マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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春日若宮おん祭お旅所祭

2010年01月13日 10時49分04秒 | 奈良市へ
春日若宮おん祭のお渡り式の稚児流鏑馬が演舞しているころにはお旅所祭が始まっている。

芝居の言葉の語源とされる芝舞台で厳粛に祭祀される。

染御供(そめごく)を神前に供えられ、宮司や日使(ひのつかい)の奉幣神事などが行われる。

そのあと、稚児や願主役、大和士などの拝礼を経て絢爛たるお旅所神事芸能の神遊(かみあそび)へと移る。


<神楽>
正装した巫女が舞う神楽。

笛、鼓、箏などの伴奏雅楽が奏でられ、二人舞の「神のます」、一人舞の「松のいはひ」、六人舞の「宮人」、四人舞の「千歳」が舞われる。


<東遊>
行宮に瓜提灯があげられ篝火に火が入ると「東遊(あずまあそび)」が始まった。

青摺りの袍に太刀姿の四人の舞人童児が凛々しく舞う。




<田楽>
本座、新座がそれぞれ五色の大幣を神前に奉幣献じる。

「中門口」の囃子を奏じて、神の前で「刀玉」、「高足」、そして「もどき開口」、「立合舞」と演じる田楽。

おん祭が始まった当初から奉納されている。




<細男>
神功皇后の新羅出兵に纏わる説話がある。

宇佐八幡宮の由緒書き「八幡愚童訓」に軍船の舵取りをする安曇の磯良(いそら)が海中から現れ、自分の醜さを恥じて衣の袖で顔を隠し、首にかけた鼓を打って舞ったと記されている。

これが細男(せいのう)といわれる舞の起源だとされる。

謎の多い細男(せいのう)の芸能が若宮おん祭に登場する。

白い布を目の下に垂らし、袖で顔を覆う所作は舞の起源を彷彿される。



大和芸能懇話会編集、春日若宮おん祭保存会発行の第二十四集、第二十五集「春日若宮おん祭」を参考、舞楽解説など一部を引用させていただきました。

(H21.12.17 Kiss Digtal N撮影)