山の神のオソナエを作っている間、年行(ねんぎょ)さんは薬師堂で杵のモチ搗き。

昼過ぎてからは山の神参りを終えて集会所で直会。

それを終えた一行は薬師堂に合流する。

そして始まった千本杵。

二本のヒノキの木を年行さんらが搗いていく。

傍らではご婦人方が搗いた餅を手早く丸めていく。

モチツキ唄(と思われる)を歌いながら臼の周りをグルグルと回りながら搗いていきます。

「ほら それつけ どん」で出来上がる。

搗き終わったら二本の杵は柱に咬まして折ってしまう。

三臼搗かれるのですがそれぞれ搗き終わったら折って燃やしてしまう。

二度と使わんようにしてるんやというけど意味は判らないとおっしゃる。

明日7日は七薬師参りといって吉野町の新子(あたらし)、国栖、東吉野村の中黒、小栗栖(おぐりす)、小川、小(おむら)、木津川の薬師さんを順に巡るといいます。

昔は徒歩だったので八日の2時ごろに出発して木津川に着くのが5時。

6時に初祈祷を行っていたが、現在はクルマやし、僧侶を迎えて10時から始まるといいます。

以前は一升枡でメシを押した「キョウノゴク」と呼ばれるオシマスメシを供えたそうですが今はしていない。

初祈祷のオコナイは最後のほうに二度(木を替えて)クリの木で薬師堂の床を叩くランジョウをするといいます。

かつてはごーさん(牛玉宝印書)を刷ってウルシの木に取り付けていたがこれはやめたとおっしゃる。

モチができあがったらお堂を締める。

開扉して薬師さんの前に供えてあったモチも撤収する。

今日は初祈祷の宵宮の様である。

(H21. 1. 7 Kiss Digtal N撮影)